マレーシアチームビルディング2

『心理学的経営』を読んで

リクルートの大先輩が再販を歓喜されていたことで興味をもち、自分も手に取って読んでみた同著。まさに、HRエンジニアリングの本!
人間行動を研究しつくした上で成り立っているSPIはやはり、一般の適性検査とは異なるし、利用者としても納得感が高い。
きっと名だたる会社は、誰かが魂をかけて作った思想やシステムによって、その数十年後まで他の誰かが活かされ続けるんだと思う。

「組織の活性化とはイノベーションの強敵は既成概念であり、当然のように固着した常識。アンラーニングとはいったん学んだことを捨て去る事、古い概念からの呪縛を解き放つ事」

には特に膝を打った。
「うちのチームはこうだ!」とか「うちの会社は特殊だから」「このマーケットはよそとは違って…」みたいな言い訳めいた会話はよく耳にするが、その深層には「既成概念から脱出できない」ジレンマがあるのだと思う。


加えて、企業の戦略的活性化ポイントは

「一に採用、二に人事異動、三に教育、四に小集団活動、五にイベント。共通して言えるのはカオスの演出」

採用を続けない組織は活性化しないし、定期的な人事異動がない限り、既成概念からは抜けられない。

僕がリクルートに在籍した約9年で、経験した拠点は9拠点。したがって毎年ミッションが変わった。実体験を通じて思うのが、異動先で向き合う事象は自分にとって試練だが、いい勉強にもなる。常に学ぶことを求められる、生徒のような状態だ。
分からないから聞く。学ぶ。実践して、内省する。この繰り返しで経験値が豊富になり、得られるものも大きいのだ。僕がいた時のリクルートの強さは、こういった面からも裏打ちされているのだと感じた。

僕たちもこの7月に、思いきった人事異動を決行した。おそらく今頃どの拠点もカオスだ。
このカオスが起きる度、相互理解しながら教育されていくのだと思う。そして、組織の成功循環モデルを実現するための小集団活動を行い、大きなイベントを創っていくのだ。

僕たちは小集団活動の一環として、チームビルディングを定期的に実施している。
加えて、拠点を超えた合宿、そして、100名以上の外国人社員を日本の年次総会に連れて行くこともしている。これもまさに大イベント!

僕たちにはプロダクトがないからこそ、組織の成功循環モデルを基軸に置き、文化(社風)に合う仲間の採用と人事異動を繰り返す。それが結果的に組織の活性化を生み出し、チームとして勝ち続ける状態が続いてほしいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?