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【財務諸表 Part➁】貸借対照表(B/S)を正しく作成するために:エッセンシャル会計学 No.40

今回も引き続き「財務諸表」について学習します!
Part➁では、貸借対照表(B/S)をより重点的に取り上げていきたいと思います!

ただし、貸借対照表の基本的な様式は日商簿記3級とあまり変わりません。
日商簿記2級の新たな論点として、「流動・固定分類」について一緒に理解を深めていきましょう💖
そして、正常営業循環基準や一年基準(ワンイヤー・ルール)についてもお復習いしながらアウトプットしていきます!


会計・財務についてもっと学びたい🔥

会計業務や経理、財務、簿記についての基本的な知識を持つことは、ビジネスパーソンにとって重要であると感じています。

今後、定期的に投稿していく【エッセンシャル会計学シリーズ】では、会計業務の重要性から経理や財務の役割まで、私が勉強したことをわかりやすくアウトプットしていきたいと思います🔥

さらに、経理業務の具体的な内容や財務業務の目的、簿記の種類と特徴についても詳しく掘り下げていきたいです💛
そして、日商簿記検定2級合格を最終的な目標として会計学を勉強していきたいと思います!

ビジネスにおける財務情報の管理や経営判断の基盤となる知識を身につけるため、ご一読いただけますと幸いです💖

前回のお復習い📑

貸借対照表(B/S)について

貸借対照表では、借方に資産、貸方に負債と純資産を計上しています!
以下に、簡易ではありますが、貸借対照表の図を記載しましたのでご確認ください📝

出所サイト

貸借対照表項目においても、一部の科目について、勘定科目と表示科目が異なります。

$$
\\勘定科目≠表示科目(貸借対照表)\\\begin{matrix}\\勘定科目&表示科目&備考\\     \\現金、当座預金&現金預金&※1\\繰越商品&商品&※2\\売買目的有価証券&有価証券&\\満期保有目的有価証券&投資有価証券&※3\\その他有価証券&投資有価証券&※3\\借入金&短期/長期借入金&※4\\前払○○&前払費用&※5\\        \end{matrix}
$$

※1 現金や預金に関係する勘定科目はまとめて「現金預金」として(その他にも、「小口現金」 勘定や「普通預金」勘定などもまとめて)表示することがポイントです。

※2 商品ではなく、「棚卸資産」とすることもあります。

※3 決算日の翌日から起算して1年以内(つまり、翌期中)に満期が到来する債券は「有価証券」として表示します!

※4 決算日の翌日から起算して1年以内(つまり、翌期中)に返済期日が到来する借入金は「短期借入金」 として表示し、そうでないものは「長期借入金」として表示します。

※5 経過勘定は「前払費用」「前受収益」「未収収益」「未払費用」として表示します。
なお「前払費用」 のうち、決算日の翌日から起算して1年を超える期間の費用は「長期前払費用」として表示します。

資産と負債の流動/固定項目

以下、4つの分類によって考えていきます。
流動資産とは、商品売買に関係する資産、もしくは、1年以内に現金化される資産です。
対称的に、②固定資産とは、1年以内に現金化されない資産です。

同様に、③流動負債とは、商品売買に関係する負債、もしくは、1年以内に現金支出を伴う負債です。
そして、④固定負債は、1年以内に現金支出を伴わない負債にカテゴライズされるのです📝

なお、具体的な分類方法は「正常営業循環基準」「一年基準」の2つの基準に基づき行われます✨

正常営業循環基準とは、企業の主たる営業サイクル(商品売買)の中にあてはまる資産・ 負債を流動項目とする基準です。

一年基準とは決算日の翌日から起算して1年以内に期限が到来するものは流動項目とし、1年を超えるものは固定項目とする基準になります。

流動・固定分類の全体像としては以下のフローになります。
まず「正常営業循環基準」で判別し、当てはまるものは流動資産・流動負債となります。
ここで、当てはまらないものには「一年基準」を適用します。
そして、「一年基準」に当てはまるものは流動資産・流動負債となります。
「一年基準」でも当てはまらないものは、固定資産・固定負債となるのです。

なお、正常営業循環基準に当てはまる資産・負債には、主に次の項目があります。
資産:受取手形、売掛金、商品、前払金
負債:支払手形、買掛金、前受金

それでは、以下で2つの決算整理仕訳問題を演習しましょう!

Q1.次の資料に基づき、貸借対照表の空欄を埋めなさい。

$$
\\当期末時点(X3年3月31日)の借入金明細\\\begin{matrix}\\No.&金額&借入日&返済日\\
(1)&300,000&X1年4月1日&X4年3月31日\\
(2)&150,000&X2年9月1日&X4年9月30日\\
(3)&250,000&X3年1月1日&X3年12月31日\\

\end{matrix}
$$

$$
\\解答\\貸借対照表(X3年3月31日)\\     \\
Ⅰ.流動負債\\ 短期借入金:550,000\\     \\
Ⅱ.固定負債\\ 長期借入金:150,000\\
$$

借入金は、一年基準に基づき長短分類を行います。
具体的には、当期末がX3年3月31日であるため、返済日がX4年3月31日以前の借入金(①と③)は流動負債に計上し、 それ以外の借入金(②)は固定負債に計上するという処理になります。

Q2.決算日(X2年3月31日)となったため、決算整理手続きを行う。
そこで、次の資料に基づいて、決算整理仕訳を示し、貸借対照表を作成しなさい。

1.決算整理前残高試算表
(借方残高)保険料:36,000
2.保険料勘定は、X1年10月1日に3年分の火災保険料を支払ったものである。

$$
\\解答\\\begin{matrix}\\借方:金額&貸方:金額\\前払保険料:12,000&保険料:30,000\\長期前払保険料:18,000&\\       \end{matrix}\\          \\貸借対照表(X2年3月31日)\\Ⅰ.流動資産\\  
前払費用:12,000  \\        \\Ⅱ.固定資産\\
長期前払費用:18,000
$$

前払費用は、一年基準に基づき長短分類を行います。
具体的には、当期末がX2年3月31日なので、X3年3月31日までの費用は流動資産に計上し、X3年4月1日以降の費用は固定資産に計上するのです。
具体的には、以下のようなタイムテーブルをイメージしましょう!
3年間で36,000円の保険料ですから、$${36,000÷(3年×12ヶ月)=1,000}と平均して月額1,000となります。
ここで当期はX1年10月~X2年3月31日の6か月なので、6,000円は当期の保険料となります。

よって、貸借対照表上における流動資産・固定資産に分類される前払の保険料は30,000円となるのです。
ここに「一年基準」が適合されます。
X2年4月1日~X3年3月31日の翌年(12か月)は、一年以内ですから、12,000円は流動資産における前払費用となるのです。

残りの18,000円、すなわちX3年4月1日~X4年9月30日の18か月分は、1年を超えている資産となるので「一年基準」によって固定資産・長期前払費用となるのです📝

貸倒引当金と減価償却累計額の表示方法

資産の控除項目である貸倒引当金と減価償却累計額の表示方法には次の2つがあります。
なお、マイナスの記号である△を付すことが一般的ですが、日商簿記検定では付さないこともありますので問題文をしっかり読みましょう📝

固定資産の3内訳

固定資産は、その内訳として以下の3つに区分して表示することがあることも補足しておきます📝

(1)有形固定資産:建物、備品、土地、建設仮勘定など
(2)無形固定資産:特許権、商標権、ソフトウェア、のれんなど
(3)投資その他の資産:長期貸付金、長期前払費用、投資有価証券、子会社株式など

本日の解説は、ここまでとします!
商業簿記の範囲もかなりカバーできていると思いますので、良い点数を取れるように気合入れていきたいです🔥

私が考える会計学を学ぶ意義💖

会計知識は、経理や会計士だけが理解していればいいというわけではありません🔥

なぜならば会計は、経理や監査法人の会計士だけではなく、営業や管理職、経営全般まで、会社に所属している全て人にとって必須の知識であると考えているからです!

ほとんどすべての会社は、営利団体であると思われます!
つまり、ボランティアではなく、利益を追求し、事業活動を行い、会社は成長していくことを本質的な目的にしていることでしょう。

私も株式会社に就職を予定している以上、利益の出る仕組み、お金の流れは確実理解をしておく必要があることを自覚しています。

例えば、営業マンだとしても、売上の目標や予算作成に関わることがあると思います!
そして、その予算の仕組みも、売上の処理も、全て会計が関係しているのです。
また、営業の売上は経理が処理をし、会社の利益がいくらになるかを算出していくことになります!

総じて、会計を知ることで、会社にどれほどのインパクトをもたらしているのかを把握でき、予算の作成においても精緻に行えるようになると言えますね💖
また、数字に強くなり、定量的な分析に基づく思考法やビジネスが行えるようになるでしょう。

そして、会計の知識を洗練していけば将来的に経営者の視点を手に入れることができると思いますので、新規プロジェクトにアサインされたり、昇格のきっかけにもなり得るかもしれません🔥

会計の基礎知識である「財務3表の理解」を中心に理解を深め、財務3表とは何か?
これを見て、何をどう判断するのか?などを考えていきたいですよね
この知識があるのとないとでは、今後の仕事の仕方が大きく変わることに間違いはないでしょう。

これからの時代はグローバルに活躍できる人材というのがより一層求められると思います!
私の投稿でも会計の基礎を身に着けるのであれば、英語も交えて知識をつけると、今後ますます活躍できるフィールドが広がっていくと考えていますので、グローバルスタンダードにも挑戦していくことにしましょう🔥

なお、参考資料は以下の通りです。

おすすめマガジンのご紹介🔔

こちらに24卒としての私の就職活動体験記をまとめたマガジンをご紹介させていただきます👍
様々な観点から就職活動について考察していますので、ご一読いただけますと幸いです。

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だからこそ、ご縁を大切
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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