見出し画像

レンちゃんをこう動かしてみた!デフォルメキャラのアニメ【コマ撮りアニメ】

世界の感動時間を増やそう!こんにちは、篠原健太です。コマ撮りアニメーションを制作したり、発信したりしています。

今回はデフォルメキャラクターのコマ撮りに挑戦してみました。 

画像1

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインの主人公 小比類巻 香蓮のアバターであるレンちゃんです。(ねんどろいど)

商品は表情パーツ3種類と腕パーツ足パーツもいくつかセットになってました。帽子を被ると頭が重くなってアニメートしづらいかも…。 

画像2

人形を手に持って動きのチェック中

さっそくコマ撮り。

画像3

『レンの射撃訓練』24fps一部2コマ打ち 尺3秒 撮影約3時間

すごく速い動きです。動かせるパーツが少なく丸っこい人形の場合、仕事ではよくフレームレートを落としてアニメートすることが多いです。8fps〜12fpsくらい。それは、枚数を減らして撮影時間を短縮しなければならない状況が多いことと、フレームレートを落としたほうがコマ撮りらしさ、かわいらしさを出しやすいこともあるからです。
演出としてCGとの差を出したい場合、あえてコマ撮りらしいカクカクした動きを求められたりします。

僕は滑らかなアニメもカクカクしたアニメもどっちも好きです。

今回は、射撃の動きがあること、レンちゃんの素早さを表現したかったこと、仕事ではフレームレート落として撮影するものを、あえて上げて撮ってみたかったことがあったので、24fpsでアニメートしました。

画像4

メイキングタイムラプス

・動きを整理してスマートに!

僕がまだデビュー前の頃、人形を複雑に動かしてやるぞ!っと意気込んでました。しかし、目の前には関節の少ない人形が。背骨一個一個動かす勢いでイメージしてたのに、全く思い通りにアニメートできませんでした。無理に複雑に動かそうとしたものだから、キャラクターが何をしているのかよくわからないアニメになってしまったのです。

それから僕は観る人へ素直に伝わるようなアニメーションを学びました。動きの整理をしたのです。

特に丸っこくデフォルメされたデザインの人形であれば、なおさら動きをスマートに整理してあげたほうが良いかと思います。

今回は、射撃する時は射撃に絞る。構えを解くときは顔上げと腕下ろしに絞る。走るときは足の動きに絞る。とかを意識してみました。

例えばこれを、射撃しながら頭を振り過ぎたり、構えを解きながら体の揺れを入れ過ぎたり、走りながら腕を意味なく動かしたり…してしまうと、少し複雑になってしまいます。それは観る人をほんの一瞬(0.何秒とか)ですが混乱させてしまいまうのです。
複雑に動かせるのは高い技術ですが、美しい省略ができるのも必要な技術だと思います。 

画像5

走る時は足パーツを交換しました。

・顔パーツを交換するタイミングは?

人形のパーツを変えると、少なからずパカっと画的ショックがでます。しかしパーツを交換するタイミングを工夫すれば、このショックを減らせます。コツは、動きの途中で(できれば大きな動き)交換することです。コマ撮りの動きは同じ物体上で同時に動くとき、小さい動きは大きい動きに吸収される性質があります。
例えば今回のレンちゃんは表情パーツを頭の振りの途中で交換しました。そうすることで交換したショックを頭の振りに吸収させることができます。

ちなみにコマ撮りでパーツ交換をするアニメのことをリプレイスメント(置き換え)と呼んでいます。 


おまけ

画像6

銃の射撃の表現は懐中電灯の光を当てみました。何度も照らしますが、毎回ほんの少しずつ照らす角度や位置を変えてます。そうすることで画が機械的になることを防いでます。ちょっとした花です。

つづく

#アニメ  #フィギュア #ストップモーション #コマ撮り

記事を読んでいただきありがとうございます!サポートしていただけると面白い作品を作る費用になります!