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【日商簿記2級レベル】基礎的な仕訳演習(連結会計➀:資本連結🔥) No.9:エッセンシャル会計学✨

会計・財務についてもっと学びたい🔥

会計業務や経理、財務、簿記についての基本的な知識を持つことは、ビジネスパーソンにとって重要であると感じています。

今後、定期的に投稿していく【エッセンシャル会計学シリーズ】では、会計業務の重要性から経理や財務の役割まで、私が勉強したことをわかりやすくアウトプットしていきたいと思います🔥

さらに、経理業務の具体的な内容や財務業務の目的、簿記の種類と特徴についても詳しく掘り下げていきたいです💛
そして、日商簿記検定2級合格を最終的な目標として会計学を勉強していきたいと思います!

ビジネスにおける財務情報の管理や経営判断の基盤となる知識を身につけるため、ご一読いただけますと幸いです💖

支配獲得日の連結修正仕訳👍

P社は、当期末(×1年3月31日)にS社の株式を取得し、支配を獲得した。
支配獲得日におけるS社の純資産は次のとおりであった。
資本金 100,000円 
資本剰余金 30,000円 
利益剰余金 30,000円

以下の各場合における、支配獲得日の連結修正仕訳をしなさい。

➀P社がS社の発行済株式の70%120,000円で取得した場合。

$$
\\支配獲得日の連結修正仕訳\\➀持分比率:70%のケース\\\begin{matrix}\\資 本 金:100,000&子会社株式:120,000\\資本剰余金:30,000&非支配株主持分:48,000\\利益剰余金:30,000\\の れ ん:8,000 \\   \end{matrix}
$$

②P社がS社の発行済株式の80%140,000円で取得した場合。

$$
\\②持分比率:80%のケース\\\begin{matrix}\\ \\資 本 金:100,000&子会社株式:140,000\\資本剰余金:30,000&非支配株主持分:32,000\\利益剰余金:30,000\\の れ ん:12,000 \\    \end{matrix}
$$

日商簿記2級の連結会計の試験問題では、持分比率が100%ではない場合がスタンダードかと思います👍
この場合は「非支配株主」の存在を考慮することが必要となります!
今回の問題は「支配獲得日の連結修正仕訳」となっていますので、上記のような解答になります!

$$
{非支配株主持分=S社の純資産(資本金+資本剰余金+利益剰余金)×(1-持分比率)}
\\       \\
のれん=(子会社株式+非支配株主持分)-S社の純資産(資本金+資本剰余金+利益剰余金)
$$

連結会計の問題は、タイムテーブルを用いて解答していく方法がスタンダードと言われていますが…
基礎的な仕訳をしっかり理解することが何より大切なように思います💖

支配獲得後1年目の連結修正仕訳

P社は、前期末(×1年3月31日)にS社の発行済株式の80%を140,000円で取得し、支配を獲得した。

次のデータにもとづいて、連結第1年度(×1年4月1日から×2年3月31日まで)の連結財務諸表を作成するために必要な連結修正仕訳をしなさい。

  1. 支配獲得日におけるS社の純資産は次のとおりであった。                  資本金 100,000円                                資本剰余金 20,000円                               利益剰余金 30,000円

  2. のれんは発生年度の翌年度から10年間で均等償却する。

  3. 連結第1年度におけるS社の当期純利益は10,000円であった。

  4. S社は連結第1年度において5,000円の配当を行っている。

➀開始仕訳

$$
\\➀開始仕訳\\\begin{matrix}\\ \\資 本 金:100,000&子会社株式:140,000\\資本剰余金:30,000&非支配株主持分:32,000\\利益剰余金:30,000\\の れ ん:12,000\\     \end{matrix}
$$

これは、支配獲得日の連結修正仕訳と同じ仕訳となっています👍

②のれんの償却

$$
\\②のれんの償却\\\begin{matrix}\\のれん償却:1200&のれん:1,200    \\     \end{matrix}\\
償却額=12,000÷10年
$$

のれんは発生年度の翌年度から10年間で均等償却という問題文の指示に従うようにしましょう👍

③子会社当期純利益の振り替え

「非支配株主持分に帰属する当期純利益」という科目は「非支配株主(利益)」として記載させていたただきます🙇

$$
\\③子会社当期純利益の振り替え\\\begin{matrix}\\非支配株主(利益):2,000&非支配株主持分:2,000  \\     \end{matrix}\\
$$

連結第1年度におけるS社の当期純利益は10,000円であり、非支配株主持分比率は20%ですから
非支配株主に帰属する当期純利益は、10,000×20%となります!
※貸方で「非支配株主持分」を記入していることをしっかり覚えておきましょう📝

④子会社の配当金の修正

$$
\\④子会社の配当金の修正\\\begin{matrix}\\受取配当金:4,000&利益剰余金:5,000\\非支配株主持分:1,000  \\     \end{matrix}\\

$$

S社は連結第1年度において(利益剰余金から)5,000円の配当を行っていますので、上記のような仕訳となります!

S社からP社に対する配当は内部取引に過ぎませんので、5,000×80%(持分比率)分の受取配当金を消す必要があります。
したがって、借方に「受取配当金」(※営業外収益)を計上します!

そして、非支配株主の存在も考慮する必要がありますので、借方に「非支配株主持分」を5,000×20%分だけ計上することになります👍

支配獲得後2年目の連結修正仕訳🌟

それでは、日商簿記2級「連結会計」で最もスタンダードなパターンである「支配獲得後2年目の連結修正仕訳」について最後に演習しておきましょう🔥

P社は、×1年3月31日にS社の発行済株式の70%を153,000円で取得し、支配を獲得した。
次のデータにもとづいて、連結第2年度(×2年4月1日から×3年3月31日まで)の連結財務諸表を作成するために必要な連結修正仕訳をしなさい。

  1. 支配獲得日におけるS社の純資産は次のとおりであった。                        資本金 100,000円                                              資本剰余金 60,000円                                                     利益剰余金 40,000円

  2. のれんは発生年度の翌年度から10年間で均等償却する。

  3. 連結第1年度末におけるS社の純資産は次のとおりであった。                               資本金 100,000円                                                 資本剰余金 60,000円                                        利益剰余金 45,000円

  4. 連結第1年度におけるS社の当期純利益は12,000円であった。   また、S社は連結第1年度において7,000円の配当を行っている。

  5. 連結第2年度末におけるS社の純資産は次のとおりであった。                                                                                                 資本金 100,000円                                                 資本剰余金 60,000円                                       利益剰余金 56,000円

  6. 連結第2年度におけるS社の当期純利益は20,000円であった。                     また、S社は連結第2年度において9,000円の配当を行っている。

➀開始仕訳(連結2年度4月1日)💎 

$$
\\➀開始仕訳(連結2年度4月1日)    \\\begin{matrix}\\資  本  金:100,000&子会社株式:153,000\\資本剰余金:60,000&非支配株主持分:61,500\\利益剰余金: 42,800 &\\の  れ  ん:11,700      \end{matrix}
$$

この問題の解答は以下のプロセスを経由します👍
まず、連結1年度の動きを考えます。
支配獲得日におけるS社の純資産は、200,000円です。
ここに、持分比率70%を乗じて、140,000円がP社の持分(※非支配株主持分は60,000)です。

これを、P社が153,000円で購入したわけですら
差額である13,000円が「のれん」となるわけです!
のれんは10年間で均等償却しているので、1年度の償却額は1,300円となります。
「のれん償却(利益剰余金⊕):1,300/のれん:1,300」というのれんの償却に対する仕訳が連結1年度に実施されていますので、連結2年度の開始仕訳に登場する「のれん」は13,000-1,300=11,700、となるのです。

また、連結第1年度におけるS社の当期純利益は12,000円であり、7,000円の配当を行っていることから以下の2つの仕訳が連結1年度に実施されているのです。
「非支配株主利益(利益剰余金⊕):3,600/非支配株主持分:3,600」
「受 取 配 当 金:4,900/利益剰余金:7,000
 非支配株主持分(利益剰余金⊖):2,100/         」
という仕訳が実施されているのです。

※連結1年度における「のれん償却」、「非支配株主持分(利益)」「非支配株主持分」は、連結2年度の開始仕訳において、利益剰余金に算入されることなります📝
ただし、利益剰余金は貸借差額で求める方が良いかなと思いますが、算定できると検算になりますので、覚えておきましょう👍

よって、上記の2つの仕訳から連結2年度の開始仕訳における非支配株主持分は61,500となります。
※連結第1年度末におけるS社の純資産(205,000)×30%で61,500と簡単に求めることもできます!
このようなプロセスで、連結2年度の開始仕訳を作成していくことになります👍

②のれんの償却

$$
\\② のれんの償却\\\begin{matrix}\\のれん償却:1,300&のれん:1,300       \end{matrix}
$$

10年で均等償却していますので、連結2年度においても同様に1,300円だけのれんを償却します👍

③子会社当期純利益の振り替え 

$$
\\③ 子会社当期純利益の振り替え  \\\begin{matrix}\\非支配株主(利益)6,000&非支配株主持分:6,000\\       \end{matrix}
$$

④子会社の配当金の修正

$$
\\④ 子会社の配当金の修正    \\\begin{matrix}\\受  取  配  当  金:6,300&利  益  剰  余  金:9,000\\非支配株主持分:2,700\\       \end{matrix}
$$

このような手続きは「タイムテーブル」を用いることでも算定できるのですが、やはり「仕訳」を考えたうえで求めていくことが大切ですので
今回の問題で検討した➀開始仕訳、②のれんの償却、③子会社当期純利益の振替、④子会社の配当金の修正、は絶対にマスターしておきたい内容ですね💛

なお参考資料は、以下の通りです。

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