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欧州旅行記2024パリ編2 スリに出会った話

欧州旅行記7話目。
ロンドンからパリに入りました。以下の続きです。


自動券売機で失敗

3月5日、旅程9日目。パリ2日目。
雲行きの怪しいこの日はトラブル続き。

朝からベルサイユ宮殿へ。最寄駅から地下鉄に数分乗り、RER C線に乗り換える。地下鉄はアプリで10回分の回数券を購入済だったが、今日はパリ郊外に向かうので、ここだけは駅の自動券売機で切符を買う必要がある。

Versailles Château Rive Gauche駅にて

券売機の使い方も事前に予習してきたつもりだったが、あろうことか、間違えてベルサイユ宮殿の最寄り駅(Versailles Château Rive Gauche駅)までの10回分の回数券を買ってしまった!
払い戻しをしないといけないが、見回しても近くに駅員がいない。
窓口はあるのだが、「ただいま不在にしています」みたいな札がかかっていて、いつ戻ってくるのか分からず。きょろきょろしながら数分待ってみたが誰も来ない。
僕らのほかにも、駅員がいなくて同様に困っている人たちがいる。
ベルサイユ宮殿の予約時間もあるので、ここであまり時間を浪費するわけにもいかない。やむなくそのまま出発。
この切符は帰りにも使えたので、全部で4枚は消費できたが、残り6枚は無駄になってしまった。ああ、高い授業料。

ベルサイユ宮殿は遭難レベルの広さ

入場は午前10時。

ベルサイユ宮殿入口

ベルサイユ宮殿の敷地はとにかく広大。

見渡す限りすべて敷地

東京ドーム220個分と聞いたが、数が大きすぎて想像すらできない。ChatGPTに訊いてみたら、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを合わせた面積の6倍だそうだ。それでも十分すぎるほど広い。

太陽王ルイ14世が富と権力の象徴として建設した宮殿だけあって、宮殿内はあらゆるところに豪華な装飾が施され、部屋も絵画も素晴らしく、とても文章に表現しきれない。
また、パリから20kmほど郊外に位置しており、周囲に水源となる高台もない場所に広大な宮殿を設ける大事業自体が、富と権力を示す一端であったとか。

扉も柱も天井もすべてが豪華
壁にも絵がたくさんある上に、天井画もすごい
柱にまで何か描かれている

中でも、最も有名で煌びやかなのはやはり鏡の間(鏡の回廊)。

人が入らないように上の方だけ撮影(笑)

当時、鏡は高級品だったので、これだけたくさんの鏡を並べられることが富と権力の象徴だったといわれている。

宮殿内のカフェは混雑していたので、外に出て庭園の一角にあるカフェに向かう。有料のバギーで移動している人が多く、他にもプチトラン(ミニ列車)が走っていた。庭園の入り口には門番がいるものの、無料で出入りできるようで、近所の人が犬の散歩やランニングしている。

遭難しそうなレベルで広く、僕らは徒歩で移動できる範囲をほんの少しだけ歩いて広さを認識した。徒歩30分行った先には大トリアノン宮殿などがあるようだが、ベルサイユ宮殿内だけでかなり体力を削られており、とても向かう気にはなれなかった。

庭園の片隅にあるカフェ

寒いオープンカフェで固いサンドイッチを食べる。(2人で3,000円)
ベルサイユ宮殿にはかれこれ5時間ほどの滞在。

あわやスリ被害

ベルサイユ宮殿から戻ってきて、エトワール凱旋門に向かう。
地下鉄に乗り換えたところで事件。スリ未遂に遭う。

ビラケム駅のホームから地下鉄に乗り込んだタイミングで、10歳~13歳くらいと思われる女の子に車内上部の路線図を指差されて電車の行き先を訊かれる。説明するために路線図に視線が移動している間に、妻が体の前に抱えていたショルダーバッグを開けられていた。
座っていた男性が気付いて「スリだ」というようなことを言ってくれて、その隣に座っていた女性も立ち上がってくれた。
こうして周りの乗客が止めてくれたおかげで何も盗られずに済んだが、実は一連の行為に僕らは全く気付かず、正直何が起きていたかすら理解できずにいた。もし自分たちだけだったら、完全にいいカモになっていただろう。
その女の子は悪びれもせず、「パリは危険よ」と言い捨てて電車から出て行った。車内にいる僕らが足元に目をやると、ショルダーバッグに入っていたはずのクレジットカード入りのポーチが落ちていた。
旅先でなんだか唾をかけられたような気分。
知らないうちに気を抜いていた自分たちに落ち度があった罪悪感とともに、改めて気を引き締めて行動しなければと自戒する。

エトワール凱旋門

気を取り直して夕方の凱旋門へ。

エトワール凱旋門。周囲に高い建物がないので壮観。

地上に直接渡る歩道はなく、入口は地下。
当日券窓口は並んでいたものの、Paris Museum Passがあれば並ばずに入れる。セキュリティチェックを受けて入場すると、有無を言わさずすぐに螺旋階段が始まる。一方通行で、幅は狭くすれ違うこともできないのでひたすら上り続ける。
200段ほど上ると中間フロアで、ここにトイレがある。
ちなみに、凱旋門最寄りの地下鉄 Charles de Gaulle – Étoile(シャルル・ド・ゴール=エトワール)駅に公衆トイレはない。正確には地下の改札の外に1つだけあるが、それは個室が1つあるだけのようで、気軽に使える感じではない。

さらに80段ほど進むと屋上に出られる。
体力的には、思ったほどしんどくはなかった。この旅が始まってから毎日かなり歩いていることもあり、体が慣れてきたのかもしれない。

凱旋門からまっすぐにシャンゼリゼ通り。

パリの街はエトワール凱旋門を中心に12本の道が伸びているので、眺めもそれなりに見事ではある。ただ、この日は曇りで、さらに途中から雨も降ってきたこともあり、景色の見栄えとしては微妙。
シャンゼリゼ通りを一応押さえたが、特段の達成感はない。シャンゼリゼ通りは、遠くから凱旋門に向けて撮った方がよいかも。

一方通行の螺旋階段を下りきり、さあ帰ろうかというタイミングで19時になり、夜のライトアップが始まる。せっかくなので1枚。

夜のエトワール凱旋門

真下から見上げると巨大さが分かる。

疲労困憊で2日目終了

この日は朝から切符を間違えて買ったり、広大なベルサイユ宮殿を歩き回ったりスリ未遂に遭ったりして疲労感が強い。
夕飯をどこで食べるのがよいかも頭が回らず、前日と同じギャラリーラファイエットのグルメ館へ向かう。ただ、時間が遅いせいか、グランドフロアの飲食店はほとんどクローズ準備をしている。入ろうと思っていたイタリアンのお店も断られ、カフェに併設されているイートインスペースで済ませる。
(2人で3,900円)

前日の23,400歩を超える、この旅一番の25,800歩。
そりゃトラブルがなくても疲れるな。

怖い思いもしたが、明日にはパリを出てバルセロナだ。
無事に出国できますように。そのことだけを祈りつつ就寝。
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