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制作物語『続・リュウVSレッドブル』撮影編

こんにちは、篠原健太です。コマ撮りアニメーションを作ったり、発信したりしています。

演出コンテも決まり、波動拳の撮り方も見えてきて、撮影日になりました。

波動拳の撮り方

ドワーフスタジオにテーブルのセットを作って撮影しました。普段は自宅でフィギュアコマ撮りをしていますが、照明機材は持っていないのでスタジオを使うことにしました。ドワーフスタジオには照明機材はもちろん、モーションコントロールもあるからです。

撮影

カメラワークがあるので、モーションコントロール【VOLO】を使いました。

ドワーフスタジオにあるVOLO(リラックマとカオルさんの撮影でも活躍)

クレーンタイプなので色んな軸を動かすカメラワークを作ることができます。(ドラゴンフレームで制御可能)事前にセッティングすれば撮影中は自動で動いてくれるのでアニメーター1人でもコマ撮りを進めることができます。
さらにクレーンはアニメーターの足元がスッキリして三脚のように蹴ってしまう心配もありません。

これで波動拳の回り込むカメラワークを再現しました。(*モーションコントロールとはいえフレーム単位でカメラワークを計算して作っていくのにはとても時間がかかるので、スケジュールにゆとりを持った方がよいです。)

撮影スケジュールを記した進行表のことを香盤といいます。

コマ撮り中の篠原

最近のアクションフィギュアはとても良くできていて(といっても昔のは知りませんが)コマ撮りもできます。ちなみに僕の作品はフィギュアの関節の改造はまだしたことがありません。
もちろん作れないポーズもありますが、なんとか工夫して作っています。

パンチのタメのポーズ。

同じく別角度から見たポーズ
手首パーツを外してテープで固定。シルエットを良く見せるためのごまかし。

フィギュアコマ撮り

固定が大事なコマ撮りですが、フィギュアコマ撮りは固定がしっかりできない場合があります。特に足ウラと地面はブル・タック(粘着ラバー)で固定していますが、どうしても弱く、動いてしまいます。動いてしまったら元の位置に戻しますが、その分、時間と集中力が必要です。また、関節はキツかったりユルかったりと個体差もありますのでフィギュアの個性をちゃんと知っておいた方が良いです。

今回使用したフィギュアーツのリュウ(デザインを青に変更しロゴを入れているので市販のものとは異なります。)

クレーンと一体化してアーマを装備してる風に見える篠原

フレームレート

今回は24fpsと12fpsのハイブリッドでコマ撮りしました。ゲームはおそらく60fpsなので、コマを抜いていくわけですが、ドラゴンフレーム(コマ撮りソフト)のプレビュー機能を使いつつ、経験で覚えてきた感覚をもとにポーズやコマ割りを選んでいます。

また、ゲームのスピード通りアニメートしても、気持ちいいリズムにならないこともあったので、そこはゲーム再現よりも映像としての面白さを優先して変えました。

制作物語のおわりに

今回のコマ撮り制作のお話をくださったレッドブルジャパンさん、許諾をしてくださった企業の方々、スタッフの皆さま本当にありがとうございました!そして、SNSで気にかけてくださったり、コメント、リツイートしてくださった方々ありがとうございます!
世界の感動時間を増やすため進みますので、どうかこれからもよろしくお願いします。

カプコン ストリートファイター統括プロデューサーの小野さんにコメントいただきました!ありがとうございます!

つづく。

記事を読んでいただきありがとうございます!サポートしていただけると面白い作品を作る費用になります!