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転職する人ほど頑張ってくれるという「経営者のジレンマ」

強い会社というのは普通の発想と逆なんだよ。いつでも転職できるような人間が、それでも転職しない会社。それが最強だ。

ちょうど1週間に、こんなnoteを書きました。

このnoteは、前説で済まそうと思っていた内容が思いのほか熱を帯びてしまい、1つの投稿として完結してしまったものです。

一言で言うと『自責思考があると、大変なときにも踏ん張れるよね』という話です。

本当はこの投稿の次の日に、本来主題として書こうと思っていた内容を続ける予定だったんですが、この1週間は東京のオフィスに出社して終日バタバタしていたので、あんまり腰を据えてnoteを書ける時間がありませんでした。

ということで、1週間越しで2部作の後編を書きます。


優秀な人ほど転職してしまう「経営者のジレンマ」

間隔が空きすぎてぼくも忘れてましたが、そういやこれは転職の思考法の感想を書くシリーズの一環でした。

たぶん、今日が最終回です。

それで、いままでは『転職希望者』や『求職者』の目線でこのシリーズを書いてたんですが、今日だけは『経営者』の目線からで書こうかなと思います。

ということで早速、経営者目線で一番印象に残った一節を引用します。

最終的に転職するような優秀なやつは、在籍しているときは、必死になって会社という『みこし』を担いでいるわけでしょ。
辞めるまでは、一生懸命、会社を担いでくれる人材なのよ。
でね、反対に、一生この会社にしがみつくぞ、みたいなやつはさ、おみこし担いでいるふりして、ぶら下がっているわけよ。

これを読んだとき、ぼくは『組織構築におけるジレンマ』のようなものを感じました。

どういうことかと言うと、仮に『転職する人=優秀な人』とすると、組織にとっては自分たちが残ってほしいと思っているほど、抜けていきやすいからです。

優秀な人ほど、数字も残すし組織の中核的な存在になっていくのに、そういった人ほど常に転職とも隣り合わせというのは、経営者にとってめちゃくちゃジレンマだなと思いました。

ただ、抜けたときのダメージが大きいからといって、優秀な人に組織の大事なポジションや案件を任せないのは、もったいない気もします。

なので、本中では上の引用部分に続けて『もう割り切れ!』といった旨のことが書かれていました。

人事部が大事にしなきゃいけないのは、ぶら下がっているやつじゃなくて、もしかすると3年後にいなくなるかもしれないけど、今必死に担いでるやつなんだよ。
ほんとに担いでくれるやつだったら数年勤めてくれたら御の字じゃないの?

もう、例え3年でも一生懸命に会社というみこしを担いでくれるなら、とってもありがたい話だということです。

経営者にとってまず大事なのは、この『割り切り』。


最強の組織は「転職できる人が転職しない会社」

ただ、そうは言っても優秀な人や一緒に働きたい人が去っていくのは、やっぱり悲しいです。

ということで、経営者が『割り切り』のうえで目指すべき組織は、『転職”できる”人が、それでも転職”しない”会社』

今日のnoteの冒頭で、引用したところの話です。

強い会社というのは普通の発想と逆なんだよ。いつでも転職できるような人間が、それでも転職しない会社。それが最強だ。

そこで惹きつける要素が『お金』なのか『事業内容』なのか、『ビジョン』なのか『経営者の人柄』なのかはそれぞれですが、そういった何らかの魅力を用いて、経営者は転職『できる』くらい優秀な人材に惚れてもらうことが必要です。

それで、今日の話と先週の『自責』の話とどうつながるのかというと、たぶん『自責』があると『優秀な人』にカテゴリされやすいんですよね。

それで、自責思考で入社してくる人は、往々にして『起業したい!』『ここでスキルをつけて3年後に転職したい!』などの願望を抱えています。

逆に『起業!』や『転職!』などの意思が、自責に結びついてるとも言えますが。

ここがぼくは経営者のジレンマだなあと感じていたんですが、そこは一旦『割り切りが必要』という考え方は、ハッとさせられました。

そのうえで、そういった自責思考があって優秀な人の一部が、『転職”できる”んだけど”しない”』状態になってくれれば、尚よしと。

そういう意味では、ぼくの所属するwevnal(ウェブナル)でも、そういった事例があったなと思い出しました。

なんかまた記事広告っぽい感じになっちゃいましたね。。。


「ゆるやかなつながり」が注目されているいまだからこそ

これからますます人材不足が進んで、雇用の流動性が高まり、そして起業のハードルは下がり続けていくなか、それでも『強い組織』を築いていくには、なんらかの強烈な武器が必要だなと思いました。

業務委託や複業っていう関わり方もいいですが、『ゆるやかなつながり』が注目されているいまだからこそ、『フルコミットしてもらう』ことの価値が高まっているなとも感じます。

『いつでも転職できるような人間が、それでも転職しない会社。』

これが経営者の目指すべき、最強の組織です。


▼これまでの『転職の思考法』感想シリーズも、よろしくどうぞ!


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