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営み


見渡す限りに苔むした土地の上を、真っ直ぐな道がどこまでも延びている。
遠くに見える、もはやよく分からない高さにせり上がった大地からは、雪から溶け出た水が霧とともにスローモーションで流れ落ちている。

目の前は、ひたすらその繰り返し。
何一つ同じではない自然と、それに抗った、この土地に生きる人々の意思。


行かなきゃ、と呼ばれるように旅をすることがある。
そういう時は大概、何かを確かめたいと感じている。
それが何なのかは旅が終わってみないと分からないけれど、ただ、行かなきゃ、と思うのだ。


ステレオからBjorkを流しながら、この道をつくった人々のことを想像する。
彼らは、この最果ての島でどうやって希望を見出したのだろうと。

ただ、事実として、その土地にはいまも真っ直ぐに、どこまでも道が延びている。


絶望、なんて言葉が使えなくなるくらい、真っ直ぐに、どこまでも。



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