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 私の人生の転機は、在外研究員としてUC.Berkeleyで過ごした2年間でした。この2年間がなければ、今の自分はいません。そう断言できます。

 何より、学ぶことが楽しかった。在外研究員は、文字通り、研究に集中することができます。その時に集中して行った研究は、その後、『ルポ 不法移民ーアメリカ国境を越えた男たち』(岩波新書 2017)にまとめ出版しました。

 自分の研究に取り組む以外には、UC.Berkeleyで開催されている研究会、大学院ゼミ、学部講義、などに参加していました。客員研究員という立場で、担当講師に講義の聴講を希望すると、人数制限を設けている以外の科目は全てOKをもらうことができました。

 その期間、人生で一番、英語を読みました。

 この時の経験があるので、今、英語で困ることはありません。両親が英語を使えるわけでもなく、帰国子女でもありません。

 そんな私が最も衝撃を受けたのは、課題として出される「英文の量」です。学部の講義であっても、20枚程度の論文を3本=60枚程度 が1回の講義の輪読課題として出されます。

 週に3クラスでも受講すれば、輪読英文に追われ続けることになります。

 そこで痛感したことが、「これまでの英語の学び方では、到底、ついていくことはできない」ということでした。

 せっかくの機会を無駄にしたくない。その一心で、UC.Berkeleyでやっていくために英語の学び方を自己開発しました。

 これからその手法をみなさんに届けていきます。

 白熱教室は、巷に溢れているので、「白」に一本して、「百」熱講座を始めることにしました。それもまずは、<英語の読み>に特化します。

 おそらく、このnoteを読んでくださっている方の全てが、「英語を学習」した経験があるはずです。義務教育、受験、社会人なってからの自己学習etc 。

 この国では、誰もが英語を学んでいるのです。しかし、英語を十分に習得した人は、驚くほど、少ないのがJAPANです。

 海外の大学で学んだ人なら、口を揃えていうことが、私が先に触れた「輪読英文の圧倒的な量の多さ」です。

 よく、英語を話せるようになりたいと相談を受けます。中学文法で日常会話は、こなせるようになります。ただ、それなりに、英語を話せるようになると、壁にぶち当たるのが、「何を話したらいいの?」ということです。

 とくに、英語でのプレゼンやディスカッションシーンで、苦労している人が多いはずです。そこをブレークスルーするために、この百熱英語では、まず、「英語の読み方」を伝授していきます。

 早速ですが、次の英文をよんでみてください。

Abstract

This is a review of the development of the author’s ideas on the protean career. The origins include both personal experience and scholarly inquiry. I first applied the adjective ‘‘protean’’ to careers in 1976, in Careers in organizations. It described a career orientation in which the person, not the organization, is in charge, where the person’s core values are driving career decisions, and where the main success criteria are subjective (psychological success). This paper traces the link between the protean concept and the context of growing organizational restructuring, decentralization, and globalization. Current research related to the protean concept is discussed, and quandaries to guide future research are presented. The paper con cludes with a suggestion for examining situations where people are pursuing their ‘‘path with a heart’’ with the intensity of a calling, along with some questions to help researchers self-assess their own career direction, with an assist from Yogi Berra.
©️ 2003 Elsevier Inc. All rights reserved.

出典: http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.599.9099&rep=rep1&type=pdf 

スラスラ読める方には、百熱英語は必要ありません。おっと、結構、キツイなあと感じた人は、少し解説していくので、引き続き、読み進めてください。

まず、私が何をするのか、教えますね。

私がまず真っ先にやることは、ピリオドを探します。( . )ご存知のように、英文でピリオドは、文章の区切りを意味します。日本語でいう句点ですね。

ピリオドを探したら、頭の中で、しっかりとそこで、文章を区切ってください。冒頭の文書をピリオドで区切ると次のような出だしになりますね。

This is a review of the development of the author’s ideas on the protean career

The origins include both personal experience and scholarly inquiry. I first applied the adjective ‘‘protean’’ to careers in 1976, in Careers in organizations. 

It described a career orientation in which the person, not the organization, is in charge, where the person’s core values are driving career decisions, and where the main success criteria are subjective (psychological success).

こうするだけでも、気が楽になりますよね。ピリオドを探すのは、ただのピリオド探しゲームです。誰でもできます。できるだけ、早くやってください。目安は数秒でやってください。

さあ、次にやることは、何だと思いますか?

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