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ナチュラルガーデン講座レポート

「いのちの巡る庭づくり」曳地義治・トシさん ナチュラルガーデン講座6月 

〜感想的レポート〜

曳地さんの虫愛(虫眼)いっぱいの著書「虫といっしょに庭づくり」を読んでいて、
前々からお話わくわくしていた。

虫が好き!でなくても、よく観ること、そして知っていくことで、
いつも人のうごく庭の傍で、足元で生きるいのちのことを愛おしく思える。
そして虫が好きになる♪

オーガニック・ガーデンって?

農薬をふること→その人にとって「有益」と思う植物を残す(守る?)ため、
他は排除する、薬。

けれど、虫は虫で薬に耐えさらに強くなったり、
「益虫」がいなくなったそこで「害虫」がよけいに増えたり、
人体に食べ物から、皮フから、呼吸から、化学物質が取り込まれたり...
残った農薬の処分も困難!!
生態系のつながりの一部を壊してしまうということ。

オーガニック・ガーデンは、誰にでも優しい。
庭の花々にも樹木にも。野の草にも虫たちにも、風も。
そこに在るものすべて。そしてその庭を愛でる人の心にも。

いのちがめぐるということ。

ハイタカが食べるシジュウカラは一年で779羽ツツピー。
シジュウカラが食べるマツシャクトリムシは一年で12万5千匹。
ハイタカが生きるために、どれだけのいのちがめぐっていることか。

一羽のハイタカが上空に舞う姿は、森にこれだけのいのちがいるということ。
そしてその小さな一匹も何百の卵からやっと成長できた一匹たち。

もし森のまん中にトンネルが通ったら、
小さな小さな命の土台ともいえる土が奪われ、
植物たちから取り除かれ、その生態系のバランスは崩れてしまう。

希少種といわれるハイタカ。
大きな生き物も、もちろん食物連鎖の中にあり、単体で生きているのではないということ。
いのちはめぐっているということ。
人の行いは得てして、愚かにも、尊くもなる。

オーガニック・ガーデンとは、
多様であり、循環の中にあり、地域特性のあるもの。
オーガニック・ガーデンを楽しむことは、この有機的な繋がりを庭のなかに迎え入れていく楽しみ。

畝と通路の対比が美しいマンダラガーデン

持続可能な社会を思うとき、
いのちの巡る庭(オーガニック・ガーデン)の中に在る事象に、
その応えがあるような。

この社会を思うとき、
よく見て、知り、見極め、選ぶこと。
大切なことは同じ。
そんな心がわくわくするようなお話でした。

シャンティクティのナチュラルエディブルガーデンは花と野菜が美しい

グラベルガーデン ローメンテナンスの庭

ホビットハウスやタネバンクの家

おとぎの国に迷い込んだようです。

野菜の花も美しい 白菜 ニンジン

大根の花

本の販売 サイン会に行列ができました。

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〜その夜〜

あさこさんの
チェルシー・フラワーショー2019のスライド

その壮大さにびっくり。
その植物の美しさを引き出すような植栽、テクニックの数々。
美しさの追求とその先。

短いその開催期間で「見せる」「魅せる」こと。
たくさんのお金をかけ、華やかな世界。

と、その反面も思う。

自分の庭をデザインするとき
どんなことを大切にするのか

その植物とそこにやってくる虫たちと
多くがつながり
「もの」としない
生きとし生けるものどうしの感覚で
ガーデンをデザインしたいな

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写真 おいしい晩ごはん

てんこもり
ごちそうさまでした

ゆきんこレポート
こちらも是非みてください 素敵です
http://sorayuki-1.dreamlog.jp/archives/51964516.html


2019年6月2日
ナチュラルガーデン講座2日目

6:30歩く瞑想
おはようございます。
庭へ集合。

朋子さんのみちびきで歌をうたい、からだを動かします。
森の中で体に新鮮な空気が入っていき、からだが少しずつ目覚めていきます。
大地にキスをするように一歩踏み出すごとに呼吸をする。頭にはいろいろ浮かぶもの。浮かんだら呼吸に意識を置く。確かに呼吸に意識を戻すと頭に浮かんだものがどこかに行きます。草の上を一歩一歩ゆっくりと、お庭をまわりました。

ガーデンは花と野菜がいっぱいです。
https://note.mu/kenjiusui/n/nf1f89261993c

7:30ティータイム
お腹も起きてきたところ。
昨夜のごはんで作られたあまざけと新鮮なリンゴとお茶。
ツワブキの葉っぱを自分で選んでお皿にして。甘みがたまらない。胃にしみる。

お腹が空く→食べるというごく当たり前のことがとても有り難く、新鮮な気持ちになります。

8:15曳地トシさん&ハルさんのデザインワーク
3人ひと組になって庭のデザインを考えます。
「使いやすい庭」「誰が使う庭なのか」をテーマにして話し合います。
実際に作りかけている庭のことでも、これから作りたいと思う庭のことでもいろいろ自由に話し合っていきます。

9:15グループ発表タイム
5グループそれぞれ模造紙に描かれた庭を発表し、トシさんハルさんからアドバイスをいただきます。

「子供が遊ぶ庭 コードットハウス」
親の目は届くけれども、子供から親の目が気にならないことをテーマに。アスレチックや隠れ家があります。焚き火をしながら料理もできる空間もあります。
<アドバイス>
○子供というのは子供のために何かを用意しなくてもなんでも遊びにしてしまうもの。
木登りがしやすい木があるのも良い。意識するとしたら高いところから落ちないような工夫や落ちても大怪我にならないように下におくものに配慮をすること。
○「石」は夏熱くなり、冬は冷たいので木を組み合わせると良い。

「観て楽しめる食べられる庭」
方角を意識して南に庭、家側にコンポストやタンクを横に配置。

プラムやブドウ、つるバラやハーブ類で香りも楽しめます。水やりは基本しなくて済むように。
<アドバイス>
○限られた空間で「四角」のデザインは詰まってしまいやすい。曲線を作るかクロス部分をずらす良い。
○庭に出ることで元気になるために、少しあそびを作り、真ん中を抜けるようにすると良い。

「子供と一緒に過ごせる庭」

ウッドデッキから階段を使って出られます。キッチンガーデンやコンポストはデッキのそばに。ドライハーブなどを作ったり、収穫したものを作業する場所を設置。木陰を作るための樹木もあります。
<アドバイス>
○土を踏まないで回れるような工夫があると良い。
○作業小屋を家南側正面に作ることでその空間を中庭のようなスペースにすることもできる。
○樹木を選ぶ基準としては、常緑樹は剪定の必要があり、落葉樹でも葉の柔らかいものの方が良い。柿などオススメ。

「ようちえんのみんなでたのしむはたけのにわ」

われらもりのわチーム。シャンクティクティの庭を手本にこうしたい、ああしたい、あれが食べたい、思い浮かべて描かれていくとワクワクします。

手が届きやすい位置に野菜、道の境界線にチャイブ、木陰になる場所には丸太椅子をおき、みんなが集まりやすいキッチンガーデンと可愛いお花があります。いきものもいます。

<アドバイス>
○手触りの変化も子供達は楽しめるので、ラムズイヤーはおすすめ。(おしりふきにも使える⁉︎)
○通路の脇を少し掘ることで雨の時だけ見られる川ができる。

「子供も高齢者もいっしょに過ごせる庭」

大きめの庭。温室、ドライ室、作業室になるものを庭の真ん中に設置。雨水タンクを味噌樽に、フィルターをかけて飲み水にできれば。ティピトイレ、生ゴミ処理なども考えています。どれだけ庭に行きやすくできるかも考えています(キッチンからウッドデッキに出られるようになど。)

<アドバイス>
広い場所で高齢者の方には回遊式や中庭に手すりなどがあるといい。残存能力を使えるように。
庭にどれくらい関われるのかも大切なポイントなので、草や常緑樹、あまり手のかからないようなものにすることで負担を軽くできる。

<コンポストについてポイント>
○60パーセントの含水率が良い。土を握ってお団子にしてはらって取れるくらいが理想。乾いた土を足すこと。
○いっぱいになったら、切り返す。1ヶ月に1度くらい。
○イネ科の草はや生ごみは一緒にしない。草は草だけ。
○生ゴミコンポストは生ゴミ+黒土(その土地の土だと分解が早い)
○勝手口のそばに設置するなど、生ゴミは毎日出るものなので最も出しやすい場所を選ぶ。

スライドを見ながらトシさんとハルさんのお話
「オーガニックデザイン」
使いやすい庭であること。他のものと調和し、お互いのものが永く使えるためのデザインであること。

できるだけ元々その場所にあったものを使うこと。循環型の命のめぐる庭や回遊式の庭、収納場所や間仕切り、などなど。トシさんとハルさんが手がけてこられた庭をそれぞれのポイントの説明のお話。

最後に「図面を描きながらワクワクするように作ると、庭作りは楽しいですよ」という言葉で苦手意識が取り払われ、いまある庭を楽しく造れるような気持ちになりました。

11:30〜待ちに待ったランチタイム
とれたてのお野菜いっぱい。
体もお腹も喜んでいます。
たけのこと厚揚げのターメリック煮?
おかひじきの大豆サラダ
ビーツの美しい色のドレッシングサラダ
たまねぎの芽のスープ
前夜にも出たミョウガの醤油漬け
醤油の搾りかすふりかけ
ご飯美味しくておかわりしちゃいました。

12:30ガーデン実習
庭をじっくり眺め、あさこさんの案内のもとぐるっと庭を回りながら、個々のガーデン作りのイメージを湧かせます。
細かい部分や広い視点で庭を見て、色の組み合わせやいいなと思ったことをメモしていきます。

え〜ここからすっかりお腹も満たされたワタクシ。庭と建物と植物と虫たちの姿にうっとりでしばし空白。。。すみません。

健二さんの自然農種まきレクチャー
草があればあるほど豊かな土ということ。

ノコギリ鎌一本あればできる。

草を刈る

草を横に置く(通路:成長点の5センチ上を刈る/畝:成長点の下を刈る)

土が出てきたら、表土を1センチ横にどける(草のタネがどけられる「草と戦わなくていい」)

耕したくなるけれど耕さず
根切り

タネをひねって落とす(均等に蒔く)

ノコギリ鎌でたたき踏む(水分が下から上がり、発芽率が上がる)
五風十雨。五日目ごとに風が吹き、十日目に雨が降る天下泰平のことわり。

葉っぱを撒く(朝露を保水してくれたり、鳥害も防ぐ)

タネの名札を置く

蒔いてからよく観察をすること。足音も聞かせてあげる。

耕さない農業が温暖化を防止する
https://webronza.asahi.com/science/articles/2019060400008.html/?ref=fb

耕さない事 化学肥料を使わない方がいいことが動画でわかりやすく紹介されています。
https://note.mu/kenjiusui/n/neac5cc11ff2b

自然に一番近い耕さない究極の種まき
https://youtu.be/43vnaKnNm3ohttps://note.mu/kenjiusui/n/neac5cc11ff2b

草も土も虫も蒔いた種も全てがバラバラではなくて一体となっているような、あっという間の種まきでした。
朝起きた時、講座や食事の合間にふと庭に目を向けるとけんじいがそこにはいて、いつでも庭に心をかけている姿が自然農の大事なことなのかなと思いました。

シェアリング
花や草を使ってハガキに絵を描きます。優しい色が浮き上がります。
それぞれの参加された方のこの二日間での変化、感想を絵葉書の説明と共にシェア。
今までの考え方を振り返るきっかけになっていたり、自分のしていることを他の人に伝えていきたいと感じたり、チャレンジしたいことも出てきたり、みなさんとても意識を高くもたれていてただただ感動するばかり。

庭づくりを通して、自分のあり方やこれからの生き方も問われるようなそんな二日間でした。

子供が森のようちえんに通ったことで、今自分がこの場所で自然農やガーデニングを学ぶ機会ができたのかと思うと、子供(母もですが)からの贈り物だなぁと思います。5年前にけんじいが葉山で講演をして、森にきてくれた時には子供が小さく何も聞くことができなかったので本当に嬉しい時間でした。

改めて声をかけてくれた石井ちゃん(ゆきんこ )、一緒に参加してくれた友に感謝です。
ありがとうございました!

記 小林春奈


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