見出し画像

マネジメントの名著を全力で読んでまとめる!前編

知らずとしれた名著なんてこの世にいくらでもあって,それを1から全て読もうとすると時間がいくらあっても足りない!

しかも1冊300ページの本を時間をかけて読んだとしても,一ヶ月後覚えていることは本の中のたったの1行だけだったりします.

そのため効率的にいろんな本を読むには,1冊の名著をまとめ上げ,要らぬところを削ぎ落とし,アブストラクトをさらに要約して絞った少行にしてやることが価値のあるものだと思います.

そこで,今回は日経文庫のマネージメントの名著を読むをおいらが代わりに全力で読んで,名著の気に入ったフレーズやケーススタディだけをさっとまとめます.

その中からビビビっときたものは買って熟読しても良いのではないでしょうか!

では早速!

マネージメントの名著を読む

こちらの名著の中から1〜6(前半)を紹介していきます.後半7〜12はこちら↗︎
1.「戦略サファリ」,ヘンリー・ミンツバーグ他著
2.「競争の戦略」,マイケル・ポーター著
3.「コア・コンピタンス経営」,ゲイリー・ハメル他著
4.「キャズム」,ジェフリー・ムーア著
5.「ブルー・オーシャン戦略」,W・チャン・キム他著
6.「イノベーションのジレンマ」,クレイトン・クリステンセン著

7.「マネジメント」,ピーター・ドラッカー著
8.「ビジョナリー・カンパニー」,ジェームズ・コリンズ他著
9.「最強組織の法則」,ピータ・センゲ著
10.「プロフェッショナルマネジャー」,ハロルド・ジェニーン他著
11.「巨象も踊る」,ルイス・ガースナー著
12.「ウィニング 勝利の経営」,ジャック.ウェルチ他著

1.「戦略サファリ」,ヘンリー・ミンツバーグ他著

ー世界の経営学を席巻,MBAの経営戦略論の教科書の基本を築いた名著ー

戦略設計だけでは絵に描いた餅. 
 戦略とは事前に計画されるものではなく.ビジネスを進めて顧客の反応を知り,現場の声を聞き,試行錯誤の上に湧き上がるものという基本を学ぶ!GoogleもAppleもWalmartもそうだった!

なぜ韓国のサムスン電子が日立,東芝,NECを席巻したのか?
 
半導体特有のムーアの法則を理解し新世代技術に大きな投資する戦略をとり,「コストリーダー」と「差別化」の両取りをなしたから.

ホンダの米国バイクシェア63%はとりあえずやってみたから.
 
当初250cc以上のバイクを米国で売り出そうとし,上手くいかなった経験から試行錯誤の上,50ccを売り出すまでのケーススタディが紹介されている.


2.「競争の戦略」,マイケル・ポーター著

ー出版から30年経った今でも賞味期限がきれない経営戦略論の名著ー

独禁法に抵触しない方法で疑似的に独占に近い地位を確立する
 「5つの力」という概念を基にした業界構造分析を通じて,競争優位を作れる状況かどうかを判断し,どのようなアプローチを取れば良いのかを説く!

適切なポジショニング指針となる「5つの力」とは?
 新規参入の脅威を知る,業界内の競争関係を知る,代替製品からの圧力を知る,買い手の交渉力を知る,売り手の交渉力を知る,この5つを理解し,競争環境の穏やかな場所にポジショニングを知れば資本コストを上回る利潤が得られる.

Appleがバズったのは超過利潤を得たから
 パソコン業界だとWindowsのOSを組み込むと競争相手が多いので機能がよくても低価格になる.一方でAppleのマッキントッシュは競争相手がいないので高価格が可能.これが集中戦略であり超過利潤を得られる方法である.


3.「コア・コンピタンス経営」,ゲイリー・ハメル他著

ー顧客に価値をもたらす他者に真似できない企業の中核力を学べる名著ー

ポーターの「どこで戦うか」ではなく「何を武器に戦うか」
 成熟した業界にいたとして,事業縮小の危機に見舞われている場合,企業が何十年も成功を繰り返すためにはコスト削減ではなく収益拡大の方が大事である.企業の強みに着目し未来の可能性を模索する,能力・資源ベースの戦略論を説く!

豊富な顧客資源を活用したセコムの事業拡大
 コア・コンピタンス経営で成功した企業のケーススタディがいくつか紹介されている.例えばセコムでは,セキュリティー事業を営み顧客という経営資源におけるシナジーを追求し,メディカルサービスや保険,防災,食材の通信販売など幅広く事業展開を成し遂げた.

未来での成功を確実にするためには探索的マーケティングが必須
 探索的マーケティングとは超早いペースで市場参入を積極的に繰り返すことである.これには二つの意味があって,一つは新しく姿を表す市場の理解を深めることができること.もう一つは失敗から学べるということ.学習に繋がる失敗は,優れた企業になるための必要経費である.


4.「キャズム」,ジェフリー・ムーア著

ー一部ユーザに受入れられながらも,一般消費者には浸透しない原因とその克服策を論じる名著ー

消費者特性を理解し製品市場戦略をとる!
 消費者を5つに分類する.イノベーションを採用していく消費者の順は,①イノベーター(革新的採用者).②アーリーアダプター(初期採用者).③アーリーマジョリティ(初期多数派).④レイトマジョリティ(後期多数派).⑤ラガード(採用遅滞者).製品の普及には②から③にかけて大きな溝(キャズム)がありそれを理解することが必然である.

図引用.(日経文庫のマネージメントの名著を読む,日本経済新聞社

アーリーアダプターとアーリーマジョリティの違いは?
 イノベーターとアーリーアダプターは,イノベーションの可能性に反応し,製品に不便な点があっても自分で工夫するが,アーリーアダプターは使い勝手が良いかどうかに凄くこだわる慎重な実利主義者であることを理解する.

「キャズム」を超えるにはアーリーマジョリティの実利主義に応える
 アーリーマジョリティはメーンストリームの最初の顧客とされる.キャズムを超える最も安全な方法は全力を一か所に集中させること.ある特定の顧客層に向けてホールプロダクト(完全な製品)を素早く作り上げることが重要である.


5.「ブルー・オーシャン戦略」,W・チャン・キム他著

ー競合との正面対決でヘトヘトになっていませんか?いかに競争のない世界を作るかの戦略を説いた名著ー

戦略とは一定の限られた土地をめぐって敵と向き合う事と思い込んでいてはだめ
 境界の決まった市場で競合相手と正面対決をしても結局消耗戦に陥ることが多い.企業はそうしたレッドオーシャンでは労力の割りに利益が上がらない.従って,競争相手の存在しない新しい市場を作る必要がある.しかしそれは多角化とは違う.

キム教授らが考える良い戦略と悪い戦略とは?
 良い戦略=メリハリ,高い独自性,それらを踏まえた訴求力のあるキャッチフレーズだと指摘.
 悪い戦略=利益につながらない過剰奉仕,一貫性の欠如,内向きの言葉使い.

新しい市場を創造するための6つのヒント
①代替産業に学ぶ(顧客はドリルを買いたいのではなく穴を開けたい!的な)
②業界内の他の戦略グループから学ぶ(顧客がセグメントされてる場合,どうするか?)
③買い手グループに目を向ける(買い手にも種類がある,影響者にフォーカス!)
④補完財や補完サービスを見渡す(替え刃で儲けるような発想)
⑤機能志向と感性志向を切り替える(スイスのスウォッチに学べ!)
⑥将来を見通す(トレンドの行くつく先を考える.例えば東南アジアの発展によりどのようなサービスが求められるか?)


6.「イノベーションのジレンマ」,クレイトン・クリステンセン著

ー意外性と納得感の両方を持つ優れた経営学理論を展開した名著ー

偉大な企業は正しく行動するがゆえ,市場のリーダーシップを奪われる
 既存のリーダー企業は間違った意思決定をしたから失敗したのではない,新しい技術の出現に気づかなかったから市場を奪われたわけではない.しかし写真フィルム業界の世界的巨人コダックは「フィルム技術を改善する」という正しい行動をしたがゆえに経営破綻をした.デジタルカメラの波に乗り遅れたから.

破壊的イノベーションが持つよ特性により,宿命的にリーダーの交代が起こる
 一般的にイノベーションによる性能改良は顧客のニーズの上昇よりもはるかに早いペースで進む.次に従来の技術(持続的イノベーション)では実現できない収益力の向上や新機能をもたらす技術(破壊的イノベーション)が生まれる.しかし破壊的イノベーションによる製品は,既存製品に比べてこストは安いが,最初は性能が劣っている.ここに注意しないといけない.

電気自動車(EV)は破壊的イノベーションであるのか
 EVは最低走行可能距離でも,最高スピードでもガソリンエンジン車に対して劣っているが,燃費と環境対応イメージという新競争軸で一定の需要がある.トヨタやホンダのような既存企業の中で開発はされているが熱心ではない,シリコンバレーを拠点とするテスラ・モーターズのようなベンチャーが果敢にEVの開発を行なっているので,今後の展開に注目!


まとめとおすすめ

すごい時間かかりましたが自分の勉強にもなりました.

後半もまとめてあります.

みなさんもぜひ読んでみてくださいね〜

大学生にこそおすすめです!時間のあるうちに!


では!





よろしければサポートお願いします! 研究資金に使用させていただきます。