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反響を聴いて、はじめてそこにあなたがいると気づく

・お久しぶりです

本当にご無沙汰しております。ケントです。
「そういえば今回、Orca-Lucaの新譜出したはいいけど音源の解説記事みたいなもの書いてねーな」ということにバッチリ気づいたので
今回も例によってOrca-Luca新譜「echolocation」の楽曲について
作曲者の視点から振り返りも兼ねて記事を書いていこうかと
久々にnoteの記事作成ボタンを押下した次第です。

ただ、一個の記事にアルバム7曲分の想いを書き連ねてしまうと
それはただ単に「読みづらい自分語り」になりかねません。
なので一曲ごとに記事を分けて今回はトライしてみたいと思います。

聴いてくれる人の中で、より歌に深みが増すと良いな、そんな気分で
出来るだけシンプルに書くつもり。
せっかくなのでまずは表題曲「echolocation」から、振り返り!

・事の発端

echolocationの最初のきっかけは後藤くんが作ったベースのスラップリフだった。(イントロで速攻流れてくるアレ)
もともと別の曲の作成途中だったけど、後藤くんが突然思いついたフレーズを録音して送ってくれたのだ。
こういう縦ノリ系のリフいいんじゃね?ということで
当初は90年代オルタナ直系のグルーヴ感の強い曲になる予定だった。

ただ、この時の俺のマインドとしては「予定調和を破壊する」だったので
普段なら絶対リフものにしてイカついアレンジにしていくところを
めっちゃ空間系のギターを足してそのバックに淡々としたビートを乗せるという真逆のアプローチをとることにした。

結果全く縦ノリじゃない感じになった。
なぜならそっちの方が面白そうだったから

曲をとにかく書きまくっていたのは今年の上半期で
6月にはまえちゃんの結婚式&披露宴from石垣島という特大イベントもあったもんで、正直かなり切羽詰まった状態で製作は進められた。
まえちゃんの披露宴では絶対に書き下ろしした新曲を歌いたかったので、
Orca-Lucaの新曲と、まえちゃんの式の曲を並行して考えていく、みたいな期間だった気がする。
さらにそこにOrca-Luca5周年の記念イベントの企画というのもあって、
企画タイトルをあーでもないこーでもないと考えていた時期。
要するに一人でかなりキャパっている状況だった。

・ガッチャンコした

面白いもんで、言葉に物事が導かれてくるというのは、あり得なそうで実際起こったりする。
俺はOrca-Lucaアニバーサリーの企画イベントのタイトルを
「echolocation(反響定理)」とした。
イルカやコウモリなどの動物が、音波を発しながら移動し、それが反響してきた音を頼りに場所や生き物の姿を認知するという特性のことだが
これって俺らにめっちゃ当てはまるな、と感じたのだ。

5年間、愚直にやり続けたのは、いい曲を作り、それを大爆音で演奏すること。
その反響音を頼りに、これからまだ見ぬ「俺たちの音楽を必要としている人たち」を見つけ出したい。そんな意味を込めてこの言葉を選んだ。
割とすんなり3人の中でこの言葉は飲み込まれ、企画のタイトルはバッチリと決まった。

そしておもむろに後藤っぴからこんな意見が出たのだ、
「そうなってくるとecholocationってイベントに、echolocationって曲が収録されたecholocationって音源が出ますよね?」と

俺は言った
「それはそう」

そして前述した後藤くんのベースきっかけで出来上がったイントロダクションを改めて聴き直し「あっ、お前がecholocationだったのか!」と
すっごく自分の中で腑に落ちて、楽曲のサウンドコンセプトが見事に決まった。
あとは歌詞だけだった。

・沖縄の夜の海はかなり暗い

ちょうどそのタイミングで、石垣島への一泊二日の旅がはじまり(これは別の記事でまた書きます)
無事まえちゃんの結婚式と披露宴も大盛況で滞りなく終わり、
俺がひいひい言いながら書いたまえちゃん夫婦の為だけのウエディングソングもしっかり披露し、
沖縄の結婚式はかりゆしウェアというアロハシャツ的な服装でもいい、という謎ルールに最後までスーツ着て汗だくで抗った結果、気がついたら夜の浜辺に俺は満身創痍でぶっ倒れてました。

たまたま泊まっていたホテルの徒歩30秒くらいにあるビーチで
あまりの疲労に一旦全てが嫌になり缶チューハイをひたすら飲んでいたのだけど、
その時に見た、真っ暗な夜空に星が意味わからんくらい散りばめられている景色と、永遠に鳴り響くさざ波の音を感じながら、スマホでぽちぽち歌詞を書いて作り上げたのが「echolocation」という楽曲です。

本当に、言葉がいろんな要素やきっかけを引き寄せてくれたんだな〜と思います。
この曲がアルバム全体を引き締めてくれるような役割を果たしてくれたし、
それは俺たちのイベントに関してもそうで、
この言葉一発で全部がハマって動き出す感じは本当に久々の感覚だった。

・というわけで

のっけから文字数かなり多めな記事になってしまった。
次回はecholocationの中で、多分リードトラック的な立ち位置なのかな?never ever trueという曲について書けたらと思います。
それでは、おやすみなさい。

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