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映画「美しき緑の星」と「地球が静止する日」の謎 編集後記

吉田太郎編集後記
映画「地球が静止する日」をいま見る必要性

http://aarya-avalokitezvara.seesaa.net/article/467594427.html

 昨日、6月29日は、長野県を訪れた種蒔夫氏とともにシャンティクティ(Shanticthi)訪れた。サンスクリット語で「シャンティ」は「平和」、「クティ」は「家」を意味する。安曇野の池田町山麓の静かな森の中にあるアグロエコロジーの最先端の農園と言える
2019年6月13日付の地元経済補完計画④では元外資系コンサルタントの山下悠一(1978年~)氏が、ポスト資本主義社会を目指す実験的コミュニティのライフスタイルを米国企業と提携してプラットフォーム化することで可視化していると述べたが、シャンティクティもこのリストに載っている。
そして、在来種の自家採種にも取り組んでいるのだが、それは、小規模・家族農業ネットワーク・ジャパンの村上真平氏にバングラディッシュでインスパイアーされたことが契機となっている。

 一方、種蒔夫氏の方はもちろん、ペンネームなのだが、福岡正信翁にインスパイアされ、翁が開発された「ハッピーヒル」というタネを全国に人々に手渡すというユニークな活動をされている。タネが大切だという価値観では共通するのだが、当然のことながら、種蒔夫氏はシャンティクティを以前にも訪れたことがあったという。

「今、伊那北をでて新潟に向かっているのだが、会えませんか」

 いきなりの電話が鳴ったのが10時だった。今年1月26日に東京で開かれた「福岡正信さんと自然農法を愛する会」の2019年新年会で氏の講演を聞いただけの縁である。とはいえ、名刺を交換し長野に住んでいることを伝えていたので、わざわざ声をかけてくれたのだ。

 実は、28日は23時の閉店ギリギリまで飯田市内の喫茶店「このんこぴあ」で家族農業や有機農業について論じていた。飯田に泊まるつもりであったのだが、ホテルを予約しているゆとりもなく、そのまま長野まで休みながら高速を走らせ、長野で床に着いたのが明け方の4時だった。

 飯田にいたらとても会えない。なぜか、長野に戻ってきたのもシンクロニシティであろう。ということで、種蒔夫氏とともにシャンティクティを訪れることとしたのだ。

 ちなみに、種蒔夫氏は、中学校の美術教師で、その後、渡仏したアーティストだが、ふとした縁で「ハッピーヒル」に出会ったことから、2013年からハッピーヒルのバケツ栽培コンクールをはじめる。その後、事故で九死に一生を得たことから、自分が今世ですべきミッションは「タネを蒔くことだ」と自覚して、2015年に犬を伴連れに日本国中の人々にハッピーヒルのタネを渡すという旅にでる。

 さて、やっと前提が終わった。種蒔夫氏は臼井健二氏のアグロエコロジーの原理、タネと土壌と微生物とが織りなす不可思議な自然の妙を畑で見た後、PHC Filmの「土は生命体」という11分ほどの動画を見ることで納得され、なおかつ、こうしたビデオを見つけ出してきて、和訳する印鑰智哉氏の頭脳は驚くほど明晰で「さすが東大卒だけのことはある」という話題になった。けれども、その後は、臼井健二氏の独壇場となり映画『美しき緑の星』の贈与経済へと話が進んだ。

耕さない農業が地球を救う

 実は、『美しき緑の星』という映画の存在は、2018年9月4日に臼井健二氏からのメールで教えてもらって初めて知った。

そして、この『美しき緑の星』をネットで検索すると最初にヒットするのが、「宇宙海賊団」であり、宇宙海賊団なる組織の存在も『美しき緑の星』経由で知ったのである。そして、「宇宙海賊団」のサイトをさらに検索すると『地球が静止する日』についての情報もヒットした。

 アニメオタクからすれば、「宇宙海賊」といえば、松本零士のキャプテン・ハーロック、『地球が静止する日』といえば、横山光輝の『ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』をイメージしてしまうのだが、この「宇宙海賊団」の「地球が静止する日」と『美しき緑の星』とをアダムスキー氏を介してケネディ暗殺とつなげるというテーマは、アルカディア号やジャイアント・ロボの世界に負けじと劣らず、それはそれで壮大だった。

 アダムスキー氏そのものについては、疑似科学ウォッチャー、皆神龍太郎(1958年~)やと学会の会長であるSF作家の山本弘が批判している。氏が1949年に書いたSF小説『宇宙のパイオニア』(Pioneers of Space: A Trip to the Moon, Mars and Venus)の内容が1955年に発表した『空飛ぶ円盤同乗記』のストーリーとそっくりで、その体験談が、売れなかったSF小説の焼き直しなのだという。そうした予備知識を得た上で、今回の物語も楽しんでいただければと思っている

映画「美しき緑の星」と「地球が静止する日」の謎

http://aarya-avalokitezvara.seesaa.net/article/467594427.html

コリーヌ・セロー監督 人類を目覚めさせる映画「美しき緑の星」【アネモネ2019年7月号取材動画】

https://youtu.be/tmmBcdh7v0A

映画「美しき緑の星」が発禁になった【切断の真意】とは?!
https://sekirintaro.com/belle-verte/


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