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電気羊とアンドロイドと牛乳コント

「アンドロイド」という言葉を聞くと、つい「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」という小説のことを連想してしまいます。「ブレードランナー」の原作なので、ご存知の方も多いと思います。

このイラストは2017年に午後のロードショーで「エイリアン」シリーズが連続放送されたときに描いたものです。

ふたりともアンドロイドですが、首だけになってしまうのが「1」に出てきたアッシュ、胴体を切断されるのが「2」に出てきたビショップです。ふたりとも血が白いので、凄惨な場面なのに牛乳まみれになってるような不思議なぐちゃぐちゃ感。私が好きなドリフのコントに「けんちゃんの健康牛乳」というものがあります。

志村けんがCM監督、加藤茶が出演者という設定。志村けんの「スタート!」の合図に、加藤茶がコップ一杯の牛乳を一気飲みして「けんちゃんの健康牛乳!」とセリフを決めます。ところが、登場するときの「おはよう」の言い方とかセリフの間で何度もNG。やり直しのたび牛乳を飲み干すうちに、加藤茶はお腹が苦しくなっていきます。終盤はもはや牛乳を飲めなくなって口にためるだけ。セリフを言おうと口を開けた瞬間、牛乳を豪快に吹き出します。

あの牛乳ぐちゃぐちゃ感が、まさにエイリアン1と2のアンドロイドなのです。

1の監督リドリー・スコットと2の監督ジェームズ・キャメロンがなぜアンドロイドの血を白くしたのか。「1」が白かったので、合わせて「2」も白くしただけのか。もしかしたら隠喩として深い意味があるのかもしれません。

ただひとついえることは、アッシュもビショップもドリフのコントを意識していたわけではない、ということです。確かめてないし、確かめようがありませんが断言できます。

ちなみに「アンドロイドは〜」を映画化したのはリドリー・スコット、同じPKディックの小説を映画化して主演したのがシュワルツネッガー、そのシュワルツネッガーをアンドロイドとして描いたのがジェームズ・キャメロン。彼らはアンドロイド界隈の人たちとしてゆるくつながってますね。


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