「この世界の片隅に」とてもかんたんな感想

(※思いっきしネタバレ含みます。まだ見てない人は回れ右で🏃💨)

今さら「この世界の片隅に」を見た。

愛しい人を喪うことが日常になっていって、実の両親をも原爆で喪った上に妹が寝たきりになっても大きく感情を動かすことのないすずの姿に何とも言えない恐怖を感じた(作品中に描かれてないだけかもしれないけど)。戦時中を描きながらも作品全体を通した緩い雰囲気がそれに拍車をかけている。それほどまでに悲しみの感覚が麻痺してしまうということなのか。これが“戦争”というものなのだろうか。(でもやっぱりすずが晴美を守れなかったことで自分を責めて径子に責められ自暴自棄になるシーンは耐え難いものだった。)

自分が中学1年生の冬に95歳で亡くなった曾祖母は、晩年今でも空襲から逃げる夢を見ると言っていた。太平洋戦争を知っている自分の祖父母ももう85歳と81歳。戦争を知らない自分はそのような人たちに戦争の話をもっと聞いておく必要があると心の底から強く思った。



結局、自分たちは“戦争”を知らないのだから。

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