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a-haの映画見ました!

池袋ルミネ8F シネ・リーブルです

a-ha The Movieですよ。
ぼくが中学生の頃、1977年、ABBAの全盛期。
ABBA The Movie というコンサートドキュメント映画がありました。
あれをもじったタイトルなのかな?

カタカナで書くとアバ・ザ・ムービーと、アハ・ザ・ムービーで見分けがつかないね!
いや、正確にはアハではなくアーハと伸ばさないといけないんだけど。
我々昭和世代は、あんまし伸ばしませんよね。
映画館の若い係員さんたちは「アーハの映画こちらです〜」と思い切り伸ばしていた。

劇場特典で、このステッカーもらいました

しかし、作品のほうは叙情的というか、やや地味な、しっとり系なドキュメントでした。
いちおう結成からの歴史を追っているんだけど、現在のa-haとのカットバックの対比の繰り返しによって、ドラマチックでもあり、わかりづらさも多少ある。

最初にファンとして影響を受けたバンドがユーライア・ヒープてのが面白かった。少年時代のノルウェーの、のどかな描き方もよい。

そしてノルウェーからロンドンに出てきて、生で見て影響を受けたのがソフトセルてのもよかったね。

  • 【余談】映画「ラ・ラ・ランド」で主人公のバンドがプールサイドで「テイク・オン・ミー」を演奏してるシーンで、続いてフロック・オブ・シーガルズの「アイラン」をやった後、会話のバックにずっとソフトセル「Tainted Love」が流れてたのを思い出したよ。

代表曲「テイク・オン・ミー」が完成するまでに何度も違うバージョンを作り直していく過程も面白いし、ヒットチャート1位になり大成功して、MTVなんかで賞を取りまくるとこ、大忙しで世界ツアーに出て、日本の風景なども映るとこなど、ミュージシャン成功映画の定番シーンて感じですが、来た来た! ていうカタルシスですね。

しかしセカンド以降も、いい曲がたくさんある! けっして彼らが一発屋ではなく、ヨーロッパではヒットし続けていた、という事実もしっかり主張されていきます。メンバーそれぞれがほんとに真面目で、常に演奏と曲作りのことばかり考えていて、全然遊んでない。

そいえば1987年の007映画「リビング・デイライツ」の主題歌をやったとき、勝手にアレンジを変えて、映画音楽の御大ジョン・バリーを怒らせた話とかもよかったです。今のライブでの、リビング・デイライツ観客合唱シーンもグっとくる。

それなら、その007の前作「美しき獲物たち」はデュランデュランが主題歌やってたから、その流れと当時のポップシーン状況の説明みたいなのもあってもよかったのにな〜。とも思った。他のミュージシャンとの交流シーンがなかったのは物足りなかったかな。

あと挿入される「リビング・デイライツ」のPV自体がVHS画質で、デジタルリマスターされてないのもちょっとな。なんとかならないか。80年代。

若い頃の3人、ほんと美しいね!(なぜ自分と並べるか

しかしメンバー3人とも若いときは、ほんとに可愛い顔していて、アイドル扱いされたのもしょうがないな〜と思えますが、実はギターの人とか、エコーアンドバニーメンのようなクールなバンドを目指してて、笑顔のグラビア撮影が苦痛だったけど割り切ってがんばった、といった裏話も微笑ましく語られる。

が、90年代以降は脱アイドルでイメチェンを図り、時代の流れからグランジ風だったりしますが、音楽性の違いや、各人の自己主張の強さによって、ケンカばかりで、やがて解散に至る、というシリアスで生々しい様子も割と詳しく描かれる。時代ごとの行き違いも、現在のメンバーの言葉で振り返られる。

キーボードの人が作った「テイク・オン・ミー」の超有名なシンセのリフも、ギターの人に言わせれば歌メロになってない部分は作曲とは言えない、みたいな、ほんとバンドやってると、こういうのあるよね!

見てるこちらも少し引くくらい。まあバンドストーリーにケンカはつきものなんですけどね。でも純粋な音楽に関する争いで、みんな基本的に品がいいから、泥沼感はない。女でどうこうみたいなプライベートに関する問題は出てこなかった。(カットされてるのかもしれませんが! そうでないと祈る!)

90年代にいったん解散してソロ活動したあと90年代末に再結成、しかし、またケンカ続きで、お互いを信用しなくなり、2009年に再び解散し、それでもまた仲直りし、2015年に再結成して、結局現在はまた活動を続けているからこそ、こうして映画もできて、めでたい、ということ。

いつでも常に新曲を作り続けていて、創作意欲は衰えない。古いヒット曲に頼って金のために再結成してるんじゃないこともよくわかる。まだまだ現役ばりばり。まあファンは昔の曲だけ求めてる感じも、もちろんあるけど。ボーカルの人のていねいなファンサービス風景とか、メンバーへのワガママ、哲学的な発言も多くフィーチャーされている。

そして大詰めは、キーボードの人が病気になって入院し、お互いがいたわりあうようになったのが、今も活動を続ける原動力、みたいな泣かせる展開で、最後はアコースティックバージョンの静かな「テイク・オン・ミー」で終わる。そして、あの懐かしPVのアニメ画で現在のおじさんになったメンバーたちが描かれていく。ちょっと泣きました。

これがどう変わるのか〜!

映画の冒頭、メンバーの少年時代を描くとこも、あのアニメの画風だった。ま、最近音楽ドキュメント映画はアニメを使った手法が多いですけど、a-haはこれしかないよね! て感じで美しかったです。

ま、a-haは「テイク・オン・ミー」だけのバンドじゃないよ! て目的で撮られたはずの映画が、エンドロールはやっぱし「テイク・オン・ミー」で締まる、というのもなんですがw

  • 【余談】そういえば、以前イギリスで放送されたらしい「テイク・オン・ミー」だけのドキュメント番組もYoutubeにあがってます。これ、日本のテレビでも紹介されたよね。克也さんの「ベストヒットUSA」だったか? 

あのPVに出演してる女優さんの、その後を追ったインタビューとか、これもシミジミしてていい。この映像借りて入れればよかったのに。それか、この映画と同時上映してくれないか、と思った(むちゃぶり)。

ここでは、メンバーもおだやかな顔ばかり使われてて、映画のほうが、より素顔がわかるな〜て気もするね。

  • 【余談】そういえば以前ライブエイド研究のnoteでも紹介した、アメリカの80年代を描いたコメディドラマ「それいけ!ゴールドバーグ家」でも、a-haのパロディをやってたそうです。

  • 【余談の余談】キムタクも、a-haファンなのでスマスマでパロディをやっている。(ムダに長いw)

とはいえ、やっぱり世界中が知ってる、永遠に残るアンセム級のヒット曲があるって、それだけで素晴らしいよね。ぜいたくな人生だよ!(わけなく嫉妬して締めるw)

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