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シャングリラへゆく①

理想郷のことを人はシャングリラと呼ぶ

雲南の香りに魅せられて僕は旅をした
冒険家が探し求めたシャングリラに想いをよせ
奥へ奥へ雲南省の秘境を旅した記録

旅の始まりは突然に。

チベット拉薩を旅し、もう満足し
チベット仏教への探求は僕の中では
一通り終わっていた

まだまだ行きたい場所は沢山あったが
欲を出せばキリがなく長年想いを寄せていた
最後の聖地と思って乗り込んだ拉薩に
入境できたことで満足していた

拉薩の旅が終わり 
しばらく 
旅をする意欲を失う日々を過ごしていた
なにより仏教の謎が解けてしまった僕の心は
もう求めるものがなくなり心は
空っぽになったように重たいものが取れ
やけにスッキリしていた

そんなチベット仏教を求めた旅の記録は
シリーズ「チベットへゆく」をご覧ください
一度読み始めると面白さに魅了されるお話です!
そしていずれ世界的なニュースになる前に
知る事でより理解が深まります
その前に是非お読みください

中国雲南省の山奥のさらに奥
玉龍雪山ぎょくりゅうせつざんの麓に
麗江古城れいこうこじょうという場所がある

麗江古城の夜は蜃気楼のように揺れ幻想的になる
にぎやかな通りの裏通りは静かで
暗い石畳の路を赤い提灯ライトが照らし
古城内に流れる小さな川の音が
心地よく耳に響く
この街に入ると
時がスローモーションのように流れだす

拉薩の旅から1年が過ぎ
秋の10月

僕は麗江古城にある小さな茶屋に座り
長年熟成させた普洱茶プーアルの生茶から
茶を抽出し香りのいい茶を飲みながら
雲南省の旅を振り返り写真をみていた

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予期せぬ旅ほど面白い旅はない

7月下旬に8月10日から
急に麗江に行くと言い出した妻の劉さん(上海人)
妻の会社は暑い夏は仕事効率が悪い為
夏休みを採用していて長期休暇がある
それを利用して旅行を計画

初めは一人でと言っていたが
娘も学校が休みなので二人で・・・
なぜか妻の両親も行くといいだし4人になり

両親が飼っている猫の世話を僕に任せると
言うので 嫌だ!と駄々をこね断り(笑)
それなら僕もついて行く!と
気が付けば5人で
麗江へ行く事になっていた

僕は仕事で休みが合わないので後から参加

多少 強引に旅に参加した僕は
どうしても行きたい場所があったので
この機会を見逃さなかった

こうしていく予定のなかった旅は急に始まった
まぁ中国人といれば計画なんてない
なんでも急に始まるから(笑)

しかし、この旅が
思いもよらぬ旅につながっていく

8月に麗江古城に来た僕は
10月にも続けて麗江古城に来る事になり
人生で最もスリリングな旅をしていた

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そして
蜃気楼のようにユラユラ揺れる夜の麗江古城の
茶屋で雲南省の旅を振り返っていた
麗江に来ると 
懐かしさと寂しさの混ざった感情が
不思議と沸いてくる
この古城が持つ魅力かもしれない

悲しい麗江の歌のメロディーが
ユラユラと蝋燭をゆらす

過去の自分を振り返り
新しく何かを手に入れる為に
過去を切り捨てる

人は何かを背負い生きていく
時にはそんな感傷に浸りたくなる
麗江は、それを許容してくれる

かつて夢追い人が目指し暮らした楽園
ユラユラ蝋燭は麗江古城に流れる
玉龍雪山の雪解け川の上を
夢をのせ走り流れて行く

流れる蝋燭の灯に想いをのせ
見えなくなる蝋燭の灯に哀しさを覚え
皆、麗江古城に夢を見て去っていく

この古城にたどり着いた旅人は
何を夢みたのだろうか

そんな事を考えてしまう
かつて多くのバックパッカーが辿り着き
夢を見て住み着いた場所
それが

雲南省 の山奥にある麗江古城れいこうこじょうである

旅の始まりは突然に。

シャングリラというのは小説の中に登場する
地名であって実在する場所ではない
チベット仏教界では
シャンバラという理想郷があり
シャングリラの語源はツァン地方の北側を
意味すると言われている

一般的にシャングリラが有名になり理想郷として
知名度が上がり代名詞となっている

雲南省にあるチベット自治州の県が
その名を採用し観光目的もあり
香格里拉シャングリラ県と改名している
その為、幻のシャングリラは地名として
雲南省の1つの県で登録された

改名する遥か昔から
香格里拉シャングリラ県にはチベット仏教で
有名な寺がある
その姿は冒険家がみた理想郷だったのだろうか

このシリーズでは雲南省の旅の記録をお届けします

②へ続く大理だいりの仏塔のシンメトリーに魅了されて

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