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空が綺麗だった

若い頃、雲の写真を撮るのが好きだった。
 
常に形を変える雲は「良いな」と思った瞬間に撮らないと、イメージ通りの画にはならない。だからこそカメラを持つ時は、常に雲に注意を払っていた事を思い出す。
 
勿論、今だって雲の写真を撮るのは好きだけど、それよりも市井の人々が写り込む街のスナップの方が面白くて、雲だけを狙うのはやめている。
それでも先日「横浜ベイサイドマリーナ」へ行った時、秋の空の様な雲が出ていて綺麗だったので、久々に空の表情を撮ってみようと思ってしまった。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO160 f/5 1/640s 24mm

飛行機雲がアクセントを与えてくれるので、こういった空主体の構図でも成立しやすい。
ただ、これだけ長い飛行機雲が出るのは、上空の湿度が高いのだろう。
バイクに乗っている事が多かった自分にとっては、雲の出方はこれからの天気の予想に役立つので、無意識にも意識的にも雲の有り様は気になっていて、こんな空を見た日は天気図を見て、翌日の天候を予測する・・なんて事もあった。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO320 f/5 1/500s 105mm

EOS R5は流石に高画素機。
こんな風に撮ってもちゃんと解像していて、現像してみてちょっと驚いた。
 
5DMarkⅣを導入した時30メガセンサーって凄いなって思ったけど、EOS Rを導入して2台で撮っていても、手ブレ耐性の低さに高画素機の弱点を思い知らされて、R5の45メガセンサーを使う勇気を当初持てなかったのも事実だ。
 
と言うのは「手持ち撮影時に手ブレ防止にかける注意が大きくなって、被写体への気持ちが削がれるだろう」と想像したからで、事実導入してみてもメカシャッター使用でスローシャッターを切る時は、明らかに難しくなった。
 
これに対応するためにR5には電子先幕シャッターが使用できるようになっていて、先幕が動く事による機構的なショックをキャンセルできる効果があった。
ただ電子先幕シャッターを使うと「シャッター速度が速いと露光ムラが出る」という欠点があるのだが、自分で使ってみるとその影響を感じる事は無い。
 
その「シャッター速度が早い」というレベルが違うのかも知れないけど、基本的にシャッター速度を遅くして撮りたい自分にとっては、1/500秒なんて超が付く高速シャッターなので、影響の出るシャッター速度で使ってないのかも知れない。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO160 f/5 1/640s 67mm

DXOのSilver Efex Proを使うと、こんな空が白飛びしがちなシチュエーションでも雲の表情が出しやすい。
 
それは、白と黒についてそれぞれ階調についての保持調整ができるからで、このプラグインを使う前はレイヤーを設定して空だけ露光を変える様な現像技術が必要だった。
 
Silver Efex ProはNik Collectionに入っているアプリで、スタンドアローンでもPhotoshop上でプラグインとしてでも使えるもの。
Photoshopではレイヤーを設定できる事から、プラグインとして使用して出来上がった画像と加工前の画像を合成する事が可能になり、自然な仕上がりに近づけやすいので、私は専らPhotoshop上で使用している。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO100 f/6.3 1/800s 105mm

それにしても、この日の空は綺麗だった。
 
マジックアワーになる前の夕焼けも、空と雲を撮るには魅力的。
少し残る青空とのグラデーションは魅力的で、「構図よりも空」という観点で撮ってしまう。
 
雲ばっかり追っていた自分はもう居ないけど、色だったり雲が演出する景色の魅力には抗えなくて、広角レンズに付け替えて撮ってみた。

EOS R5 RF16mm F2.8 IS STM 
ISO100 f/6.3 1/640s

今日のセットはRF24-105mmとRF16mmの2本。
昼間だったのでF4通しの標準ズームがあれば事足りると思っていての構成だけど、RF24-105mmはEF24−105mmより遙かに良くて、弱点は四隅の解像度低下位なので、意識して撮るか若干のトリミング有りなサイズで撮る事で問題を感じる事は無くなった。
 
超広角な構図が欲しい時用に持ってきた安価なRF16mmも、こんな構図なら欠点は見当たらないで使用できる。
と言うか、ヨドバシ価格で41,800円(税込)なレンズなのに、ここまで高画質で良いの?って思うくらい高性能。
防塵・防滴仕様ではなくISも付いてないけど重量は165gでRF50mm F1.8と同サイズ。
予備レンズとして追加で持つにしても苦にならない、って手軽さはキヤノンのあざとさの現れなんだろうね。 
 
ところでその日は、雲を主体とした写真も撮っていた。
ちょっと龍の頭みたいな形をした雲が面白い、と思って撮った1枚だけど、昔はこんな風に撮っていたな・・と思い出したっけ。
 
やっぱり雲って面白い。
そして魅力的な空に、それはあって欲しいと思っている。

EOS R5 RF24-105mm F4L IS USM
ISO500 f/6.3 1/640s 24mm

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