【モデルの仮定と特徴✨】重回帰分析を実施するうえで覚えておきたい大切なこと:計量経済学 No.36 

今回は、計量経済学の基礎に立ち返るような内容になります

「重回帰分析を構成する7つの仮定」について、ご理解いただけるような内容になっています

重回帰分析は、回帰分析における非常に重要な推計方法になりますので、しっかり理解したいトピックスですね💖


Introduction:計量経済学への挑戦🔥

経済学部に通う私も
いよいよ大学「学部」最終年になり
学問に全力を注ぐ時間も限られてきました👍

「知は力なり」という言葉を信じて
残りの大学生生活を満喫したいと思います

学部レベルのマクロ経済学は
個人的によく理解できたつもりです

しかしながら、本当の経済の動向を理解するには、学部レベルの知識ではお話になりません😥
また、正しい計量経済学の知識やデータ分析のリテラシーを会得しなければなりません💦

現実の経済データを、理論モデルと当てはめ
正しい計量手法によって実証分析できる力を醸成したら
きっと将来どこかで活躍できる人財になれる可能性を高めることに繋がると思います

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

先行研究の論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
学習の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
自分の知識を1%でも、定着させ
誰にでもわかりやすい解説をアウトプットできるように努めていきたいと思います

なお、前回のお復習いはこちらからご確認ください💗

それでは、私がこれからアウトプットする
計量経済学において最重要なパートである
時系列分析のモデル理論解説を
どうぞ最後まで、ご愛読ください📖

重回帰分析の基礎💖

重回帰分析の厳密な議論のためには線形代数の知識が必要になりますが、複雑になってしまいますので、数学の観点はなるべく省略できるように努めます📝
なお、以下の説明のなかで太字で示されている記号は「ベクトル」であることをご理解いただけますと幸いです💗

重回帰モデル (multiple regression model)

重回帰モデル (multiple regression model) とは説明変数が複数個ある回帰モデルのことです
すなわち、以下に示す式(1)のようなk個の説明変数からなる回帰モデルを考えています

$$
y= \alpha +\beta_1 x_1 +\beta_2 x_2 +\cdots +\beta_kx_k +u      (1)\\     \\y:explained  variable, dependent  variable\\x_i (i=1,2,…,k):explanatory /independent  variables \\u:error  term, disturbance  trem 
$$

重回帰モデルの特徴

式(1)のような重回帰モデルは次のような特徴を持ちます
➀線型モデルであること
②x以外の効果は、誤差項(u)に集約されていると考えること

すなわち、誤差項(u)には、他の変数、モデルで想定していない変数、観察不可能な変数の影響や被説明変数(y)の測定誤差が反映されていると考えられるのです

重回帰分析の前提

観察された(x,y)からパラメータβi(i=1,2,…,k)を推定するためには、誤差項の性質につい ていくつかの前提を置く必要があります
通常の回帰分析においては、次のような仮定が置かれていることが多いので、以下で確認しておきたいと思います

仮定1:線型性
真のモデルが次の式で表されます
つまり、α,βに関して線形関数という点が重要であるということです

$$
y_i= \alpha +\beta_1 x_{1i} +\beta_2 x_{2i} +\cdots +\beta_kx_{ki} +u_i 
 
$$

ただし、α,β1,β2,…,βk(および誤差項の分散)が推定すべき未知パラメータです
なお、添え字iは、i番目の観測値であり、uiは誤差の実現値を表しています

仮定2:誤差項の期待値はすべてのiについて0

$$
E(u_i)=0   \forall i 
$$

なお、これは単回帰の場合と同様に定数項αが存在するため、この仮定は何ら制約的ではありません

仮定3:誤差項の分散均一性(homoskedasticity)

$$
Var(u_i)=\sigma^2       \forall i 
$$

すなわち、誤差項の分散は、すべてのiについて等しいということです
これは、基礎的な重回帰モデルの仮定です

私の卒業論文で実施する時系列分析では、この誤差項の分散が、自己回帰条件付き不均一分散(ARCH)になってしまっています💦

仮定4:系列相関の無い誤差項

$$
Cov(u_i,u_j )=0  for  all  i≠j 
$$

すなわち、誤差項ui とujの共分散は0であるということです

仮定5:説明変数と誤差項の独立性
これは、説明変数x(k 個の説明変数からなるベクトル)と誤差項uはすべてのxの成分と独立であるという仮定です

古典的回帰モデルにおいて、xは非確率変数であると仮定されています
なお、その場合には自動的にこの仮定は満たされています
ただし、現在の教科書のほとんどは、xを非確率変数とはせず、xが与えられた場合の誤差項の条件付分布について、仮定2以下が成り立つという前提で議論を進めている点は覚えておいていただきたいです

仮定6:正規分布の仮定
これは、誤差項の確率分布は、正規分布に従うという仮定です
仮定2~4に加えて、この仮定6を合わせると、誤差項は互いに独立で同一の正規分布に従うことになります

$$
u_i \backsim N(0,\sigma^2)  i.i.d.
$$

仮定7:説明変数 x1,x2,...,xk の間に多重共線性(multicollinearity)の問題は無い

これは、多重共線性という説明変数の中に、相関係数が高い組み合わせが存在することがモデルにないということです
すなわち、モデル内の一部の説明変数が他の説明変数と相関している場合に起こる状態は発生しないことになります

このような仮定を踏まえて、今後は重回帰分析について理解を深めていきたいと思います🔥

計量経済学モデルの特徴をしっかり理解して、卒業論文を書き進めていきたいと思います💖
本日の解説はここまでとします🔖

なお、本投稿作成における参考文献は以下の通りです

なぜ、計量経済学を学ぶのか??

計量経済学が時系列解析法を「理論なき計測」として退けるところからスタートしたことでよく知られているのです
1930年に創立された計量経済学会の規約第1条では、計量経済学は「理論的数量的アプローチと経験数量的アプローチの統一」と定義されていました📝
また、R・フリッシュによる『エコノメトリカ』創刊の辞では、「統計学、経済学、数学の三者の統合」と定義されているのです👍

このような定義においては、当時のハーバード景気予測に代表される時系列解析法への批判が強く意識されていたとされています

すなわち、それが29年の大恐慌の予測に失敗したのは,経済理論を無視し、 時系列データの形式的な解析のみに終始したからであったということです

今後はそうした「理論なき計測」の立場を退け、「理論に基づく計測」を重視していかなければならない、という見解の重要性が増しています
このような歴史を経て、計量経済学はスタートをきったのでした

そして、何よりマクロ経済変数は
その多くが互いに影響を及ぼし合う相互依存の関係にあり、また過去の変化の影響が持続するという傾向を持ちます
これらの動向を分析したり、将来を予測したりできるようになるためには、計量経済学、ひいては「時系列分析」に対する理論や正しい実証手法への理解が必要不可欠となります
「計量経済学」シリーズの投稿では、こうしたマクロ時系列変数の実証分析に必要な計量理論と手法を習得することを目的とします

これから私がアウトプットする
時系列マクロ経済分析に関する内容について
どうぞ最後までご愛読ください💖

付録:私の卒論研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように努めてまいりますので、宜しくお願いします🥺

おすすめマガジンのご紹介🔔

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
国際経済学🌏の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚

また、こちらに24卒としての私の就職活動体験記をまとめたマガジンをご紹介させていただきます👍
様々な観点から就職活動について考察していますので、ご一読いただけますと幸いです


改めて、就職活動は
本当に「ご縁」だと感じました🍀

だからこそ、ご縁を大切
そして、選んだ道を正解にできるよう
これからも努力していきたいなと思います🔥

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

この投稿をみてくださった方が
ほんの小さな事でも学びがあった!
考え方の引き出しが増えた!
読書から学べることが多い!
などなど、プラスの収穫があったのであれば

大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます!!
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今後とも何卒よろしくお願いいたします!

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