ヘロドトスもびっくり@エチオピア、世界八十八湯温泉めぐり9国目

世界の温泉をめぐる旅9カ国目は
黄、赤、緑の旗が揺れる東アフリカの楽園エチオピア

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エチオピアはボブ・マーレーでおなじみラスタファリズムの聖地でもあり、
また、なんと世界史、最古の温泉国家でもあります。
というのも世界最古の歴史書である、ヘロドトスの「歴史」にすでにエチオピア王国に湧き出る不思議な泉の記載があるのです。この泉のおかげで、エチオピア王国の人々は130歳まで生きている、、とか、ちうことで、ラスタファリアンの聖地は、温泉好きにとっても聖地でした。

■エチオピアへの行き方

さて、そんなエチオピアへは、インドのデリーから飛行機で飛びました。
デリーから経由地カタールまでは、いろんな国の方が乗客だったんですが、カタールからエチオピア、アディスアベバ行きの便になると、急にアジア人は自分ひとりだけ、、、。ふ、不安。。

と思ったら、この写真をとった直後に、なぜかとつぜん大合唱と、ダンスが始まるんすね。手拍子叩きながら、飛行機まってる待合室のみんなが、歌って踊ってる。笑 その圧倒的な陽気さに、一気に不安もほぐれ、人生初となるアフリカ入が楽しみになってきました!

エチオピア・首都アディスアベバに到着。

ちょっと、トイレに急ぎたくなってきていたので、そわそわしながら、飛行機を降りて、空港の屋内に向かい早足!

で、建物内にはいった、そのとき、

「お兄さん、どっからきたの?」

とニコニコ顔のおっちゃんが、近づいてきました。

「え、インドですけど?」

「国は?」

「日本です」

「あ、日本ね。パスポートみせて、おっけ、じゃ、一緒に行こうか。」

「え?どこに?」

「いいから、すぐ済むよ」

「いや良いんだけど、先にトイレ行かせてくんない?」

「トイレ?いいよ、もちろん、ついておいで」

ということで、なぜかイミグレーションではなく、空港の奥まった別室へ
で、部屋につくなり椅子に座らせられて

「君、麻薬もってる疑いかかってるから」

「え?麻薬?」

と一瞬驚きましたが、その時の自分の出で立ちをみて、これまでの旅の日程と、インドからの旅人であることを考えると、「まぁ、そう疑われるのも無理はねぇな」と妙に納得。つーことで、

「あーね。ま、わかりますよ。じゃ、さっさと調べてトイレいかせて!」

「いいよ、てか、トイレにはいってもらうから。こっちおいで」

と近くの男子トイレに案内されました。なぜか、おじさん丁寧にトイレの仲間でついてきて、個室を指差す。ワタシはすでに我慢の限界ちかくまできてたので、早足で個室に入る。ようやく一息つけると、ドアを閉めようとしたそのとき、

「だめだめ、ドアはあけといて、みてるから」

理解不能のおっちゃんの言葉に、急に肛門括約筋が緊張し、出るはずのものも出るのをやめてしまう始末

「は?なんで?なんで見てるの?趣味なの?」

「いや、見てないとだめなんだよ。済んだら、流さないで、そのままにしといてね。」

あ、なるほど! 麻薬とかを身体の中に隠し持ってて、それを流して証拠隠滅を図ろうとしている、かもしれないってことね、、、わかる、わかる、、、わかるか!

ということで、僕は見られながら用をたすことに。

おっちゃんも、途中で「あ、こいつはやってねぇな」みたいなのは気づいていたっぽくて、やってないただのアジア人の男の用を足すところを眺めるという、なんだか可哀想な状況なわけです。

トイレをでて、手を洗ったあと、そっと

「大変な仕事ですね。」

と僕は日本語で呟いたのでした。

はい、つーことで、無事入国。

■エチオピア国内の移動

エチオピア国内はバスで移動です。

長距離はこんな感じのバス。首都アディスアベバからの主要道路は結構、きちんと舗装されているので、比較的快適に移動できます。

田舎のほうに行くと、マチからマチの中距離移動はこんな感じ

さらに奥地でのマチ~ムラでの移動はこんな感じ

そして、ムラから温泉へはこんな感じ

車窓からは、こんな景色も

■エチオピアの温泉と入浴施設

で、肝心のエチオピアの温泉たち。アフリカに温泉なんて?と思うかもしれませんが、エチオピアは各地に温泉があり、また地元のひとたちも、よく利用しているので、施設も充実しとります!

まずは首都アディスアベバのFilwoha温泉

大人気らしく、日中から地元の老若男女でごった返してるんですね。温泉の利用は、シャワーだけ、大浴場だけ、個室利用など、使い方選べて、それぞれ価格帯が異なります。僕は、個室を使わせていただくことに。

水色の扉をあけると、中はこんな感じ

お湯は毎回、入れ替え制。湯量の豊富さが想像できるんです!!

待合室は順番待ちの方々で、ごった返してました。

風呂上がりには、中庭でエチオピアの名物ビール「セント・ジョージ」で一息ついて、「温泉→ビール」のテッパン幸福コースの完成です。

ちなみに、エチオピアの(事実上の)公用語はアムハラ語。

で、アムハラ語で温泉の案内板を書くとどうなるか?


こうなるわけです。もう、さっぱりわからんっすね。

いやいや、でも安心してください!

ちゃんと英語で表記もされてるじゃないすか。

「なになに、月曜日から木曜日は21で、金曜から日曜、祝日は31ね」

「何が?」

これは入浴料21エチオピアブル(いまだと85円くらい)

ーーー

つづいては、アディスアベバから南東に約50キロのところにあるSODERE(ソドレ)温泉

入り口はこんな感じ、やっぱりここでも温泉は大人気

施設の奥にすすみ、更衣室で水着に着替えてでていくと

まっていたのはこんな打たせ湯でした!

別府八湯温泉道をめぐる方々なら、コレ、がアレ、にそっくりなことにはすぐ気づくはず、、、そう!鉄輪のひょうたん温泉の打たせ湯にそっくり!写真ではわかりにくにですが、上空はひらけていて、豊かな木々に囲まれている、気持ちの良い空間です。まさか、こんな遠くアフリカの地で、こんな素敵な打たせ湯にであえるとは!

入浴客のみんなのも心地よさそうに、お湯に打たれては、また木陰で涼んだり、と思い思いの過ごしかた。

カメラで様子をとっていたら、

「おい!おれも撮ってくれよ。」

とばかりに、カメラを指さされたので、こんな感じでポーズ決めてもらいやした。

と、それをみていたら、ほかのお兄ちゃんも

「オレも!オレも!」

と駆け寄ってきて、二人揃っての記念撮影に。

たぶん、ご兄弟、、、

さて、つづいてはアディスアベバから南へ200キロほと下った、シャシャマネ(シャシャメインとも)へ。ちなみにここは、旅人のあいだでは、ラスタファリアンの村があることでも有名な場所。

で、僕の興味は温泉なんで、そのシャシャマネ近郊小さな乗り合いバスで約40分くらいかな、走ったところに山の中の秘湯がありやした。

地図とか、案内とかはでていないんですが、シャシャマネの地元っ子たちには有名な場所なので、聞けば、行き方を親切に教えてくれるはず。

さて、このシャシャマネの近郊には3つの温泉が、まずは拠点となる郊外のホテル前に、するとどこからともなく若者が寄ってきて流暢な英語で「温泉なら僕がガイドしますよ」と話かけてくれました。彼に温泉までのガイドを頼んで、いざ湯かん!

とおもったら、

み、、、みちが過酷。

ほんとにこっちなの?

と、不安におもいつつも、さわやかな笑顔のお兄さんについていくと、、

あら、なんだか素敵な小川、しかも湯気がたってるじゃないか!

「わぉ!温泉やん!これ?ここに入ればいいの?」

「いや、ここは入らないよ、見るだけ。ここが源泉なんだよ。」

「なんなん、わざわざ、源泉みせるために連れてきてくれたん!?もう、めっちゃ良いやつやん!ありがとう!」

ということで、お兄さんと(なぜか)ずっとついてきていた地元の子供の記念撮影を、どうもエチオピアの方々、写真取られるのが好きらしいです。(べつに写真を送ってくれとかは言わない)

で、この小川を少しくだったところにありました!

温泉!

それがこちら!!!

ぐはっ!!!

秘湯好きには、もう、たまらんでしょ!笑

100%天然、野趣溢れるとはこのこと。

しかも、近所のオネエさんと(若干気まずい)混浴的な感じに、、、

上からとるとこんな感じ。

シャシャマネ、まじ来てよかったわ~!もう、マイケル(案内してくれたお兄さんの英語名?)ありがとう!

と、思ったら、マイケルが

「じゃ、もう一つの温泉にも行きましょう。」

といって、水着のワタシをさらに山の奥へと導きはじめました。

で、ついたのがここ、、、

なんと、(泥で)白濁したお湯の浴槽に、地元の老若男女20人ばかしが、ごった返しながら入浴する、真・ジモセン(地元専用温泉のこと)!

残念ながら、このあと南米で強盗にiphoneを差し上げてしまうことになるため、このときの写真が上記の一枚しかなく、、、、(無念)それでも、この雰囲気きっとみんなにも伝わるはず!

温泉道を往くもの、にとっては、鼻血モノの体験でした!!!

ちなみに、近くのホテルにはこんな温泉プールもあります。

■湯めぐり、この一皿!

エチオピアではやっぱりカフェに通いつめるもの。

もともとイタリアの植民地とされていた時代背景があるため、もう、それこそ到るところに、小さなカフェが乱立してます。それぞれのお店に立派なエスプレッソマシーンもある。そして、豆は、まぁ、流石にいっぱいお有りになるわけですから、その美味しいこと、ったらありゃしません。

こんな感じで、でかめ(かつ甘め)のドーナツとミルクたっぷりのカフェラテで、朝日に照らされるマチをみつめる。エチオピアならどこにいても、体験できるすてきな朝の過ごし方です。

で、つぎにおすすめしたいのが、生肉

なまの牛肉を食べる文化があり、居酒屋的なお店では、ぶらさがっている牛をその場で解体して、肉を切り分けて、こんな感じでだしてくれます。写真の左上が、唐辛子?のようなスパイスで、これで辛味をくわえて、モニュモニュかみながら、ビールとともに頂くという寸法ですね。正直、美味しいです。

さらに、忘れちゃいけないのがこれ!

マンゴー100%とのミックスジュース、100%すぎて、ドロドロしてる。これに、ライムを絞って、ゴクゴクいきます。さらに、このドロドロ100%ジュースにはもうひとつ、アボガド100%というのもあって、おもろいのは、このマンゴー100とアボガド100のハーフ・アンド・ハーフができること。食欲なくても、これだけあれば、栄養満点だし、エチオピアでは生きていける気がします。

それにしても、なんて贅沢な飲み物なんだ、、、。ゴクリ。

■エチオピア湯めぐりの宿

首都アディスアベバではカウチサーフィンでお世話になっておりました。

ホストはイタリア系3世のお金持ち、ご自宅の一部がこんな感じ。

使わせていただいたお部屋がこんな感じ。

で、家の外でた向かいのお宅がこんな感じです。

アフリカあたりから、いろいろと実感させられるんですが、やっぱり人種間の格差って歴然としてあるんすよね。ここエチオピアだったら、イタリア系移民の方々は、やはり資本家側で裕福な暮らしをしている方が多いし、逆に旧来のエチオピア育ちのみなさんは労働者として、暮らしている。どちらが幸せ、不幸せということとは関係ありませんが、とはいえ、事実として、歴然と差はあったりするんですよね。

さらに、興味深いのが、この当時アディスアベバでは鉄道建設工事がすすんでいたんですが、それを中国の鉄道会社が行っていて、その仕事のほとんどを中国の方々が移住してきて行っていました。なので、地元の人達はこれに反発したりする。僕が、移動でローカルバスに乗る際にも「お前は何人だ?」と聞かれたりするんす。「日本人だ」と答えると態度は柔らかいけれど、そうでなかったら、どうするつもりだったのよ。僕は国籍とか関係なく、友人たくさんいるし、世界中の人達にお世話にもなってきてるから、誰が良いとか、悪いとか考えることはありません。が、そういう現実があって、そういうふうに思っている人たちがいる、ということも、温泉巡りながら、体験させられちゃったりするもんなんす。

さて、宿でしたね。笑

これはイスラム教徒の町、ハラルの宿

そしてこちらはアワサの湖畔の宿の中庭、快適そうでしょ?

多少、ベッドに南京虫がいることがあるので、気をつける必要はありますが、それ以外は快適かつ、楽しい宿ばかりです!

■エチオピアの湯めぐりの楽しみ方

さて、エチオピアで湯めぐる、ならとにかく、マチを歩き、人と絡まねば!誰も彼もがとは言いませんが、出会う人の多くが、リズミカルで温かいというのが印象にのこってます。たとえばこちら

アディスアベバ郊外のマーケットの周辺に、結構よく見かけるOutdood ミシン屋さん。インドのデリーで購入後わずか3時間で紐が取れた、バッグを縫い付けてもらっているところ。

こちらのおじちゃんも

ミシンって、家の中でお母さんがやるもの、っていう先入観があったせいか、外で、しかもおっちゃん達が、楽しげに、、って、なんかグッと来るんスよね。この上の写真は自分の好きな一枚。

またアディスアベバのホスト宅のご近所をうろついてみると

エチオピア名物「コーヒーレセレモニー」で使うツボ、をつくっているおばちゃんにも出会ったりします。このおばちゃんも、なぜか、やたら楽しそうだったんすよね~。

ハラルの町をぶらついていたら、下のようなゲームをやってるとこなんかにも出くわします(ルールはわからないけれど、笑)

ハラルのマチの路地裏はこんな感じで、ずっと彷徨っていたい

こちらのオネエさんは、お祭り会場の屋台スタッフさんなんですが、やたらノリがよく、ステージで音楽がかかると、仕事そっちのけで踊りだす

そのお姉さんを口説こうと必死な友人

アワサの湖畔をぶらぶら歩いていたら、出逢った彼女、ボッタクられることが多い、と聞いて恐れおののいていた、コーヒー・セレモニーでしたが、野点の茶のように、池をながめながらいただくコーヒーは、なんとも、贅沢

ぶらぶらしてると、下の、なんかの枝を細工したものにも出会えます。これは歯ブラシなんだって。木の成分が歯に聞くらしいです。

ということで、エチオピアではぜひ、ぶらぶらと!

(とはいえ、そこそこ、物取られかけたり、囲まれたりはしたので、男性でも注意はしましょう。女性はなおさらお気をつけください。)

■おなじような体験ができる(はずの)べっぷの温泉

今回でてきた打たせ湯が経験できるのは、別府ひょうたん温泉

写真は、あの「九州八十八湯めぐり」さんのサイトから→http://www.88onsen.com/spot/detail/hid/31

写真みてもわかるように、かなり高い位置からの打たせ湯です。

ひろい敷地内には、内湯に、露天風呂に、ゆったりとした休憩スペースもあり、家族ズレや、友人たちとのんびり遊ぶには、うってつけ!

■エチオピア・ソドレ温泉の基礎データ
・湯ノ質、良
・景観、良
・設備、更衣室、シャワーなどあります。
・人情、熱い!
・料金、20エチオピアブル(当時)
・営業時間、リゾートホテルの中ですが、明るいうちにどうぞ

■別府、ひょうたん温泉の基礎データ
・水質 極上
・景観 良
・設備 充実!
・人情 普通
・料金 大人750円、子供320円
・営業時間 9:00~25:00


■そのほかの世界と別府の八十八湯についてhttps://sites.google.com/view/sekai-onsen/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

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