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【系列相関とは?】自己相関の問題に直面する時系列モデルとOLS推定量:計量経済学🌈 No.11

Introduction:計量経済学への挑戦🔥

経済学部に通う私も
いよいよ大学「学部」最終年になり
学問に全力を注ぐ時間も限られてきました👍

「知は力なり」という言葉を信じて
残りの大学生生活を満喫したいと思います

学部レベルのマクロ経済学は
個人的によく理解できたつもりです

しかしながら、本当の経済の動向を理解するには、学部レベルの知識ではお話になりません😥
また、正しい計量経済学の知識やデータ分析のリテラシーを会得しなければなりません💦
現実の経済データを、理論モデルと当てはめ
正しい計量手法によって実証分析できる力を醸成したら
きっと将来どこかで活躍できる人財になれる可能性を高めることに繋がると思います

実際の経済動向や政治と結びつけながら
応用できる能力がなければ
知識を持つ意義も小さくなってしまいます💦

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

先行研究の論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
学習の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
自分の知識を1%でも、定着させ
誰にでもわかりやすい解説をアウトプットできるように努めていきたいと思います

私がこれからアウトプットする
計量経済学において最重要なパートである
時系列分析のモデル理論解説を
どうぞ最後まで、ご愛読ください📖

本投稿作成における参考文献は以下の通りです

なぜ、計量経済学を学ぶのか??

計量経済学が時系列解析法を「理論なき計測」として退けるところからスタートしたことでよく知られているのです

1930年に創立された計量経済学会の規約第1条では、計量経済学は「理論的数量的アプローチと経験数量的アプローチの統一」と定義されていました📝

また、R・フリッシュによる『エコノメトリカ』創刊の辞では、「統計学、経済学、数学の三者の統合」と定義されているのです👍

このような定義においては、当時のハーバード景気予測に代表される時系列解析法への批判が強く意識されていたとされています

すなわち、それが29年の大恐慌の予測に失敗したのは,経済理論を無視し、 時系列データの形式的な解析のみに終始したからであったということです

今後はそうした「理論なき計測」の立場を退け、「理論に基づく計測」を重視していかなければならない、という見解の重要性が増しています
このような歴史を経て、計量経済学はスタートをきったのでした


そして、何よりマクロ経済変数は
その多くが互いに影響を及ぼし合う相互依存の関係にあり、また過去の変化の影響が持続するという傾向を持ちます

これらの動向を分析したり、将来を予測したりできるようになるためには、計量経済学、ひいては「時系列分析」に対する理論や正しい実証手法への理解が必要不可欠となります

「計量経済学」シリーズの投稿では、こうしたマクロ時系列変数の実証分析に必要な計量理論と手法を習得することを目的とします

これから私がアウトプットする
時系列マクロ経済分析に関する内容について
どうぞ最後までご愛読くださいね💖

前回のお復習い✨

【臨界値を模索せよ🌈】なぜ単位根検定は、Dickey-Fuller分布に従うのか?:計量経済学✨ No.8

【単位根はありますか?】非定常的な時系列モデルに対するKPSS検定の正しい理解:計量経済学✨ No.9

【見せかけの回帰?🤔】単位根の存在が回帰分析にもたらす甚大なインパクトについて:計量経済学✨ No.10

時系列モデルと系列相関

以下では、回帰分析において重要なトピックである「系列相関」について考察します
系列相関については、以下の参考資料をぜひご覧ください

以下では、推定したい回帰式モデルにおいて、分散σ^2は等しいが、誤差項に系列相関(serial correlation)、または自己相関(auto correlation)が存在しているケースを考察したいと思います

このように系列相関が存在する回帰モデルの例として、次のモデルを考えることにします

$$
y_t = \beta_0 + \beta_1 x_{t,1} + \cdot\cdot\cdot +\beta_p x_{t,p}+u_t \cdot\cdot\cdot (1)\\   \\where,u_t =\rho u_{t-1}+\epsilon_t, |\rho| < 1 \\t=1,2,\cdot\cdot\cdot , T\\    
$$

(1)式のモデルにおいて、時系列データを分析対象としていることをハイライトするために、添え字をtで示しています📝

ただし、|ρ|<1 であり、ε については、以下の性質が満たされていると仮定します

$$
AR(1)  model  of  u_t\\   \\
u_t =\rho u_{t-1}+\epsilon_t \cdot\cdot\cdot (2)\\    \\     \\E(\epsilon_t)=0\\   \\E(\epsilon_t \epsilon_s) = \begin{cases}
\sigma^2_{\epsilon}      for   t=s \\
0        for     t \not =s \end{cases}
$$

このように ut に対するこのようなモデルは、1階の自己回帰過程と呼ばれ、AR(1)と示されます

この場合には「ある仮定が成立しているもとで、最小自乗推定量は最良線形不変推定量である」というGauss-Markovの定理が成立しなくなります

そして、このモデルを最小自乗法で回帰して得られたOLS推定量は、不偏性をもつが、最良線形不変推定量(BLUE)ではなくなります

ここで重要なポイントを整理すると、誤差項に系列相関がある場合には、OLS推定量は不偏推定量ではあるが、最良線形不偏推定量ではなくなるということです

なぜ系列相関が発生するのか?🌟

系列相関が発生する原因のひとつに、モデルの定式化が誤っている可能性が挙げられます

いま、推定を行う際に、誤って重要な説明変数を含めずにモデルを定式化してしまったとしましょう💦

この場合、もしその変数に系列相関がある場合には、その影響がすべての誤差項に含まれることになります

この結果、誤差項に系列相関が発生するという仕組みです😇

したがって、回帰分析の結果、残差項に系列相関があると思われる場合には、他の説明変数をモデルに組み込む必要があります

もし、(2)式においてρの値が既知であれば、推定は比較的簡単に実施することが可能です

いま(1)式の両辺にρを乗じて、1期だけずらす(ラグを取る)と以下のような(3)式を得ます

$$
\rho y_{t-1} = \rho\beta_0 + \rho\beta_1 x_{t-1,1} + \cdot\cdot\cdot +\beta_p x_{t-1,p}+u_{t-1} \cdot\cdot\cdot (3)
$$

この(1)式から、上記で求めた(3)式を引くと、以下のような差分で表記したような回帰式(4)を得ることができます

$$
y_t^{\prime}=\beta_0^{\prime}+\beta_1^{\prime} x_{t,1}^{\prime}+\cdot\cdot\cdot +\beta_p^{\prime}x_{t,p}^{\prime}+\epsilon_t\cdot\cdot\cdot (4)\\     \\    \\notice!!\\y_t^{\prime} = y_t -\rho y_{t-1}\\    \\\beta_0^{\prime}=\beta_0 -\rho\beta_0 \\  \\x_{t,j}^{\prime}=x_t-\rho x_{t-1,j}     (j=1,2,\cdot\cdot\cdot,p)\\     \\    \\AR(1)
u_t =\rho u_{t-1}+\epsilon_t \cdot\cdot\cdot (2)\\       \\E(\epsilon_t)=0\\   \\E(\epsilon_t \epsilon_s) = \begin{cases}
\sigma^2_{\epsilon}      for   t=s \\
0        for     t \not =s \end{cases}
$$

ここで今一度、εについての性質を踏まえて、考えると、(4)式のの誤差項(εt)は回帰モデルの標準的仮定を満たしているので
(4)式に対して最小自乗推定法(OLS)を適用すればよいのです

本日の解説は、ここまでとします
次回は「系列相関に対するDW検定」という
テーマを徹底的に考察していきたいと思います

マクロ経済学をより理解する手法としての計量経済学ならびに時系列分析の知識を一緒に得とくしていきましょう🔥

付録:私の卒論研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

本日の解説は、以上とします📝

今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいりますので、今後とも宜しくお願いします🥺

おすすめマガジンのご紹介🔔

こちらに24卒としての私の就職活動体験記をまとめたマガジンをご紹介させていただきます👍
様々な観点から就職活動について考察していますので、ご一読いただけますと幸いです

改めて、就職活動は
本当に「ご縁」だと感じました🍀

だからこそ、ご縁を大切
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥

卒業論文執筆への軌跡📚

エッセンシャル・経済学理論集🌟

【国際経済学🌏】基礎的理論&モデルの説明

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
国際経済学🌏の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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考え方の引き出しが増えた!
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今後とも何卒よろしくお願いいたします!

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