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平幕優勝力士のその後

2021年初場所は大栄翔(前頭1)の優勝で幕を閉じました。
緊急事態宣言の中、力士65名が休場するといういまだかつてない場所でした。先場所優勝した貴景勝の横綱昇進をかけた場所でしたが、初日から連敗でほどなく休場。横綱2人は全休で、混戦模様でしたが、大栄翔の安定した取り組みで平幕での優勝をさらいました。

その平幕優勝ですが、昨年の照ノ富士など、近年多いと思いましたが、少し調べてみました。

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1909年というと100年以上前ですが、現在の優勝制度が整い、優勝杯の授与がされるようになったときだそうで、そのときからカウントして33名の平幕優勝者がいます。3、4年に一名ぐらいの確率でしょうか。やはり珍しい記録だと思いますが、実は平成の約30年の間は9名でしたが、令和になって、まだ3年が始まったばかりにもかかわらず4名出ています。やはり、直近では増えたと感じるわけですね。その理由は、やはり横綱が休場、途中休場によって不在という鬼のいぬまに優勝というのはよくわかります。過去を見てみても、オレンジの網掛けが当該場所にて休場した横綱がいたことを表してますが、8割以上がそのケースです。
ただ、横綱が不在でも、上位陣を押しのけ、優勝するには力量がないとできないことですが、その平幕優勝力士のその後の番付を見てみますと、意外にも寂しかったりします。
33名のうち、横綱まで上り詰めたのは、佐田の山と貴花田(後の貴乃花)の二名。大関でも5名(うち、3名現役力士ですが)しかいません。平幕優勝力士の2割強でしょうか。
また、横綱不在場所ではなく、健在の場所を見事に勝ち切った平幕優勝力士は全員関脇どまりです。

1回幕内で優勝するだけでも大変なことなので、賞賛に値しますが、横綱、大関まで番付を上げるにはさらなる心技体の精進が必要なのでしょう。

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