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11. GIVENCHY MEN'S SUMMER 2024 コレクションレヴュー

GIVENCHY MEN'S SUMMER 2024

今までのマシューはパーソナルな部分や、テック、近未来感のあるクリエイションですが、今回はそれを少し抑えてバランスの良いコレクションを展開していました。

クリエイティブディレクター / マシュー・ウィリアムズ(Matthew Williams)

1ルック目、2ルック目は肩幅のあるボックス型のダブルのジャケットですが、肩の力を少し抜いた物で、素材の軽さ等含めて抜け感があり、強さを控えめにし、エフォートレスな雰囲気で良かったです。
そこに合わせた、シルクなのか光沢のあるパンツもワイドシルエットもジャケットとのバランスも良く素敵でした。
同じく4、5、6にもそれが言えます!(写真2)
特に1、2ルックは個人的に欲しいなと思いました。

左がルック1、中上がルック2
ジャケットとパンツのシルエットと
パンツの生地感のバランスが本当に良いルック。


次にシャツ、タイ、スラックスのドレスアイテムの合わせに、ハリントンジャケットやナイロンのパーカーやアノラック、マウンテンパーカ等のカジュアルなアイテムを合わせたルックが続くのですが、ドレスとストリートをミックスしたような感じで、その2つを繋ぐのにワイドスラックスのシルエットが重要な役割を果たしているなと思いました。
これはファッションショー全体でそう思いました。

ストリートの雰囲気のアウターをドレスアップ。

更にカジュアルなセクションに入っていき、アウターウェアは先程と同じような物に、インナーやパンツもカジュアルな物に。

パンツのシルエットは太めで形良し。

タンクトップにはマシューらしいテック感のある小物を合わせていました、今回は特に控えめでした、それが逆に良くショー全体を通して良いアクセントになっていました。

カジュアルなアイテムの中にも、スタッズが付いていたり(ルック26、42)、フェイクの薔薇の花びらが刺繍されている物だったりと(ルック32、33)、メゾンらしい手が込んだ演出も光りました。

個人的に好きだったのはレイヤードのインナーで使われていた大きめのハトメが付いたトップス。
これはリカルドティッシによるメンズファーストシーズン09SSを連想させ、モード感がありながら力強さのあるデザインにグッときました。

ハトメが使用されたSUMMER 2024のルック。
リカルドティッシが手掛ける
GIVENCHYのファーストシーズン2009AW。
ハトメが目を惹く。

終盤のミリタリーユニフォームセットアップ(M-1944フィールドジャケット)のルック44がGIVENCHYとして意外性があり、かなり好きでした。
肩がピッタリ合うタイトフィットなジャケットにワイドパンツと言う合わせで、ミニマルでエレガンスな雰囲気が良かったです。

ルック1と同じく個人的ベストルック。

最後は精巧なカッティングのジャンプスーツ、縫い目のないスーツのルックはどちらもエレガントでミニマル。
縫い目のないスーツのジャケットは冒頭の1、2ルック目と違い、ショルダーにしっかりパッドが入っていてウェストがシェイプされたエレガントな雰囲気。

ドレスパートのジャケットはパッドの入ったショルダー、
シェイプされたウェストが序盤とは差別化されていた。

今回はマシューらしさを前面に出すと言うよりアクセント的に取り入れられていて、全体的にベーシックで忠実な服作りをしてきた感じが凄く良かったです。
服自体は勿論、色味も控えめな物が多くミニマルな印象を受けました。
上述しましたが、パンツがかなり肝になってバランスを保っているように感じました。

ファレルのルイヴィトンもそうでしたが、服自体はベーシックなので、実際リアルに着たいと思えるアイテムが多かったです。

GIVENCHYの前に発表されたALYXでもそうでしたが、今までのマシューから少し変化を感じました。
やはりメゾンでの経験からでしょうか?
個人的に今までのマシューも好きでしたが、より良くなっていく光を感じ、これからも見ていきたいなと思いました。

フィナーレに登場したマシュー。
モデルよりイケメンと話題になった。


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