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田植その後 屑だいず 米ぬか散布

田植その後 屑だいず 米ぬか散布

除草のためにこめぬかと屑だいずを散布
屑だいずは1反30キロ 米ぬかは 米袋に2俵撒きました



米ぬか、大豆散布後のほ場


米の有機栽培で、くず大豆の抑草効果が注目されている。米ぬかなどと併用した総合的な除草方法である。粗植、深水管理、土づくり、水管理などと組み合わせ、除草剤並みの効果を上げる有機農家も出てきた。
 米の有機栽培のネックとなっているのが除草。アイガモ農法などいろいろな試みが行われ、草の根の技術交流が図られてきた。
 最近のヒットが米ぬかによる除草だ。水田に米ぬかを散布することで、土中表面で還元作用が起こし、酸素欠乏により、雑草の発芽を抑制するのではないかと言われている。

◆サポニンの発芽抑制効果か?

 大豆の除草効果のメカニズムはまだ明らかにされていない。学者の中には大豆に含まれるサポニンに発芽抑制効果があることを指摘する学者もいる。
 散布後、カワニナや小さなオタマジャクシが浮いてくることがあるという。しかし1か月もすると通常田よりも田んぼの生物は増えてくるという。カワニナやヤゴなども活発に活動するようになる。「結果的には豊かな生態環境を創り出すことができ安心した。大豆は窒素濃度が5~6%もあり、肥料としての効果も期待できる半面、窒素過多による食味への影響も考えなくてはならない。その意味からも過剰散布はよくない」と佐々木さんは考えている。

◆10アールあたり米ぬかと大豆40kgずつ散布

 10アールあたり大豆と米ぬかそれぞれ40kgずつにしている。米ぬかと合わせて80kgが基準だと考えているからだ。「大豆の即効性などを考えると、10kgでも十分かもしれない」と適正な投入量は今年以降の課題としている。
 大豆と米ぬかは、代かき前にすき込む人もいる。しかし、大豆が芽を出す可能性があり注意が必要だ。大豆は水に弱いといわれるが、一度発芽すると水田でもなかなか死なない。稲と一緒に生育してしまう。米ぬか、大豆の散布は1回で十分だ。田植え後できるだけ早く散布する。3日目までにはまきたい。

◆田んぼは生き物天国

田植え1カ月後の田んぼには草はなくトンボがいっぱい
田植え1カ月後の田んぼには草はなくトンボがいっぱい
 この2年栽培してみて、佐々木さんは「米ぬか単独より大豆と合わせて使用した方が、抑草効果がある。コナギの数は、米ぬかだけの方がやや多い。水などの変化から見て、大豆は早利き。米ぬかとは作用が別なところもあるようだ。田んぼがくさくなり、大豆の方が腐敗臭がちょっと強い」と見ている。
出典
https://www.jacom.or.jp/archive01/document/ronsetsu/kaisetsu/kaiset02/02043002.html

(2)米ぬか等有機物の散布

作業:移植後の出来るだけ早い時期に米ぬかやくず大豆、菜種油粕などの有機物を土壌表面に散布して雑草を抑制する技術です。施用量は、利用法(単独の抑草資材か機械除草等と組み合わせるのか、肥料効果を期待するのか等)によって異なりますが、米ぬかであれば50~150 kg/10a、くず大豆であれば米ぬかと混ぜて各50 kg/10a程度、菜種油粕であれば50~100kg/10aが一般的です。

抑草メカニズム:有機物を土壌表面に散布すると土壌表層が強還元状態になるため、発芽に酸素を必要とする多くの雑草が出芽できなくなります。また、散布後に土壌表層に蓄積する有機酸も雑草抑制に効果があるとされますが、その詳細は今のところ明らかになっていません。

有効な草種、有効でない草種:発芽に酸素を必要とする水田雑草(アゼナ、タマガヤツリ、キカシグサなど)には高い効果があります。低酸素条件でも発芽する水田雑草(コナギ、ノビエ、イヌホタルイなど)には効果が大きく変動します。コナギに対する効果は、作期が遅いほど効果が安定する傾向があります(図5-3、図5-4)。

作業のコツ:米ぬかをそのまま使うのは、風で吹き寄せられるなどして作業性が悪いことから、ペレット化あるいは粒状化したものを使用しすると均一にまくのが容易になります。くず大豆はそのまま撒く、あるいは軽く破砕して撒くなどします。移植後に早く撒く方が効果が高く、移植直後の散布(移植日の散布)でも水稲への悪影響はあまりありません。いったん葉身が褐変する場合もあっても葉身の上部が水面に出ていれば活着後に生育が回復します。ただし活着前後にチェーン除草などを行って茎葉部が土壌表面に倒伏し、苗が水没したままになると回復しない場合があるため、機械除草を行う場合は散布量を減らすなどの注意が必要です。散布後は水尻を止めて湛水状態を保ち、掛け流しは避けてください。

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