展示でもっとも大切なもの、の話。

現在渋谷ギャラリールデコにて開催中の #KOZUE展 ですが、来場してくださいます皆様が口コミで広げてくれたおかげで、日に日に来場者が伸びています。展示に来て、思った感動をそのまま周りの人たちに伝えてくれる皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。本当に本当にありがとうございます。


今回の #KOZUE展 ですが、私、ケンタソーヤングが持てる、写真展での経験と知識と配慮を総動員させてもらいました。自分で言うのもなんですが、これでも展示の経験は50回以上あります。お金も時間もないのに展示ばっかりやっていたときは、一年間で18回やってました・・・。大きなイベントでは日本全国各地を回った『史上最強のインスタグラム展』を主催させてもらったりや、東京のポートレートカメラマンを集めた伝説の展示『美しすぎるSE展』なんかの主催メンバーだったり。

⭐️その中で培ってきた写真展の経験で、『写真展でもっとも大切なもの』について自分なりに辿り着いた写真展の形を体現させたのが今回の #kozue展 です。


↑写真家の一色卓丸さんと小林幹幸さん


~突然の閑話休題~

▪️以前Twitterで、『写真展はこうあるべきだ!』とツイートして、たくさんRTされていた人がいましたが、その内容は、

・出展者が身内感を出してはいけない

・ギャラリーの中での会話が大きすぎてはいけない

・作品の前に集いすぎてはいけない

などなど、『楽しいをはき違えてはいけない』『見る環境を整えてほしい』というものでした。

これには共感するものはありましたが、まあ当たり前のことだなあ~とも思ってました(『~しちゃだめ!』みたいな言い回しや書き方はあんまり好きじゃなかったけど)

▪️写真展では、出展者がいるのは当たり前です。来場者の中には、その人に会いに来ている人もいる。話を聞いて、その人の写真について、理解を深めたい人もいるし、バカな話で盛り上がって楽しい時間を過ごしたい人もいる。もちろん、写真そのものを楽しみたい人もいらっしゃいます。

それぞれの皆様の楽しみ方に対して、在廊者が配慮していき、その場に合わせて『写真を見る環境を変えていく』のは『当たり前のこと』なのです。

〜緩和休題〜

↑どうでもいいですけど、新ルデコは昼下がりの時間、とてもいい光が入ります。

⬛️僕が #KOZUE展 でこだわった点をつらつら書いていきますね。



▪️写真の配置は僕の設計。出展者の写真の傾向を加味して、リズム感を付けていく。たとえば、フィルム派の人の隣に、フィルム派の人を置かない。HDR系のゴリゴリの写真の人の隣には、やさしい風合いの写真の人を置く。


これは、来場する皆様が目が疲れないようにするとともに、写真家同士の写真がより引き立ちあうような工夫です。グループで行う写真展は音楽のフェスティバルと同じです。ハードロックの曲ばっかり、ニューウェーブの曲ばっかりだと飽きてしまいますよね?そもそも、主題のこずえちゃんを多彩な表現で展示しているのだから、同じジャンルでまとめるなんてつまらないもの。

↑スマホで作ったレイアウト原案(5階

▪️展示動線の整理をする。すべての出展者の写真を寄りでも引きでも楽しめるような配置、スペースをちゃんと確保すること。これは自由に写真を見てもらうためには必須ですね。




▪️インスタレーションを配置して、遊べる撮影スペースをつくって、来場者に楽しんでもらえるようにすること、写真展はある意味エンターテインメントの場です✌️

↑インスタレーションで遊ぶ子どもたち。

↑浅岡省一さん登場!




▪️写真を壁にただ張るだけではなく、展示でしかできない立体的な配置、見る人を驚かせる工夫をすること。

これはmonocolors 鈴木祐介氏の作品。

窓を使って自然光で透過する展示方法。配置のアイディアはミツさんと高橋伸哉さんが協力してくれました。奇跡の10選合作です!これは展示しか見られない方法。必見です。

↑風景写真家の金字塔、別所さんの作品の一部。別所さんの人が主題の作品は滅多に見られません!

手前が高橋伸哉さんの。このB0プリントは絶対生で見ておくべき。美しすぎていくらでも見ていられます。

↑六階入ってすぐ手前、ドーンと出してくれたのが関西で超有名な水中写真家の香川祐貴さんの写真。素晴らしすぎて言葉になりません。

↑五階奥には同じく関西から超人気のブライダルフォトグラファーの出田さんの写真が。多分メンバーの中では一番こずえちゃんと古いお付き合い。

出田さんも香川さんも関西では超超有名人。この二人の展示が東京でみれるだけでもモノスゴイ。

↑こちらも京都から。天才カメラマン、ルーカスくんの作品。技術もセンスも情熱も誰より高い!必見です!


▪️ここからは、ソーヤングのブースの話をします。

僕の展示でいうと、五階のトップに出てくるので、カラーで行くより白布のインスタレーションの色に合わせた白黒のファインアート調をかざり、五階の正面の空間をスッキリ見せることにこだわりました。でも、僕の好きなカラー写真も出したい。それは壁を曲がった先に用意して、空間がクドく見えないような配慮をしました。
僕は主催でもあるけども、会場を調整する役割もあります。色々考えた挙句の配置です。

↑インスタレーションに合わせたモノクロの展示で、しつこくない空間を演出する。(左に曲がるとカラーがある)

巨大タペストリーのカラーの写真には実はある仕掛けがしてあるので、それは会場に来てくれたら教えます❤️

余談ですが、主催である僕に与えられた搬入時間は15分しかありませんでした。なので、搬入の手間と、かつデザインを考えた挙句のタペストリーおよび、クリップでの展示です。

そして、僕の壁は、動かすことができるのですがトークショーでは壁を排除して空間を広げる必要がありました。額装した作品をこの可動式の壁に展示すると、落下する可能性が出てきます。他の出展者の作品にしたとして、作品に傷が付くと、責任問題になります。それらの事情を加味しての展示のデザインとなりました。

↑イルコのライブシュート直前の会場


▪️最大の懸念であり、課題だったのは、『在廊者が少ない』ところ。
#kozue展 は出展者の半分が東京カメラ部10選だったり、関西のカメラマンだったりして、ほとんどの方が在廊できないことはわかってました。関東の人も用事があったり仕事だったり遊んでたりしてね苦笑。

だからまず、「主催である僕がきちんと在廊する。僕がお客様をきちんとお迎えする」それは心に決めました。もちろん僕だけでは会場が回らないので、お手伝いに友人たちに入ってもらいました。(本当にありがとう)

こずえちゃん本人もコンクールの仕事で在廊できない。出展者も在廊出来る人はいない。でも、作品についての理解を深めるため出展者やこずえちゃんに逢いに来場してくださるお客様もいる。さて、どうしようかな?

、、、と、思いついたのが、こずえちゃん本人からの出展者一人一人の撮影エピソード(メッセージ)でした。

↑こずえちゃんが書いてくれたソーヤングとの撮影エピソード。(デザインは @yoxxcy さん)

これを思いついたのは展示が始まる2週間前でした。初めこずえちゃん本人に「出展者全員分書けるかな?」と、提案した時は、本人ドン引きしてました(苦笑)
が、次の日には「私書くから!」と力強く返事してくれました。

このエピソードがあることあることで、作品全体への理解が深まる。在廊者が居なくても、このメッセージボードが「代わりに在廊してくれる」。これがあることで、静かに写真を楽しみたい人も、出展者に会えなかった人も、展示を楽しむことができる。

展示に足を運んでくれたお客様にも結構好評だったようで、提案してよかったなぁと思います。こずえちゃん(そしてデザインしてくれたyoxxcyさん)に作ってくれたこと、感謝してます。

↑エピソード印刷前のデータ



⬛️長くなりましたが、ここで、ようやくタイトルの「展示で最も大切なもの」について書きますね。

写真展を作っていく時に最も配慮すべき事項は、「見にきてくれる全てのお客様が快適に写真を楽しめる環境を用意すること」。これにつきます。

一言で言えば、「ホスタピリティ」でしょうか。
写真の楽しみ方は千差万別です。先に書いたように出展者に会いたい人もいれば、出展者が話してるところが苦手で静かに写真を楽しみたい人もいる。写真について深めたい人もいれば、サラッと見たい人もいる。その全ての人に、出来る限り快適な空間を演出、提供する。

それこそが、「表現を見てもらう上で」最も大切なことなのではないでしょうか?

#kozue展 ではお手伝いしてくれる友人たちに、それをきちんと話、理解してもらいました。気づいたところは即共有!動線を整理したり、座れるスペースを追加したり、照明の当て方を変えて見たり。なるべく皆様が快適に過ごせるように会場を変えていく。出来るだけお客様に楽しんでもらえるように。

考え方として。
お客様を迎えるイベントをしているのに、「〜しちゃいけない」という言い回し、考え方がとても嫌いです。できるだけ、「〜したらもっと良くなる」という言葉を展示を作るメンバーで共有したいですね。じゃないと、ギスギスするもの。雰囲気良くやりたいよね!


↑ほぼ全ての日でお手伝いしてくれた、こずえちゃんの弟子のユーリくん。

余談ですが、新ルデコはクーラーの効きがとても良いです。

⬛️今回の #kozue展 、僕が考える写真展の理想像の1つとして、自信を持ってお届けすることができました。これもクラウドファンディングで支援してくれた皆様のおかげです。そして、口コミで広げてくれた皆さまにも本当に感謝しております。

そんなkozue展もついに本日大円団を迎えます。まだの方!ぜひ渋谷ギャラリールデコへ御来場下さいませ!



長くなりましたが、ソーヤングさん風邪をひきました。だからみんな来てね。敬具。

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