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迎えの雨。

6月1日。関東は雨。
あと数時間で僕も40代になる。

30歳になってもう10年経つのかぁと思うと感慨深さよりも「自分自身の変わってなさ」に唖然としガックリするのが今の本音でもあるが(涙

自信も甲斐性も人望も未だつかないが、辛酸を舐めてきた経験だけは誰よりもしているので、なんでもない事で落ち込まないことが取り柄になってきたものの、重なる年並と肥えていく身体に反比例して人としてモテなくなっていくことを実感せざるを得ない日々でもある(滝汗

思えば、突っ走った十年だった気もする。
30歳になって数ヶ月で離婚を経験して、所謂「人生のやり直し」を体験した(そのくせに何も変わってないとはとことんクズなんだが)わけだが、一度失くした自信を取り戻そうと必死に動いていた。

その中で出会ったのが写真だったりして。

カメラを手にしたのは実は20代後半。写真を力入れて始めようと思ったのは30歳を過ぎてから。離別した当時は、本当に精神が病んでいて、何も食べられなかったし、信じられないかもしれないけど、ものすごく痩せていた。毎日「死にたい」と思ってたし、実際に首を括ったこともある。

でもその時に手にしてたのがカメラだったんだよね。その時はkissXにタムロンの便利ズームしか持ってなかったけど。そのセットでmixiで見かけた「動物園撮影会」に足を運んでた。元嫁とよく二人で行ってたズーラシア動物園が舞台だったから、思い出を誰かと反芻したいという思いもあったのかもしれない。

そこから複数回参加しているうちに、新しい人間関係が構築され、写真の面白さ、レンズの奥深さを教えてもらってるうちに、あれよあれよと写真の虜になっていったわけだ。まぁ貯蓄はどんどんなくなっていったがね。


カメラを手にするその都度「写真があるから前に進める」と感じるようになっていたのは当時の僕にとっては救いであり、失ったアイデンティティを取り戻す行為そのものになってた。

だからこそ「写真に恩返ししたい」と考えるようになった。そして出会ったのが、インスタグラムだった。

当時からインスタグラムは海外の写真が見れることがその面白さの一つだと認識があり、日本の写真表現にはない価値観が明らかに存在していて、僕もはじめは見る専門だったのが「僕も個性のある作品を撮りたい!」と思うようになったわけで。

そして僕は当時から御苗場写真展等に参加していたし、写真展が好きだったことから、「いつかインスタグムをテーマにした写真展を興したい」と思うようになっていて。そんな中で出会ったのが円蔵さんが率いる@igersjpという日本最大のインスタグムユーザーグループ。

そしてあれこれしてるうちに出来たのが「史上最強のインスタグム展」だった。この「最強展」は全国各地で開催されて、気づけば最大動員50000人を超していた。当時は世界的に見てもインスタグラムをテーマにした写真展示は無かったし「新しい写真の交流の方法である」とインスタグム本社からも太鼓判があったとか。 (これを機にフジロックに仕事で参加もさせてもらった)

この最強展というイベントを境に、写真を介した写真家同士の交流が盛んになってきたように思う。僕が写真文化のターニングポイントを作れたのだと自分でも思ってる。そこから@igersjpやインスタグム広報チームと一緒にイベントをいくつか主催させてもらって、全国に友達が増えてったわけで。

**気がついたら、「写真展とイベントのノウハウは誰よりもある」「イベントおいて、あれだけまとめられる人はいない」と言われるようになった。 **

このある種の「強み」が今の僕を支えてる。

それ以降主宰させてもらった写真展はどれも好評だし、プロデュースしたカーボン写真展は準備は大変だったけど、会場そのものには巨大な予算を使って好きなことをさせてもらえた。昨年末のアイドンノー展でも展示の、いや、写真の面白さを色んな人たちに伝えることができたと自負する。

(思えば2019年は写真人生においてある種の集大成的な年だった。良い30代の締めくくりの年になったと思う。)


本当に心底クズな人間の僕にとって、写真がなかったら、今の生き方は本当に考えられないなぁと。写真展やイベントをやるからこそ、本業もとても楽しく出来ていたし。本業との兼ね合いもあって、30 代後半は突っ走るように常に時間に追われてしまったことは、この上ない反省はだけと、後悔はあんまりない。



要は何が言いたいかっていうと、

**「こんなクソみたいな人間でも写真を続けたら楽しいことがたくさんあるんだぜ!」ってこと。 **


可視化して見えるものに一喜一憂したり、若い表現者にどんどん抜かされてることにプレッシャーを感じたり、モデルにフルボッコにされて落ち込むこともある。 どちらかというと「常に死にたいと思うが故にそれに抗い強く生きようとするタイプ」の極端な人間だからこそ、写真はこれからも続けるつもりだ。

誰かのように輝ける存在ではないし、キラキラした集団から疎まれてるし、いつまで経っても泥水啜っている側の人間だけども、


**こんな人間でも一つの業界に爪痕ぐらいは残せるのだ。 **


自信なんていつまでもつきそうにないし、モテなくなってきたし、いつまで経ってもガキみたいだから、死に際は寂しいものかもしれない。だけど、僕自身が楽しいと思えることしたいしだからこそ写真への恩返しは続ける。それに関わる人たちを出来るだけ笑顔にしたい、そんな日々を過ごしたいなと思う。


今日は雨。
カッコつけない日々を迎えるための雨だ。

ってことで、僕の誕生日なのでAmazonの欲しいものリストを公開するよ!モテないおじさんに救いの手を!!!!

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ありがとう御座います!!これからの励みになります!ハゲ散らかすほどに感謝してます!!!