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空を飛ぶカモメの軌跡を、目で辿る。

以前にネイルのことを書いたけれど、恋人の髪を染めたりもする。

僕は頭の中で塗り絵をするのが好きな(というか癖のように風景でも髪でも肌でも塗り絵を繰り返している)ので、髪の毛の色を考えるのも楽しい。今の色を見て、なんどかシミュレーションしてみる。

「染める」というのは絵具を混ぜるのとは訳は違うけれども、基本的には減法混色なので、大まかな仕組みは同じはずだ(特にカラークリームの場合は)。

この時は、暗い部分の赤みの補色のブルーを入れて、その結果として毛先の明るい部分はグリーン寄りのブルーになるけれど、それも多分似合うだろう、と話して、染めてみる。

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個人的にはとても気にいって居た(恋人もそう言ってくれた)。
ピーコックブルーから、翡翠のような薄いグリーンに退色していくまで、綺麗な色だったと思う(今は全く別な色だけれど)。

自分が天パで髪の毛にコンプレックスを持っているからか、恋人のクセのない真っ直ぐな髪をケアするのも好きだ(けれど、現実で男性がこう言ったことを話す機会はほとんどないので、ネットに書いている……)。

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(恋人の名誉のために:この写真は今ではなくて以前のお話だけれど)だいたい5日かけて髪の毛がピヨピヨになって戻ってくるので、お風呂上がりになるべく丁寧に髪を乾かして、ヘアミルクやオイルで補修して、せっかくの真っ直ぐな髪がきれいになるように、と色々とやってみる。

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髪の毛を梳いているいる時、風に流されるのを見ている時、海辺を吹く風のことを考えている。
海辺の風に乗ってカモメが飛び立つ時、思わず目で追ってしまう時のあの感じ。

髪の毛は、人間のもつ中で、風の軌跡をかたどる、唯一の器官だと思う。

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