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The Satoshi Trial 16日目

2024年2月27日 宍戸健

「クレイグ博士はサトシじゃない裁判 by COPA」(通称:COPA裁判、サトシトライアル)続きます。2024年2月26日(月)の審理は16日目です。本日からはデジタル鑑識を担当した証人への尋問です。合計5日間が予定されいます。

初日はクレイグ側弁護士によるCOPA側デジタル鑑識担当したマデン氏に対する尋問です。

1.Schedule

2.まとめ
本日はCOPA側に雇われたデジタル鑑識担当パトリック・マデン氏に対して午前中2時間30分、午後2時間の合計4時間30分の尋問でした。まとめについては、Gavin MehlさんのYouTube解説を参考に補足します。いくつか驚くべき証言がありました。

https://tenintel.com/about-team/
  1. マデンは、フォレンジック分析にとって理想的なデータ元でない文書のコピーを500部調査した。

  2. マデンは文書が保存されていた環境が重要であることに同意しているが、彼の報告書では考慮されていない。タイムスタンプは様々に解釈できる(宍戸健:そうなのかよww。)

  3. マデンは、クレイグ博士の複雑に構成されたコンピューターシステムの一部にnChainのスタッフがアクセスしていたことを認めた。(宍戸健:2023年9月にnChain元CEO, Christen Ager-Hansen氏がクレイグ博士のパソコンに侵入している。) 

  4. マデンはGrammarlyのエンタープライズ版を検証しなかったことを認めた。(宍戸健:Grammarlyはスペルチェック、構文チェックのアプリですが、私はフリーのバージョンをChromeで使っていましたが、単体で使っているときは問題ないのですが、これを入れてるといろいろ他のアプリに干渉するので使うの辞めました。クレイグ博士が使っていたのはエンタープライズ版で、フリーのバージョンと内部の仕組みが異なるようです。(おそらく他のアプリに干渉しない=メタデータ等が変更されない)マデン氏はエンタープライズ版は検証しなかったとのことです。なんで検証しないんだよ〜、おい。)

  5. マデンはPGPキーの専門家ではないことを認めた。

  6. マデンは、報告書の構成と起草において、ライト博士の立場などの文言を起草するためにBird and Bird社に大きく依存したことを認めた。具体的にはマデンは要点を箇条書き、口述し、実際の報告書はバード・アンド・バードのトリスティンが報告書を書いた。(宍戸健:これは驚くべき証言。報告書を書いたのは彼ではなく、弁護士事務所だった。5日間くらい弁護士事務所でこもって2人で作業したと証言。)

  7. マデンは2023年9月にハッカーがライト博士のファイルにアクセスしたことを否定せず、否定するには無理があると述べた。

  8. グラブ弁護士(クレイグ博士側)、MYOB会計ソフトのスクリーンショットの新証拠、COPAはオンティア(クレイグ博士の以前の弁護士事務所)が2020年3月までログイン情報を提供されなかったと主張している。https://x.com/kurtwuckertjr/status/1762130813242511473?s=20

  9. クレイグ博士の妻ラモーナ・ワッツは、アレックス・パートナーズとオンティアが2019年からMYOB会計ライブサイトへのログインを受け、2019年にライトの弁護士から回答を得たという転送メールを提出していた。

  10. グラブ弁護士は、クレイグ博士とオンティア弁護士事務所の間の秘密保持の関係が破られていると主張しました。(宍戸健:クレイグ博士の弁護士事務所がCOPA側に情報をリークしていた可能性が高い。)https://x.com/kurtwuckertjr/status/1762131473488912535?s=20

3.その他
先週おこなわれたクレイグ博士の尋問の時に、最後に供述したことは「自分のコンピューターがハックされたのに気づいき、対処したあとに、Ager-Hansen氏に送った書類の中に追跡用Trackingのプログラムを埋め込んでいた。そして、その書類のプログラムが発信したIP AddressはCOPAの弁護士事務所Bird&BirdのIP Addressだった。」(Coingeek最新記事(2024年2月26日)より。)

いやはや、クレイグ博士はずっと敵に囲まれ執拗に攻撃されてますね。見方陣営へのスパイ工作、裏切り行為も恐ろしいです。それほどビットコインの真の力が恐ろしいのでしょう。

それでは今日はこの辺で。

おまけ
先日Martti Malmi (@cobra)が公開した、2009-2011年に彼とサトシがやりとりしたE-mail約260通について、AIの会社をやってる人がその260通全部をChatGPTに読ませて分析した。その回答が非常に興味深いので以下にその結果を日本語訳(DeepL)したものを書く。ChatGPTは、サトシが書いた部分を5点に要約したあとに、各パラグラフの最後の文はChatGPTにすでに入力してある情報を使ってコメントしている。(笑) サトシが言ってることと、クレイグ博士がいつも言ってることと全く同じになってます。

https://x.com/JD_2020/status/1761544388906209704?s=20

  1. 投資としてのビットコインへの慎重なアプローチ:
    初期段階において、サトシはビットコインを投資対象として推進することは、リスクが伴うため避けた。この慎重さは、ビットコインを優れた投資手段とみなすビットコインマキシマリストを驚かせるかもしれない。サトシは当初、ビットコインを投資ツールとして位置づけることに消極的だったが、後にビットコインはデジタルゴールドであると(クリプトメディアで)言われるようになったのとは対照的だ。

  2. 匿名性よりも仮名性の強調:
    サトシがビットコインの匿名性を強調することから仮名性を強調することへとシフトしたことは、直感に反する人もいるかもしれない。この変化は戦略的なもので、世間の認識を管理し、ビットコインのプライバシー機能の潜在的な誤用や誤解による反発を避けることを目的としている。プライバシーに関するこの微妙なスタンスは、ビットコインが完全な匿名性を提供するという一般的な説明とは異なる。

  3. ビットコインの急成長に対する懸念:
    サトシは、ビットコインが急速に大きくなりすぎることへの懸念を表明し、トラフィック、攻撃、機能要求に追いつくネットワークの能力を心配した。この慎重な見方は、しばしば急速かつ大規模な導入を支持する最大主義的な視点とは対照的である。

  4. 技術的・運用的安定性の重視:
    サトシは、イデオロギーや財政的な側面よりも、技術的な安定性、使いやすさ、運用上の問題の解決に重点を置いていた。この実用的で問題解決的なアプローチは、ビットコインを主に金融革命やイデオロギー変革の道具とみなす人々を驚かせるかもしれない。

  5. 単なる価値貯蔵ではなく、決済システムとしてのビットコイン:
    サトシの議論は、ピアツーピアの電子キャッシュシステムとしてのビットコインを中心に行われることが多く、取引や支払いに使用されることを強調していた。これは、ビットコインを価値貯蔵として主に位置づける後の物語とは対照的である。

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