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家族愛からのストレス

健康を考える時には、単に身体の症状ばかりに目を奪われると、落とし穴があることを考えさせられたことがありました。


 45才男性の会社員の方で動悸と頭痛、腹部の圧迫感という症状に加え、心配なことがあると、夜中に喉が渇いてくると訴えて来院されました。他の病院の諸検査では異常はないということで、ストレスだと片づけられてしまったようです。  しかし、症状が消えないために私の健康外来に来られたのです。


 家族は奥さんと10才の娘さんと3人暮らしです。              生活調査では運動不足気味で、気分転換があまり上手でなく、持久力もやや劣っていました。一方心理テストでは身体の様々な症状が出やすいタイプで、不安や不眠となりやすく、活発性がなくなる傾向があることがわかりました。


 一般的にみれば身体の異常が発見されなければ、ストレスによる自律神経失調症として簡単に片付けられてしまう症例でした。しかしこの方は会社関係も、家庭も問題がなく、むしろ家族をたいへん愛しておられました。いわゆるストレスの原因がないのです。

しかし・・・

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実は、この家族への愛情が問題だった


 しばらくこの方と話をしていますと、半年ほど前に近親者が亡くなり、その後からこのような症状が出てきたことが判りました。               もし自分が死んだら家族はどうなってしまうのか、妻が死んだらなどと、近親者の死を契機に考えるようになったと言います。45才という年齢でこの方ははじめて人の死を意識した結果、これらの症状がでて来たのです。

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 近頃、死というものを話題にする機会が多くなりました。有名人のガン闘病から死に関する書物や報道が目立ちます。多くの方々がこれまでとかくタブ-視して来た死を、正面から見つめるようになったのは大変良い傾向だと思います。    死と健康はあまり関係ないように思われますが、健康の裏には常に死が存在することを認識しなければなりません。

元気に生きる終点は死なのです

 死を考えずに健康の実現はできません。                  健やかに生き、健やかに死ぬのは健康の基本的で重要なテ-マです。健康的な死に方は健康的な生き方なのです。 私はこの方に遺書を書くようお勧めしたところ、はじめてニッコリされ、その後は症状がなくなりました。

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