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多国籍家族の聖地巡礼記ミャンマー編⑦

2020年ミャンマーに中学校の娘を連れて
家族でバックパッカー旅をした話

僕らは上海に住む3人家族です。

僕;日本人
妻;上海人(劉さん)
娘;中学生(当時)→神に興味なし   

※軍事クーデターにより混乱したミャンマーに
静穏な日々が早く戻る事を願いつつ
魅力あるミャンマーの聖地巡礼記を
書き残したいと思います。

2020年1月29日

朝7時に起き
朝食を食べ荷物をまとめチェックアウト
ホテルからバガン行きのバス停まで
ホテルから送迎してもらう事になった

昨日の夜、友人と会い話をして
僕らの気持ちは徐々にバンコクに行く事に
気持ちが固まりつつあった

ミャンマーから中国に戻る僕らのフライトは
キャンセルしている
つまり再度チケットを取り直す必要がある

ヤンゴンから中国本土へ戻れるフライトは
かなり限定されていた
しかも直行便は高額だった
必然的に第三国へ行く事になりそうで
その場合の選択がバンコクが一番有力だった

中国人の妻のビザ取得も考え
日本人の僕のように国を気にせず
チケットを買う事はできない
バンコクへのフライトは安く便も多く
アジアでハブ的な役割もある空港と都市なだけに
中国人観光客も多い都市だ
今日中にチケット押さえないと
手遅れになるかもしれないと話をしながら
チェックアウトした

ホテルから軽トラのようなワゴンの
荷台に乗せられバス停まで向かう途中に
何人かの人を同じくピックアップしにいく

その中で中国人夫婦がいた
僕らは妙に目があり会話は少しだけ

彼らはマスクをしていた

今の時点でマスクをして
行動する意識のある人は中国人くらいだった
外国ではマスクが必要という意識は
まだ、この時点ではなかった

しかし武漢で起きてるニュースは
世界に広がりを見せている
徐々に、ここミャンマーでも
ニュースになりだしている
日に日に変わる状況に
僕らも中国人である事に
気を使い
大声で話をするのも控えだす

軽トラを降りて
バス停でバスを確認し
お金を支払ってる時に
劉さんが僕にあの夫婦 武漢人だと思う
と言ってきた
僕は えっ!嘘でしょ?

どうも武漢で封鎖前に出国して
中国を逃げた人じゃないかと推測している妻
詳しくわからないが
夫婦の会話やマスク意識や自分たちが中国人
武漢人である事を隠そうとして
出身を言いたがらないとか
中国でどこから来たかも教えてくれないとか
どうも怪しいという

それを聞いて僕も
観察し二人の夫婦は会話もなく
目立たず旅をしてるように見えてきた
たしかに何か雰囲気変だよね

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そんな事がありながら僕らのバスは出発し西へ進む

そのバスの中で劉さんが
バンコク行きチケットを購入したよ!
購入したの?と僕
まぁ仕方ないよね
じゃその後どうするか考えないとね

数日前まで冗談のように話していたけど
旅行の計画通り上海に戻る事ができない事になり
次の家族の進む道を考えないとな〜
そんな事を窓の外を見ながら
狭いギュギュで揺れの酷いバスの中で考えていた

バガンはマンダレーからも船で行ける
ミャンマーには南北を貫くエーヤワディー川が流れ
南はヤンゴンまで通じている
船の旅も楽しそうだけど時間が少しかかる為
バスで行く

バガンという町は遺跡の町
パガン朝の都があった場所で
西暦1000年~1200年代に栄えた都市
そして捨てられた都

世界三大仏教遺跡の一つと言われていて
2019年の最近に世界遺産認定されている
約41㎢程の広大なエリアに
3000もの大小の仏塔が建ち並ぶ遺跡群

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劉さんが写真を見て行きたいと行った場所だった
その一枚から、この旅は始まった
旅のクライマックスにテンションも上がる

たしかに写真を見たときは、
こんな場所があるなら1度は見てみたい!と
思う神秘的な場所
聖地巡礼好きの僕としては見逃すわけにはいかない

しかし本当に遺跡以外なにもないという印象の町
しかも広大なエリアに遺跡が点在する為
遺跡の移動はバイクを借りて周る事になる
しかし これが超楽しい!

電気バイクをレンタルし遺跡を巡る
確実に歩いて回れる距離じゃない

劉さんは人生初の電動バイク!
実はこの日の為に上海で練習すると意気込んていた
しかし一向に練習する気配ない
旅行の日が近づくが練習してる様子はない
僕は練習しないの?
いきなりバイク乗ると危険だよ!と

何か面倒になってきたわ~ 大丈夫でしょう?

いやでも1回くらい練習しろってば!
イメージ掴んでた方がいいんじゃない?
いきなりウィリーして空飛んで後頭部打って
病院に運ばれて中国人がミャンマー人に
迷惑かけても日本人の僕 無力だから!
と脅す

大丈夫でしょ?
上海で練習して事故して旅行キャンセルに
なる方が嫌でしょ!

ごもっとも!
じゃぶっつけ本番だね!(笑)
怪我しても僕のせいにしないでよ!
と娘と笑いながら会話してた

ホテルでバイクをレンタルし
ヘルメットも被り
一応大きめのバックパックを背負わせ
最悪背中でクッションになるように防御させた

ホテルの人がバイクの操作や鍵など教えてくれる
僕と娘は二人乗り
妻は一人で人生初のバイクにまたがり説明を受ける

その時・・・何故か 説明始めた とたんに 
嫁のバイクが勢いよく走り出した!

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オイオイ!どこに行くんだよ!と僕
後ろで笑う娘

慌てて追いかけるホテルマン!
ブレーキ操作聞く前に進んでるので止まらない
僕と娘は慌ててバイクで追いかける
その間笑いが止まらない娘
僕の後ろで腹が抱えて笑ってる。

止まって!止まって!
ブレーキ!ブレーキ!と叫ぶ僕

ブレーキどこ? 
どうやって止まるの!!!!と
叫んでる様子の上海人

アクセルを緩めて!手を放して!と
叫ぶ僕と笑う娘

えっ!えっ!と
ようやく、スピード落ちて止まる

かなり進んでいた
ホテルの敷地の出口くらいまで進んでたので
ホテルマンは遠くでハァハァして 
もう諦めていた
かなり遠くで僕らを見てる

僕は追いつき危ないじゃん!
ホテルマン振り切って逃げるなよ!

知らないわよ!勝手に走り出したんじゃん

コケなくてよかったよ。

私、案外運転うまいでしょ!どう?どう?
私は、本番に強いからね!

いやいや 
ウィリーして空飛んで
怪我しなくてよかつたよ(笑)

私 結構乗れるわね!
バイク免許取ろうかしら・・・

可笑しい娘は ずつと笑ってる

そうやってバガン遺跡を僕らは点々と周る

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遺跡群の中をバイクで駆け抜けるのは気持ちいい
放置された遺跡も多数あり
管理されてる遺跡もあり 
見える景観が1000年前と変わらないんじゃないかと
思うほどの世界に入り込み僕はワクワクしている

まさにゼルダの伝説 
ブレスオブワイルドじゃん!
祠発見!という気分の僕

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小さな祠も多いが点々と巨大な仏塔が遠くに見える
ピラミッドのような大きな仏塔もあり
幻想的な世界の中に僕らは迷っている感じ

翌日も僕らは朝から朝日を見て
昼間でホテルでゆっくりして午後に遺跡巡りをした
かなり多くの遺跡を巡ったけど 
どれがどれかよく判らなくなるけど
凄いなーという感じだけはする
そして仏像の顔やフォルムはとても柔らかく笑顔
ミャンマーの仏像は人間的に感じる

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綺麗な夕日を見る為に何カ所かのポイントがある
バイクである程度決めて夕刻に
その場所にたどり着くように周る
日が沈みオールドタウンを経由してホテルに戻った

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その夜も僕ら家族は これからどうする?と
何度も何度も言っていた
とりあえずバンコクに行く事は決まった
バンコクからどうするか?

僕は上海に戻りたい
劉さんと反抗期寸前の娘は日本に行く気満々
家族で日本に行く事を嫁は進めてくる

僕は家族で上海に戻る事を進めていく

中々話がまとまらないまま時間だけが過ぎる
チケットをもう買わないといけない
早くしないと席がなくなる
残された時間はあと少し
明日の朝にはチケットを買ないといけない
まだ頭の中で迷っていた

WHOは武漢を危険渡航区域として発表したらしく
ミャンマーでも一気にニュースは広がりをみせ
中国人は危ないという声を耳に入るようになった
僕ら家族の会話は日本語に切り替わる


翌日朝早く起きて
朝日の中気球が上がる景色を撮影しに行った

それは写真で見た景色そのもの
いやそれ以上にリアルで目の前に広がり
空気や音や匂いなど この景色を見る為に
ミャンマーに来たんだなと思った
幻想的な風景は目に焼き付いた

で、この景気は実は僕一人で見てる
妻と娘に朝早く起こして声かけたけど
眠たい!私達は寝るからね
写真撮ってきて!と

お前さぁ!この為に来たんじゃないの?

でも眠たいから
写真頑張って!
いいの撮れたら見せてね

じゃ最初から写真でいいじゃん
ここまで来なくてよくねぇか?
とは喉まで出かけて大人の僕は止めた

絶対俺だけ天国行っても
後悔するなよ!
そして下の写真を撮影した!
奇跡の1枚のような写真が撮れた

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そして僕らはバガンを出発し
飛行機でヤンゴンへ向かう

いよいよ長いミャンマーの旅は
出発地のヤンゴンに戻って来た

⑧へ続く

聖地巡礼記 ミャンマー編↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

聖地巡礼記 インド編↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


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