見出し画像

EOS Rで中華街を撮ってみた

EOS Rはキヤノン初のフルサイズセンサーミラーレス一眼カメラで、プロも使えるレベルに仕上げる事と、新しいデジタル一眼カメラとしての実験的な要素を組み込んだカメラだと思う。
 
私自身も出てすぐ入手したが、それには大きな理由があった。
それは、無音シャッターが使えること。
ステージ写真を仕事で撮る事が多かったので、無音シャッターが使える事でクラシックや落語などのシャッター音が嫌われるものにも使える事は、最優先事項でもあったのだ。
 
R5やR6が出てもRを使い続けるのは、5DMarkⅣとほぼ同サイズのセンサーが自分の撮影スタイルにマッチする事と、小柄なサイズが持ち歩くにも便利って事が大きい。ただ、シャッター音が大きいので気になる、って事はある。

EOS R RF16mm F2.8 STM
ISO1600 f/8.0 1/640s

Rにはボディ内ISが無いので、暗いレンズでの撮影はシャッター速度を高く設定した方が失敗が無い。
DXO PhotoLabのDeepPRIMEを使うようになってからは、ISO6400まではこのページにアップする程度のリサイズ(長辺1920pixel)前提で使用できると感じているので、ISOの上限を6400か3200、シャッター速度限界を1/250sとか1/500sに設定しておけば、失敗することは無いのだ。

EOS R RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM
ISO3200 f/8.0 1/250s 24mm

R用に最適と感じて入手したRF24-50mm F4.5-6.3 IS STMは、充分な性能を見せてくれる。そしてISが付いているとは言えとにかく暗いレンズなので、シャッター速度限界を1/250sにして撮ってみたが、使い勝手としては良いレンズだとあらためて感じた。
 
ちなみにこの日のセットはRF16とRF24-50の2本のみで、ショルダーバッグにカメラごと入れられる軽装にしておいた。

EOS R RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM
ISO3200 f/8.0 1/320s 28mm

私の撮影パターンの一つに「先行する歩行者と速度を合わせて歩いて撮る」というのがあるが、今回はシャッター速度が1/320sだったので歩く事によるブレがあまり出なくて、ちょっと面白く無い写真になってしまった。
ただそれでも、そうしなければ撮れない構図にはなっていて、現在の中華街の雰囲気はそれなりに収まったと感じてはいる。

EOS R RF16mm F2.8 STM
ISO3200 f/8.0 1/640s

こういった街撮りの仕上げ方について、モノクロにするかカラーにするかは明確に意図するものがあって決めている。
 
横浜中華街はコロナ禍を経て、ニューカマーの台頭もある上に不景気な世情を反映してか、食べ歩き料理販売や食べ放題店の増加に加えて占い店も増えてきた。
そんな事をテーマにすると「占」の文字が引き立つように撮るわけだが、主題が「占」なのでローキーな中に際立つように行灯があって欲しいと思って、こういうトーンに調整した。
 
カラーにすると、「占」の行灯を強調するには色のバランスなどでしか行えないので、カラー用には道行く人達にフォーカスして対比としてこんな写真に仕上げてみる。

EOS R RF16mm F2.8 STM
ISO3200 f/8.0 1/320s

太陽光の青さと行灯の赤さのバランスで強調しても、こっちの写真は「占い店に客が居ない」というイメージに見えやすく、それはカラー故に誰も座らない丸椅子にも目がいってしまう事による影響なのだ。
 
ただ、こうやってRで撮ってみても、まだまだ現役で使える能力があると思えるし、30メガセンサー故の解像度の良さは魅力だと再認識できる。
 
映像エンジン(DIGIC)のバージョンが「8」だからダメか?
と問われれば、バージョン「6+」の5DMarkⅣの方が自然で好きだよ?って返せるし、バージョン「X」のR5と比べてもどこに差があるの?って思うのは、連写性能や高感度性能の良さは特殊とも言える撮影時以外には、わかりにくいって事もあるのだろう。

EOS R RF16mm F2.8 STM
ISO1600 f/8.0 1/640s

RF16mmはLレンズと比べて云々・・と言う人もいるけど、私は安価で小さく軽いという利点を感じて購入して、R5でも使っていて問題を感じていない。

そりゃ、A3ノビ以上のサイズにプリントして見るのならLレンズとの差も見えてくるだろうけど、そんな用途がある場合にLレンズを使えば良いだけのこと。 
ましてRで使うならご覧の様に充分な性能が出るので、ありがたいレンズの一つだと考えている。
 
写真は、機材を揃えるというパートで楽しむ人(コレクター)もいれば、その日その時の記録を楽しむ人(機材は問わない)もいる幅広く奥行きも深い趣味。
同時に、それを仕事として成り立たせる人もいて、今はそこに動画という新しいカテゴリーが同居するようになった。
 
ただ、TVカメラマンもやっていた経験から言えば、写真(スチール)と動画(ムービー)では、撮影時のテンションのかけ方が違い過ぎる。
写真はシャッターを切る瞬間にテンションのピークを持ってくるけど、動画の場合は予測して早くシャッターを切って、欲しい被写体の動きをずっと同じテンションで捉え続ける必要があって、スチールからムービーカメラマンにシフトした時は、テンションのキープで疲れ切った事を思い出す。
 
自分としては写真撮影の方が性に合ってるいるので、今は動画に手を出す気にはなれないが、やりたくなる事ってあるのだろうか。
・・等と思いつつ、料理用に使っているRF28mmが無いので、RF24-50mmを使ってランチを記録。

EOS R RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM
ISO6400 f/7.1 1/250s 35mm

最近の横浜中華街では台湾系料理店が増えてきたけど、これはそんな店で食べた「魯肉飯」で、かなり楽しい一皿だった。(ワンタンスープとミニサラダ、杏仁豆腐がついたセットで930円)
「魯肉飯」は店によって色々で、大きな角煮の様な肉を乗せたものや、賽の目に切った煮込み肉が乗ってたりと食べ比べるのも面白い。
玉子は煮玉子にして乗せる店は多いけど、この店では裏面がサクサクになる位に焼いた半熟目玉焼きが乗ってて、好きな人はそれを崩してご飯に混ぜて食べるようで、私自身もそうしようか悩んでしまった。
 
こうやって写真を見ると、RF24-50mmで撮っても結構いける事がわかったので、RF28mmは店内の暗さに合わせて使うようになるかも知れない。
 
それにしても中華街はウィークデイでも観光客が多い。
ランチを楽しんだので、人混み嫌いな私は早々に帰路についた。

EOS R RF16mm F2.8 STM
ISO2500 f/8.0 1/640s

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?