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「若者を褒めちぎって自分の養分コースに引きずり込む大人」に騙されないために必要なこと

本当にヤバい大人とは、才能がない若者を褒めちぎって自分の養分コースに引きずり込む大人です。

反響が多くあったので、「ではどうするべきか?」について考えをまとめてみようと、筆を取りました。
これは、「何者かになりたい」という「飢え」にも似た乾きを持つ、あなたに向けた手紙です。

伝えたいことは5つあります。

1. 信頼できる人に相談する

大体において、1人で考えるとろくなことになりません。基本的に、考えても自分の知識を超える答えを見つけることはできないからです
若ければ若いほど、周囲の人たちから知見を多く集めてから判断することの意義は大きいです。

相談するべき相手は、信頼できる人。それは、「優しくて冷たい」ではなく「暖かくて厳しい」人です。

「いいね」「すごいね」「思った通りに生きればいいんじゃない」…そんな耳障りの良い優しい言葉をかけてくれる、でも実はあなたの人生に興味がない、そういう人にばかり囲まれて生きていませんか?
時にはグサっと刺さる正論を突きつけるけれど、あなたの幸せを自分のこととして考えてくれている人、そういう人の意見をまずは聞いてみましょう。

それは多くの場合、自分の両親だったりします。

2. 相手が「信頼おける大人」か見極める

あなたを評価してくれる大人が、その結果、自分をどこに導こうとしてくれているのか、そしてその実績を、具体的に聞きましょう。

どんな人を成功させてきたのか、その人はいくら儲けてるのか、そんな人をどれだけ輩出してきたのか、成功確率はどれほどなのか。

専門学校の体験入学に参加し、褒められまくって気持ちよくなったあなた。それが声優専門学校ならデビューして成功した人はどれくらいいるのか聞きましょう。YouTuber養成コースも世には存在しますが、実績や想定を語れるのでしょうか。

高額な情報商材も、同じ話です。
この情報商材を買ってがんばれば成功する! このサロンに入ればスターになれる! そういう相手には、具体的な実績を聞きましょう。購入料・月会費を要求しているにもかかわらず、ブロックする・無視する相手は間違いなく「ヤバい大人」です。

そしてもうひとつ。とても大事なことは、「褒める相手の言う通りにしたら相手は私腹を肥やす立場なのか」ということを考えてみることです。

言う通りにしても相手には何のメリットがないなら、少なくとも悪意はない可能性は高いです。
お互いにメリットがあるwin-winの関係でも、まあ、いいでしょう。

一番気をつけないといけないのは、「調子に乗って相手の言うことを一度でも信じたら、その後は自分が破滅しても相手は儲かる構造」の場合です。

インフルエンサーになれるよ!と界隈の大人から煽てられて、大学を辞め・就職を辞めた、あなた。もう引き返せなくなったあなたに対して、セミナーや情報商材の勧誘はもう目の前に迫ってます。

FXは儲かるよ、と声高に語って口座開設を進める人、いますよね。アフィリエイトフィーを得るために口座さえ開設させたら、あとは野となれ山となれです。慎重に考えましょう。

3. 自分の才能に客観的に向き合う強さを持つ

自分を褒めちぎってどこかに連れて行こうとする大人。
その人が本当のことを言っているのか、嘘を言っているのか。それを見極めると言うことは、結局、自分で自分の才能を正しく評価できるかということとイコールです。

そのために必要なのは「頭の良さ」ではありません。むしろ必要なのは、「自分に向き合う強さ」です。

異性から告白されたこともないのにアイドルになれる、
面白い小説や漫画や脚本書いたこともないのに創作で食っていけるようになれる、
何かを買ったり入学したらそれが実現する… そんなうまい話があるわけないのです。

自分がこれまで積み重ねてきたことや、周囲からどう見られてきたか。プライドを捨て、もしかしたら残酷かもしれない現実にちゃんと向き合う強さを持ち、客観的に自分を評価することが大事です。
それによって、相手が本当のことを言っているのか、見極めることができると思います。

4. 撤退ラインを明確にしておく

ここまで、慎重にあれ、ということばかり書いてしまいました。

とはいえ、自分がいまだ気づいていない才能に気づいてくれる「良い大人」も、世の中には数多くいます
スカウトされて芸能界の世界で上り詰めた人、優秀な経営者から才能を見出されてビジネスの世界を駆け上がる人。皆、目の前に現れたチャンスをしっかりと掴んだ人たちです。
全てのチャンスを疑って、手を伸ばさなかったら、いつまでたっても前に進まない、そういう側面ももちろんあります。

周囲に相談し、信頼できる相手か考え抜いた上で、先に進んでもいい。
ただその時には、「ここまでやってダメだったらやめよう」という撤退ラインを「先に」決めておくことが大事です。

5. 何者でもない自分を肯定する

そして最後に。
「何者かになりたい」と考え、目立つ仕事をしたい、稼ぎたい、そういう思い。その思いは見透かされています。
「一発逆転」に身を投じなければいけないという強迫観念から距離をとりましょう
そんな思いを募らせる若者を見抜き、食い物にしようとしている人間は世の中に多くいるのです。

そもそも、あなたの友人にとって、家族にとって、あなたは立派な「何者か」です。それで良いのではないでしょうか。
そもそも人は誰しも生まれながらに「何者か」になれているのです。

 * * *

僕は、若者、いや、年齢を問わず、誰しも、常に限界に挑戦すべきと思います。
でもそれはロープを付けずにバンジージャンプをすることではありません。準備せずにエベレストに登ることでもありません

考え抜いた上で、それでも最後の最後はカンや運に任せる領域は絶対にありますが、あとで振り返った時に、「準備してたら避けられた失敗」なのか「どうしようもなかった失敗」なのか、それには雲泥の差があります

そして、その確認不足・準備不足によって騙されて一生を引きずるような傷を負ってしまったとしたら、こんなに悲しいことはありません。

優しいフリして若者を食い物にする大人に騙される人が、1人でも少なくなりますように…


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