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【特別対談】天才マーケター原田翔太さんに、クラファンで「3021万3052円」達成した秘密を聞いてみました!

対談概要

ネットビジネス業界で20年以上、最前線で活躍するスーパーマーケター原田翔太さんが、昨年末、人生初のクラウドファンディングで「3021万3052円」という大成功を収めました。今回はその成功の秘密を、長倉顕太が独占インタビューしました。

今のビジネスは「人に応援されるかどうか」が重要です。そういった意味で、成功したクラウドファンディングからは、現代に必要なマーケティングを学び取ることができます。

クラファンに限らず、オンラインビジネスや、ネットプロモーション全般に活用できる内容となっていますので、ぜひ楽しみながらお読みください。

▼対談の全編を映像で見たい方はこちらから


〜以下、対談の全文書き起こし〜

【長倉】:おつかれさまです!長倉です。今日はですね、原田翔太さんに先日、大成功したクラウドファンディングの秘密、そして今後ビジネスをやっていく人に向けて、アドバイスとか聞いていこうかなと思います。原田さんよろしくお願いします。

【原田】:よろしくお願いします!

【長倉】:先日原田さんが、クラウドファンディングをやってなんと、3021万3052円、支援者数が396人という、もうとんでもない数字を出されたということで。

その舞台裏というか、どういう意図でやったのかというのをちょっと伺いたいなと思っております。よろしくお願いします。

【原田】:よろしくお願いします。これって多いんですかね?

【長倉】:いや相当多いと思います(笑)

【原田】:多い方ですかね(笑)

【長倉】:うん。その金額は特にやっぱりすげえ多いと思うんで。

【原田】:そうですか。

【長倉】:はい。その中で、僕は去年かもっと前から言ってると思うんですけど、今ビジネスで成功する人って大体クラウドファンディングやったときにわかるかなと思ってて。やっぱクラウドファンディングが成功する人って今の時代に合ったビジネスやってるというふうに思うんですね。それは「応援される」みたいなところだと思うんですけど。原田さんは今回のクラウドファンディングをやるにあたって、意識したことって何かありましたか?

クラウドファンディングで
意識したポイント

【原田】:3つか4つぐらいにポイントを絞って言うと、今長倉さんがおっしゃった通り、クラウドファンディングって、通信簿みたいな意味合いあるじゃないですか。今まで活動してきたことの、採点みたいなところがあると思うんです。

だから例えばツイッターとかインスタでギャーギャーやってても実態ない人とかもいるじゃないですか。そういう人がやったとしても数字が案外出なかったりもする。思った以上に出なかったりすることもあると思うんですけども。そういう点でいうと自分のやってきた活動の集大成をそこにぶつけたみたいなとこはあったんですよね、実際に。それが今回なんかね、歴代3位らしいですよね。

【長倉】:いやすごいと思う。すごいと思うし、今実態があるないみたいな話あったと思うんですけど、クラウドファンディングってマジで全く嘘つけないじゃないですか、金額が。

【原田】:そうそう。全部出ちゃいますからね。

【長倉】:全部出ちゃうし、こっちがコントロールできないじゃないですか。

【原田】:盛れないっていう(笑)

【長倉】:ぶっちゃけこういうプラットフォーム使わない限り、「いくら売り上げ」とか言ってたって嘘なんていくらでもつけるわけじゃないですか。でもクラウドファンディングはもう絶対、嘘つけないじゃないですか。

だから、本当かどうかがばれちゃうっていう意味で、なかなかやるの、プレッシャーかかる人もいると思うんですけど。

【原田】:そうですね。そういう文脈でいうと、1個自分としては元々ライブやりたいっていうのは長倉さんにも言ってた通り、10年ぐらい前から今回のやつは考えていたんですね。それを一気にぶつけたって感じだったんですけども。

正直ライブである必要あるかないかでいうとライブじゃなくても別にいいんだと思うんです。本質的にはね。ライブってのはただ単に象徴であり原田にしたら自分ができる最大の挑戦がそこにあったっていうだけなので、別に人によってライブじゃなくてもこれ置き換えて聞いてもらえれば役に立つのかなとは思うんですけども。

とにかく何かみんなで目指せるゴールの共有というところが、クラウドファンディングの本質であると思うんですよね。例えば世界をこうしたいとか、こういう世界をこういうふうにしたいんだみたいな世界で。自分でやることのゴール設定をどこに、皆に共有するかってのを考えましたね、最初にね。「俺の夢を叶える」だとやっぱり寒いんで、そこに何かみんなが乗せれる余白って何かないかしらっていうことをやっぱ考えました。

表現する方法もクラウドファンディングってやっぱページ上でコピーライティングで上から下までツツーってレターベースになってるんで、言語で言葉で伝えないといけないよねってとこがあったんで、言語化っていうのはやっぱ相当意識しましたよね。

で、今回目指したのが、やっぱり自分っていう人の挑戦なので、自分が何を担ってきたのかってことをすごくよく見つめました。どういうことかというと、オンラインの世界で起業してやってきて立身出世したみたいなところが自分なので。その延長上にこういうこともありうるよっていうのをみんなに提示することによって、可能性を感じてもらえたらいいなと思ったんですよね。ここまでできんだな、極論みたいな。

ただ最近レペゼン地球さんとか、なんかヒカルさんとかみたいな感じで、YouTube発ですごく有名になってく人、増えたじゃないですか。ある種、原田もそういう役割を元々やってた人間なんだけど、もう終わったなと思ったんですよね。オワコンの人間なんだけども最後に花咲かせたいというのが本心ではあったし、でも逆に言うとそれを自分が今見せる限界で示せるのは渋谷公会堂っていうイベントだったなみたいな。だから俺のライブ、俺の夢でもあるんだけど、それを叶えていくプロセスをみんなで共有することで、自分もやるときにこんな感じでできるのかも追体験してもらうみたいな感覚を持ってもらいたかったなっていうところは設計上ありますよね。

【長倉】:原田さんはね、ある意味何者かであるわけですけど。

【原田】:そうですね。

【長倉】:ちょっと昔の話で亡くなった方なんですけど、例えば栗城さんとか。エベレスト挑戦。栗城さんはまさにただ挑戦していただけですよね。

【原田】:本当にそうです。

【長倉】:駄目だという意味ではなく、別にすごく能力が高いとかは関係ない。挑戦と失敗を共有して応援されていたわけじゃないですか。

原田:栗城さんは登山芸人と揶揄されていましたが、前人未到に挑むことが今どき胸を熱くする部分があると思います。だからオンラインイベントが主体になっているのでどうもカロリーが上がりきらない。そんな雰囲気の中で「山登るのか」みたいものがありました。

今自分がライブをやるのは同じことです。講演会やイベントがオンライン化している中であえて渋谷公会堂のような場所へきてもらう。なかなか無謀だと思いますが、だからこそ躍動感が宿る。みんなで共有するもののありかを作ることが大事だと思います。集会化することであえて時代に逆行して火種をつけるかもしれないなと思っています。

クラファンのマーケティングについて

【長倉】:その辺についてもあとで聞こうと思います。マーケティング的な話になりますが、例えばクラウドファンディングでもスタートと最後に盛り上がっていく中、まず序盤はどのように考えましたか?

【原田】:プロモーションのタイミングは押し目が2回しかありません。頭と終わりしかなく真ん中はもうそんなに動いても波風立たない、何も起きないのがプロモーションの常です。おっしゃる通り、頭と終わりに何を持ってくるかを一番意識しました。正直に言うとマーケティングはなるようにしかならないと思いますが、最初と最後に騒ごうというのは決めてました。

最初に動いてくれる人たちに事前に仕込みを入れていました。人に会うたびにあっさりですが「こういうのをやろうと思っている」、始めたときは「良かったら応援してね」と言っていました。これが初動を作って広めてくれる流れはありました。

最後はもう一度巻き込みに行かなければいけない。買ってくれた人たちにも、もう一回動いてもらって告知してもらうということをしなければならないので、それを作るために真ん中の動きがあると思います。だから中盤の動きが数字に反映しないことは元からわかってるので、あえて数字を伸ばさず輪を広げることを意識しました。

【長倉】:そうですね。本当にクラウドファンディングだと今、原田さんがおっしゃったように仕込みながら最初にスタートダッシュ。中間でまた仕込んでおいて後半を伸ばすために前半で買ってくれた人をどう動かすか、もしくはもう一回買ってもらうか、ここが一番重要だと思います。そこはすごく意識していましたか?

【原田】:すごく意識しました。真ん中は凪になって波風が立たなくなるので長倉さんがおっしゃっている通り、人に会っておくとかライブ配信で一緒にコラボレーションをしてギブをする。周りに対して売るわけではなく直で露出するきっかけと機会を増やして多点化することが重要です。そこを最後に票としてまとめていく感じが政治家みたいですが。

でもそれって実際あると思います。もちろん知ってすぐに動いてもらうこともありますが、知って見てるうちに感化されて、最後のタイミングに応援してもらえるように変えるかが大事です。今回のプロジェクトの1ヶ月半くらいはほとんど動かないんですよ。そういうことに費やしていました。

【長倉】:本当にクラウドファンディングは今の世の中のマーケティング、ネット上プロモーションの非常に参考になると思います。原田さんはそれをよく捉えていて大成功させたと思います。今回はライブでしたよね。もちろんライブである必要はないという話もありましたし、逆にオンラインイベントだったら1000人、2000人も集まりますが、あえてリアルにする。世の中的に今リアルが求められていると思っています。

昨年9月、久しぶりにアメリカへ行った時に空港にわんさか人がいて、要するにみんな動きたくてしょうがない。コロナ前の1.7倍の人出でした。そう言った意味で日本も、これからやっぱりリアルイベントってのはまあ、意外とみんな待ち焦がれてるのかな、なんていう感じなんですけど。

【原田】:渇望感あるかもしれないですね。(笑)

【長倉】:その辺ってなんかやっぱり、あえて今回ライブ、リアルにしたっていうのもありますか。

リアルイベントにした狙い

【原田】:やっぱすごくあります。で、なんか、花火のようだからいいなって思ってて。一瞬にこう、躍動する生命感みたいなのってあって。それってやっぱライブじゃないと無理だし。それこそやっぱり音楽イベントの醍醐味じゃないですか。長倉さんもよく分かってると思うんですけども。それを改めて体感して欲しいっていうのもあるし、自分に表現できることだと普段だとやっぱセミナーっていう接点が一番多い、まぁあるいはトークイベントとか、あるいはライブ配信とかなんですけども。

喋る以外に、舞台でやるとしたら自分の場合は音楽になるんですよね。まあだから、たまたま音楽だったってことではあるんですけども。音楽こそやっぱり生で聴かないと感じられない部分ってすごくあるんですよね。それって、やっぱ空気の振動もそうですし、その場で一緒に身体性を共有するみたいなところもそうなんですけども。その体感の良さっていうのはやっぱり凄くあるから、もうオンラインはハナから考えてなかったていうか、最初からオフラインでやりたいなっていう。

で、コロナも願わくば、まあ個人的にはライブって肩が寄せ合うくらいの距離でやるから楽しいみたいなところあると思うんで、できるだけ満ち満ちでやりたかったっていうのがありますよね。だから、2000人のホールでやるんですけども、正直自分もいくかどうか分からないんですよ、いまだに。まだちょっと席余ってる状態なんで。

【長倉】:まだ時間もありますからね。

【原田】:まだ。だけどまあそこで余裕で集まっちゃう箱でやってたら応援されるものも応援されなくなっちゃうっていうのもあると思ってて。少し背伸びしないと、というか、少しジャンプするくらいで手を伸ばせば、もしかしたら届くかもしれないぐらいに挑むから、じゃあ一緒に戦ってやろうも生まれるのかな、とも思うんですよね。

そういうことも含めて、今の時代にオフラインって無謀なことだし、ホールクラスを一人でやるってほぼ無謀なこと。昨日ちょうど打ち合わせやってて、ライブやるためにね、動かさなきゃ、決めなきゃいけないセクションを洗い出したんですけど、結構いっぱいあるんですよ。まぁ原田っていう演者がいますと。で、全体を仕切る指揮官がいる、これも原田なんですけども。音響とか、照明とかの各セクションごとのディレクターも必要なんですよね。

【長倉】:あれって空っぽでしょ。

【原田】:空っぽです。まあ一応渋谷公会堂なんで、公会堂集会をやるために、必要なマイクと照明ぐらいはあるんですけど。ライブやるための設備じゃない。だから全部持ち込みなんですね。なので、映像収録、配信やる人いるなら配信いれる、録音やる人、音響やる人、照明やる人、舞台作る人、あとアシスタントと運営のクルー、と後は、裏方を作る人たち、いっぱいいるんです。SE作ったりとか、VJ作ったりとかっていうことで、だから結構セクション色々あるんですよね。

そういうの全部やらなきゃいけないっていうのを含めて、なんか、そのオーバーカロリーな感じが、助けてあげなきゃ感を出すかなみたいなのは、やっぱあるっすね。無謀じゃない?流石にって。自分でも無謀だと思ってるんですけど。

【長倉】:でもやっぱ挑戦、これは結構ヒントになるなと思ってて、もちろん原田さんは、実績もあるんですけど、でも、挑戦したことで応援された、と。もしそれが、なんか原田さんだったらやれそうな範囲でやってたら、多分応援されなかったと思うじゃないですか。

【原田】:そうなんですよね。

【長倉】:じゃないですか。で、その中でこう、例えばこれを見てる人で、現時点で何者でもなかったとしても、挑戦することで、まぁ応援されるとか、っていう可能性って全然あるってことですもんね。

【原田】:そうだと思います。だから自分が何に挑むかっていうことをよく考えた方がいいかなって思ってて。僕も結構、知り合い多いじゃないですか、長倉さんも。クラファンを応援するタイミングもあるんですけど。ちょっと考えちゃう時があるんですよね。

これを応援する意味、意義あるかなって思っちゃう時があって。本当にその人がここ一で挑んでて、応援しなきゃ届かないだろうなって時は応援したくなるんですけど。なんか惰性でやってない?みたいなものってやっぱり背中を押すのにも、押すべきか悩んじゃう時あるんですよね。だから賭けてる感だすぞって大事。

これ、演出としてっていうよりも、やっぱり、その、本来何をクラファンにぶちこむかっていうことかなとも思うんですよね。だから自分の場合は、もう、自分の性癖もそうなんですけども、タメ置きして、ドンっていうのが好きなので、これをやるためだけに他のクラファンやれる機会もあったんですけどやらないで来たっていうのはあって。

だからタメを効かして、ダムが決壊するように、ドンって無茶な挑戦をぶつけることによって、今まで付き合ってきた人たちを全部可視化するみたいなところはあったのかなと思います。

だから本当有難いんですけど、思ってたより薄い関係だな、と思ってた人たちが、案外応援してくれたりみたいなことも結構ありましたよね。いきなり無言で100万円のチケット買ってったりとかっていう動きがあったりして。なんか一生足向けて寝れないな、みたいなところはありますけど。

【長倉】:実際、リアルイベント、ライブがいいと言うのも、本当にそうだなって思うんですね。それってやっぱり一体感とか、人と繋がるとか、なんかそういうのも感じられるので、いいなって思うし。

【原田】:はい。

【長倉】:さっきも、ちょっと原田さんと話してて、ランチ会とかに、ちょくちょく顔を出すようになったみたいな話になった時に、そういうのがいい理由って、例えばセミナーだと、何とか教えますじゃないですか。最近よく思うのが、それをみんな知りに来てるのかもしんないけど、それだけだったら多分オンラインコンテンツでいいわけじゃないですか。

【原田】:今時そうですよね。

【長倉】:それ以外のものを受け取ってもらえる状況ってライブとかかなと思うんですよね。学ぶものに目的がないというか。

原田:だから今回もライブ原田の音楽に興味なくてもいいんですよ。そこに集う人たちとの交流自体が摩擦を生むし、刺激になるしきっかけが生まれるっていうことで価値の創出って、どんなにやるんでも多分大事だと思うんですよ。プロデュースって視点でまさにかどう価値のデザインしていくかだとおもうので。

今の時代に価値の創出をイベントでって考えたときに、今回のクラファンの話にかぶせて言うとリターンの設計ってのも一つかなと思っていたんですよね。やっぱどうしても物販とか多いじゃないすか。クラファンって。僕の場合、今回舞台とパフォーマンスの世界なので原田の本あげますとか教材あげますってちょっと違うなと思ったんですね。それが欲しい人もいるのもわかるんですけども。やっぱり今回体験価値が一番の軸にあるのでいかに体験価値を提供できるかみたいなところでデザインしたってのあります。

【長倉】:接触する系が多いですよね。結構オンラインを含めて。

【原田】:そうですそうです。そこも効くのも普段原田があんまり絡みやすくないからなんですよね。やっぱ絡みにくい、声かけにくい、会ってみたいけどなんか怖いみたいなところが公で窓口作ってあげると、いってみようかなんだろうっていう、普段から出不精で引きこもりのモグラやってたのがここで生きてくるんだみたいなところですよね。普段から絡みやすくていろんなとこに顔出してる人じゃなかったからできたリターンなのかなと思いますし、これよくてですね。

すごく腹黒い話ではあるんですけども、体験型のリターンにすることによって今、ランチ会とかお茶会とか今から京都行くんですけど、京都ツアーとかやってあったタイミングでやっぱみんな写真撮りたがってくださるとか、本にサインくださいとか、ライブのフライヤーも今も作ってんですけれども、私といっぱいツーショット撮ってそうです今度はSNSでみんなあげてくれるんです。

リターンで参加する人たちが多分合計で、主催してもらうやつも含めると会うの推定累計300人400人が会うんですよ。てなるとその人分が無料で告知してくれるんすねある意味タグ付けしてくれたりしてみたいなのはこっち側ではおいしいというのはあるし、ただこれも4方を考えたんですよ今回。原田がよし来てくれるお客さんがよしでプラットフォームのCAMPFIREがよしになるようにしなきゃいけないし、買ってくれた人もよしですよ、この4方良しみたいなところで考えて。

例えば、お茶会の権利を買ってくれた人がいいんですけども、何十人か連れてくるチケットですよ。代わりにイベントを開いていいよで。いくらに設定してもいいよなんです。変な話なんすけどこの間それやっていただいて主催の方180万ぐらい売り上げてますよ。変な話チケットにペイした何倍かは儲かってはいるので。ただやり方によっては、彼らも得するわけです。

で来た人たちも、それでチケットをあげるよとかなんでラッキーみたいな話じゃないすか。プラットフォーム側にもちゃんと売り上げって形でパーセンテージが落ちるので、CAMPFIRE側で異例だったってことで、何か今度取材させてほしいみたいな感じで話がきていて、1個のイベントその中にあるリターンが関わる人たちにいい形のウィンを渡せるかみたいなのはよく考えましたね。

どういう形がこういうことの体験のデザインを最大化できるんだろうみたいなところ。一方的にヤクザみたいに金払え、応援しようだときついので喜んで押したくなるような接点にしないといけないよねというところはすごく考えましたよね。

【長倉】:そこがやっぱり今そのクラファンに限らず、ビジネスの参考になるところだっていうふうにやっぱり一番思うんですよね。その中でやっぱり先ほどちょっと話に出たんですけど、クラウドファンディングって結局コピーライティング力ってものすごく重要だっていうふうに思っててあれも本当にコピーだけじゃないすか。はっきり言えば多少動画入れれますけど、やっぱりコピーが全てだなというふうに思ってるんですけど、何かそういった意味でもリアルイベント、そして何かコピーライティングみたいなところで何か古典回帰じゃないすけど、なんか昔の何かオールドメディアに強い人たちの時代がまた来たのかなと思うんですけどそのコピーライティングに関しては今回意識したことってありますか?

コピーライティングで意識したこと

【原田】:やっぱり怒られたんです実は長すぎますって、メールとんできて、ちょっとさすがに長すぎるので、皆さん今読めなくなってるので厳しいかもしれません。いや、読めなくなるんじゃないんですよ。読ませるんで大丈夫です読むんでちゃんとって言って。無理やり押し切って長いものを許してもらいましたが、しっかり書き切ることが重要だと思います。

長いか短いかが本数ではなく、今回の場合は原田という人を押してみようかなと思ってもらえるというところですよね。つまり、古典的な言い方でいうと、感情が動くかどうかはスイッチです。そのスイッチが押せるかどうかがコピーライティングとすると、テクニカルはもちろんですが、そこは本質ではなく今回のイベントの押しポイントを相手の中に移管していくまでがやるべきことです。それを果たすために必要な要素は何かを分解し丁寧にすることはあります。

その中で自分にとっては20年かけてしてきた、その20年のプロセスを見せていくというところですね。昔の写真を引っ張り出して14歳の頃の写真を使ったこともそうですし、実像としてリアルで活動してきたんだな感は、出したかったです。一日一夜の思いつきでやっていないんだと、本気でしていて乗っているんだぞという感覚は、文章量や書いてあることのきめ細やかさで出せます。

【長倉】:これだけ書ける人もいないですし、熱さは伝わります。

【原田】:そこは大事ですね。どこまでいってもライブですのでメリットは限界です。メリットやベネフィットではなく、いわゆるコピーライティングのセオリー的に書いてしまうと、操作しようとしている感じが出ていやらしくなってしまいます。そうではなく、熱っぽさや無謀さであったり本気で乗っているなという感じが胸を打つと思いますので、とにかくそこは意識しました。

コピーライティング上、紛れもない、混じりけがないようにすることを考えたほうがいいです。テクニック的に相手にベネフィットを渡さないということを逆に意識したと思います。今回に関しては、思い一発みたいなイベントですが、スイッチを押すために自分が読み手であればどこがスイッチになるかなと探って丁寧に行いました。

【長倉】:最近思うことは、コロナ以降ライブ配信が増え、それで起業する方たちもいっぱいいると思いますが、例えば原田さんや私たちが企業し始めの頃は、コピーライティングから入るということが基本中の基本であったと思いますが、

【原田】:それがベースにありましたね。

【長倉】:それがベースにあり話せるようになった方が、いろんなことができるようになったり、本を書けるようになったりしたのではないかと思いますが、最近の方たちは抜けているなと思います。例えばツイッターやインスタもそうですし、コピーライティングに必要ないといえば必要ないですよね。必要ですが無くてもいけるという部分もあります。そこを勉強していない方が結構いることに関して、原田さんはどう思われますか?

2023年は古典回帰が始まる?

【原田】:古典派の逆襲が始まるのではないかと予感はしています。先日もエキスパという会社の社長の七里さんが「エキスパはここ数年静かにしていたが逆襲を始めるぞ」という投稿をされていました。彼は20年と古いんですが、インスタ・ティックトック・Twitterにせよニューメディアの人たちは今の環境の中でフォロワー数を持っていたりしますが、フォロワー数のわりにビジネスの実態の売上や巻き込める数字が案外ないと思っています。

一方では今の環境に適応していくことも大切ですが、基本的なことを知らないと思います。例えばコピーライティングを書く、LPを作り込む、ステップメールを組むこともそうです。今でいうとLステを作る方は多くいますが側のデザインをするだけで、肝心な中身はコンテンツそのものですよね。そこの力を伸ばす機会が少ないと思います。

教えられる人も少ないと思いますし、最近ビジネスをオンラインで始めた人はいきなりライブ配信から始まるみたいな。確かに効きますがライブ配信しか知らないんですよ。今はライブ配信されている方が増えていますので観る方は減っていて、その中でどこで数字を他で補填するのか分からないと思いますね。

【長倉】:打ち手がないですね。

【原田】:そうなった時、私たちであれば原点回帰できます。ですが古典的なやり方でもう一度戻せば、そこは中心点であるためいくらでもピポットできますが、最近、ここ3、4年ほどビジネスをオンラインで始めた方たちはそれがないと思います。

だから例えばクラファンやるときもカチっと文章書けないとやっぱり伝わらないんだけども、何かそこはフワッとしちゃうライブ配信に慣れすぎちゃってて。ツイッターみたいな感じのショートメディアショートテキストに慣れちゃってるから、ちゃんと書ききれない人って多いなって思うんですよね。僕らとか出版塾やってますけども、やっぱり本書く体力ってすごく必要で10万字を構成する力じゃないですか。そういうことを、意外にこれから逆に大事になるかもってすごく感じますね。

【長倉】:本当にコピーライティングってすごく重要だなと思ってるのは、きっちりと相手に伝えるっていうことじゃないですか。曖昧な言葉を使うやつらが結構多いなって思ってて、伝わらないじゃないですか。それって結局コピーライティングを勉強したらちゃんと相手に伝えなきゃいけないという意識になるので変な曖昧な言葉とか多分使わなくなると思うんですよね。

だからそこら辺もあるし、だからさっきの話になりますけどリアルイベントしかりコピーライティングしかり、やっぱり僕なんかはメルマガとかリアルな現場そしてリアル本みたいな本当超オールドメディアをなんかちゃんと固めようかなみたいな意識になっていて、やっぱこれからの10年っていうのはそういう流れなのかななんて。

【原田】:意識のシンクロすごく面白くて、長倉さんもそう今おっしゃってて、原田もちょうど本当に最近そういうことを自分の生徒たちに言い始めてたんですよね。意外にそういうことだよっていう。古くて枯れたものをもう1回掘るのが実はチャンスなんじゃないかなって思ってたっていうのはすごくあって、長倉さんもそう感じてたんだなっていうのはすごくシンクロするなって感じたところですよね。そこは結構僕のテーマです今年の。そこを掘るのが今逆に美味しいんじゃないかなと感じていて。

【長倉】:そこを固めたいなというか、そしたらSNSに左右されないじゃないですけど左右されないというか別にやんないとか、増やしたくないとかっていう意味じゃないですよ、もちろん。

ただ、そこに頼らない生き方っていうのができるのかなっていうか、結局インフルエンサーみたいになって破滅しちゃう人のインタビューとか聞くとやっぱりね、やっぱフォロワー数とか視聴者数が中毒になっていくみたいな。わかんないではないけど、やっぱそうなっちゃうときついじゃないですか。でもそうなりがちだと思うんですよね。やっぱりしっかり足元ができてないと。

【原田】:いわばSNSって、レバレッジが効く空中戦だと思ってるんですよ。我々の言ってる古典的な、そういうオンラインビジネスの素養って地上戦みたいなことだと思っていて、あるいは肉弾戦。だからそのバランスなのかなと思うんですよね。

【長倉】:本当にそうで、クラウドファンディングが今のビジネスだよって僕はすごく言ってたのは何かっていうと、やっぱりもう今ってもう「誰が?」の時代なので選挙じゃないですか。選挙って何か選挙絡みのことを時々絡むんですけど、95%どぶ板で決まるんですよ。

ネットでどんなに頑張ったってたかが知れてるんですよ。だからどぶ板が重要だしそれをやってる人がやっぱ強いし、これは本当にすごい前なんですけどトランプ大統領が勝ったときって別にトランプ支持してるわけじゃないすけど、苫米地さんがすごく言ってたのが、やっぱりどぶ板をやってたと。草の根運動をずっとやり続けて、やっぱり勝っていったみたいなのがあるらしくて。だからそういった意味でそこが強いとSNSをトランプさんとか使ってるようだけど、実はそこもちゃんとやってたっていうところですよね。

【原田】:ぱっと見リベラル派が強く見えるのって情報空間上では多分そっちが優位に見えるんだけど、見えないところでどぶ板してたっていうことですよね。その構造かなと思うんですよ。

我々とかも最近の若い子たちって変ですけど最近人気になったインフルエンサーたち、多分、可視化されてる数値が少ないと思うんですよ。フォロワー数とかそういう意味で。だけど見えないところのメルマガの数とか、張り巡らせてる情報がいっぱいあるわけです。電子書籍の数とか出してる紙の本とか無くなってる数とか。

そこでやったときに結果どっちがっていうところはちょっとわかんない部分があって、多分売り上げとかそういうことでいっても我々もあるんだと思うんですよ。もしかしたらわかんないんだけど。みたいなとこで見えてない水面下の部分とかそれってある種、本質的な部分なのかもしんないんですよ。

そこに目を向けてみるのは今の時代だからこそ逆に、競争力になるというか、価値を持つんじゃないのっていうのは最近感じていることではありますよね。そこが見えにくいから、見えやすい派手な部分だけみんな多分行っちゃってるんだと思うんですけど、それだと時代を超えられないので。

【長倉】:結局、手前味噌になっちゃいますけどやっぱり10年以上生き残ってる原田さんも個人戦で20年、生き残ってるってやっぱりいないですからね。その間にあらゆる変化があったのでそれを全部生き残ってるっていうのはやっぱり本物というか、軸がないときついと。

いないですよ。その間にあらゆる変化があったので。それを全部生き残っているというのはやはり本物というか、それは軸がないときついですよね。

【原田】:ゴキブリなんじゃないですかね。進化論に淘汰されていないで原子の姿を保存したまま、今も生きてるゴキブリみたいな存在です。

【長倉】:それってやっぱり、さっき言ったオールドじゃないですけど、そこがしっかりしてるから時代に流されない。

【原田】:そうですよね。我々もいろんなプロデュースを教えてきたりしていますけど、その時々でやはり課題感・テーマ感・時代感っていうのを吸収して反映してると思うんですよ。今年はそこら辺のことを敢えてもう1回丁寧に学ぶことが意味あるのかなと思います。

【長倉】:そこはちゃんと整理して、何か地盤を固めるというのがすごく重要なんじゃないかなと思います。

【原田】:多分今ゲームチェンジしつつあります。過渡期ですし。

【長倉】:もう変わるんじゃないですかね。

原田:変わる。流石に疑う人はいないと思うんですよ。変わっているので、変わってる中で変わっているものに追従すると本当にずっと辛いだけというか、変化適応できなくなった瞬間死ぬんで。それよりは変わらない部分を見つめてみて、1回手に入れておいた方が実は武器になるんじゃないかなっていうのが僕の言いたいことです。

だから、今回のテーマでクラファンを題材に話させてもらいましたが、クラファンで勝った秘訣の中で正直目新しいことはそんなにないんです。動画をこうやって作り込んだからとかそういうことではないですし、使ってる動画も10年前のライブの映像なんです。コピーライティングは何か迸るようなテクニックがあるかっていうとそこじゃないというね。ただ言葉にはしにくいんですけども、すごくきちんとした古典的な様式美をカチカチってやってるところがあって、それを押さえているっていうのは、今回の成功の要因の1つではあるのかなと思うんですよね。骨組みを支えた部分でいうと。

【長倉】:今回原田さんの信頼残高が可視化されたというのはあると思うんですけども、それと同時に今回のクラウドファンディングの話を聞きたかったのは、やはり今の時代を一番あらゆる点で反映しているなと。みなさんがビジネスをやる上で。

【原田】:クラファンっていうものが、ですよね。あそこで数字を作っていくっていうことは、なんかいろんな今っぽい要素がちゃんと表現出来ていないことだと思うんですね。

【長倉】:それを要所をわかりやすくというか、そこを押さえている原田さんの話を聞きたかった。今度、またスーパープロデューサー養成講座第9期というのをやろうと思っています。

スーパープロデューサー養成講座
第9期生を募集

【原田】:9期ですよ皆さん。9期って狂気ですよね。笑

【長倉】:本当に、2年くらい前にやった時は逆にオンラインでどうやって勝ち抜くのかっていう時代だったなと思ってて、ちょうどコロナ禍になったりで。結構最新のオンラインビジネス事情を中心に話してたんですけど、今回は逆にオールドメディアだけじゃないですが、みなさんがどうやって活動していくのかどこから学んでいけばいいのか。

【原田】:逆に本当にみんなが知らないオールドメディアなんです。聞いてピンとこないかもしれないけども、逆にみんながやっていないことって結構あるんですよね。そこに目を向けて欲しいってのがあって。この2・3年、我々も最先端のキャッチアップをするテーマにしてやってたわけですよ、おじさんなんで。なんかついていけないこと多いよねってことで、ちょっとキャッチアップしようとやってて、いわゆるDX化を進めたんですけど、逆に今言ったのはAXなんです。アナログトランスフォーメーションですよ。だから、オンライン界のアナログ要素って結構あってそこをどう作るかみたいなところを強化するのは多分レバレッジになると思うから。今回そこがテーマという感じですよね。

【長倉】:そこら辺も含めて皆さんに伝えられるかなと思いますので、また説明会について連絡がいくと思いますので、そちらの方楽しみにしていただければなと思います。

【原田】:名門9期ですからね。いよいよって感じですけど、9期終わったら長倉さん2桁の10期ですよ。

【長倉】:10期です。なんかやっぱり今回9期中に原田さんのLiveがあるんですけど、そこの盛り上げ方とか、そこの運営の部分とかね、生で見れると思います。

【原田】:ある意味、イベントを仕掛けに行く人にとって最高だと思うんですよね。最高の題材ですよ。だって、時代的にも2000人のセミナーやる人はそういないじゃないですか。

しかも、それを本業じゃない音楽でやるっていうことなんで。扱う中、情報量的には10倍のことをコントロールしなきゃいけないんですよ。という意味では何かライブ配信とかオンライン講座やってたりとか、みたいな人にはうってつけだと思うんですよね。それからオフラインに持っていくみたいな武器にできると強いと思うし。

【長倉】:あとクラファンやりたい人もそうですし。例えば今の自分のビジネスをもう1回再構築したい人もですね、非常にいいと思います。

【原田】:この数年でオンライン上の動きはみんなそこそこ、それぞれ押さえているなと思っているんですよ。そこそこみんなできてて、逆にでもアナログ側の仕掛け方をほとんど知らないまま戦っている人が多いから、次の時代がめぐるときにアナログが逆にさっき長倉さんが言った通りにドブ板選挙の戦い方って、ただ足使うだけではないです。意外と秘訣とコツがあるから、そこの戦い方を今回教えたいなと思っているので。続報を流すと思うので是非楽しみにしてていただけたらと思います。

【長倉】:はい、ということで今回、貴重な原田さんの大成功したクラウドファンディングについてお伺いしました。どうもありがとうございます。

【原田】:ありがとうございます!

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この対談のスピーカー

原田翔太|SHOTA HARADA

Edtech系スタートアップの経営
作家/プロデューサー


早稲田大学在学時に、政治系ウェブメディア(開設1ヶ月で100万PV獲得)やカフェのポータルサイト(当時日本一)などを立ち上げ、主要ニュース番組、全国紙などで取り上げられる。今で言う「バズ」を起こしたスタートアップ系学生起業家のはしりのような存在として著名に。その流れで19歳でメディア運営を軸に起業。メディア運営を通じて培ったウェブサイト制作・運営ノウハウを買われ、法人向けの制作業やコンサルティングへシフト。

2005年よりマーケティング分野におけるコンサルティング活動を開始。20年近くに渡るネット世界での活動の中で有名企業からスモールビジネスまで累計2000社を超える企業を支援。様々な業界で記録を塗り替える経営者・起業家たちを輩出してきた。

現在活躍する多くのネット系マーケター、プロモーター、起業家たちを多数輩出しており「日本のインターネットビジネスの草創期から活躍する正統派マーケター」とも言われ、そのユニークでパワフルな手法は高く評価されている。

著書に、『絶対領域』(青志社)、『勉強のルール』(アスコム)、『ありえないマーケティング』(インデックス・コミュニケーションズ)、『出逢いの教科書』(ビジネス社)、『モバイルSEO勝者の方程式』(翔泳社)などの他、『未来予見』『ノーガードフルチン戦略』などの電子書籍を自社の出版レーベルにおいて執筆。

長倉顕太|KENTA NAGAKURA

累計1,100万部編集者
作家/プロデューサー


1973年、東京生まれ。学習院大学卒業後、いくつかの職を経て28歳の時に出版社に転職し、編集者としてベストセラーを連発。今までに企画・編集した本の累計部数は1100万部を超える。

現在はコンテンツのプロデュースやこれらを活用したマーケティング、2拠点(ホノルル/サンフランシスコ)生活の経験を活かしたビジネスのオンライン化/テレワーク化のコンサルティング、海外での子育ての経験(とくにギフテッド教育に詳しい)から教育事業などに携わっている。

著書に『なぜ、自己啓発本を読んでも成功しないのか?』『親は100%間違っている』(光文社知恵の森文庫)、『「絶望の国」でズルく賢く生きのびる』(光文社)、『「やりたいこと」が見つかる時間編集術』(あさ出版)、『超一流の二流をめざせ! 』(サンマーク出版)、『常識の1ミリ先を考える。』(サンクチュアリ出版)、『移動力』『モテる読書術』『GIG WORK』(すばる舎)などがある。

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