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The Satoshi Trial 9日目

2024年2月16日 宍戸健

「クレイグ博士はサトシじゃない裁判 by COPA」(通称:COPA裁判、サトシトライアル)続きます。本日審理9日目です。本日はクレイグ博士側の証人3名に対する尋問が行われました。

今回のCOPA/CoreDev側の弁護士が尋問するのをライブ中継で見ていたのですが、この3名の証人はクレイグ博士が呼んだ人たちなので、クレイグ博士側の弁護士は、彼らの経歴や当時の事実等については事前に調書として提出してあるため、尋問をするのは基本的にCOPA/CoreDev側だけです。尋問のやり方(尋問を受ける際の留意点:山中理司弁護士)としては以下のような戦術をとってました。

1. ビットコインリリース前の確信的情報には触れない。触れそうになったらはぐらかす。または全然関係ない話題をふって延々とおしゃべりさせる。

2.クレイグ博士の人格攻撃をして、それに同意を求める。
3.それでもだめなら、証人本人の人格攻撃、記憶の曖昧さ等を攻撃して証人本人の信頼性を下げる。

とまぁこんな感じです。合法的範囲なら許されるわけですが、これ傍聴してないと雰囲気がまったくわからないですね。今回この法廷はライブ中継してるのですが、日本ではライブ中継、アーカイブ再生などありません。裁判にはプライバシーが関わるので全ての裁判のアーカイブを見れるようにしろとは思いませんが、多くの人が見れるようにしないと裁判所、検察、弁護士が何をやらかすかわからないですよね。

さて、以下証人3名についてのまとめです。

1.Ignatius Pang: バイオインフォマティクス(生物情報科学)博士。2007年にクレイグ博士と勤務先BDO(会計事務所)で同僚だった。Pang氏はデータ解析担当。クレイグ博士と共著でデータ分析、異常なデータの検出方法等についての論文を執筆した。2013-2015年にはクレイグ博士が経営する会社の一つHotWire PE社から依頼をうけいくつかの仕事を行った。

あとはほとんど関係ないことを質問され、Pang氏の研究内容等を延々と話されられたww。

尚、Hot Wire PE社は2014年に世界初のビットコイン銀行のソフトウェアを開発し、サービス開始した会社。これについてはまったく質問なし。

https://www.retailbankerinternational.com/news/hotwirepe-introduces-first-bitcoin-bank-in-australia-130214-4176749/?cf-view


2.Robert Jenkins: クレイグ博士と90年代からの友達。ボーダフォンオーストラリアで勤務していたときに、クレイグ博士の会社DeMorgan社にセキュリティーシステム構築を発注した。シドニー市内でランチ、カフェで会っていろんな話をしていた。その中でクレイグ博士から"Blockchain"という単語とコンセプトを聞いていた。

Jenkins氏はノルウェーの裁判でも証人として証言した人です。今回の尋問中の最後に、「2009年頃"TimeCoin"のホワイトペーパーをクレイグ博士に見せてもらったということを尋問中に思い出した。」(宍戸健:おそらく2008年前半)と発言。これはノルウェーでは証言がなかったため、COPA弁護士が動揺した。COPA弁護士は「それは記憶違いではないか。そもそも記憶力が悪いのではないか。」等人格攻撃に転換した。最後には「Jenkins氏は嘘をついている。」で尋問が終了した。

ほんと、ひどいもんです。ちなみにクレイグ博士はノルウェーの裁判にTimeCoinのホワイトペーパーを証拠として提出しています。これについてはいつものようにMeta Dataがブランクになってるとかで偽造されたと相手方は主張しました。

https://twitter.com/kenshishido/status/1571842122403450886?s=20&t=flyTVl2zAVSLom5s7IylmQ


3.Shoaib Yousuf: サイバーセキュリティー専門家。クレイグ博士には2006年にCharles Sturt大学で出会った。クレイグ博士とCO1N社を2011年に共同設立した。しかしそれ以前から数年間は構想を持っていた。Shoaib氏もノルウェーの裁判で証人として証言している。

Yousuf氏はCO1N社設立後10ヶ月で家庭の事情で両親のいるマレーシアに引っ越した。これらの理由もあり、取締役には残っていたが、執務はほとんど行っていなかった。2014年に自分の持株をクレイグ博士に売却した。

COPA弁護士はYousuf氏に対し、CO1N社がSuper Computerを持っていることを知ってますか?と尋ねて、「知らなかったです。」との回答に対して、「取締役なのになぜ知らないのですか。史実義務を果たしてないです。」、他「CO1N社の税金書類を取り出して、契約内容と異なる方法で取締役報酬を受けてますよね。」とかぜんぜん関係ない話を出してきて、攻撃してました。

ようするに、COPA弁護士は人格攻撃の戦術を取らざるを得なかったのです。クレイグ博士の弁護士から裁判長に注意してもらうように申し立てがされました。

(宍戸健:CO1N社はおそらく今のnChain社のようにビットコイン関連ソフトウェア開発とスケーリングテストをしていた。また、オーストラリア政府の補助を受けることができ、政府のスーパーコンピュータを使うことができた。このスパコンでビットコインスケーリングのモデル解析をしてたと思われます。下写真右。

また、クレイグ博士が2017年7月に来日したとき、私が「Tulip Super Computerで何をしてたんですか。」と聞いたときの様子です。)

というわけで、本日のまとめは以上です。クレイグ博士側の証人尋問はもう3人いるらしいです。

そのた参考資料はこちらです。やはり結構ほかのみんなもはしょってますね。


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