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【書評】2019年1月② 真説「陽明学」入門―黄金の国の人間学

とある方からの課題図書として拝読。正直難解な内容でとても読むのが大変ではあったが、収穫のある一冊ではあった。

前半は陽明学を作り上げた王陽明の半生の紹介。中盤で陽明学の解説。ここがメイン。後半は陽明学が影響を与えた数々の人々の紹介。幕末の志士や、戦前戦後の歴代の起業家に大いなる影響を与えた事が紹介される。特に、西郷隆盛、安岡正篤を多く紹介し、それ以外にも大塩平八郎や吉田松陰、さらには岩崎弥太郎への影響も語られている。

おおざっぱにまとめると、陽明学とは、「心を鍛え、万物一体の考えを理解し、心の葛藤をなくし、不動心を確立する教え。」なのだろうを理解した。

また陽明学で最も大事な考え方が3つあり、<心即理><知行合一><致良知>である。

<心即理>
・常に理は自分の心(=良知)にあると書いてある。僕なりの解釈としては、理=判断や行動は、常に心(=良知)に従うようにということ。

<知行合一>
・思う事と行う事を常に一体化させておくこと。それがずれると乱れが生じる。会社のビジョンと自分の本当に思う心の奥底。一致させる。

<致良知>
良知とは「人が生まれながらにして持っている神的な道徳的な知能」の事であり「心の本体」。良知に致すような日々の行いをするように。

普段、心の存在というものをあまり考えてこなかったが、会社経営のみならず、日々の生活の中でもう少し意識しながら生きていく。

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