COVID-19情報:2024.01.29

皆様

本日までのCOVID-19情報を共有します。

まず論文ですが、JAMAより3編です。
1編目は、母親のCOVID-19ワクチン接種への胎内曝露が、生後12ヵ月および18ヵ月におけるAges and Stages Questionnaire, third edition(ASQ-3: 乳児における神経発達障害のリスク上昇を評価)の得点の差と関連するかどうかを明らかにすることを目的とした研究です。COVID-19ワクチン接種は、生後18ヵ月までの乳児の神経発達の観点から、妊娠中も安全であることが示唆されました。
2編目は、N95マスク再使用時のフィットテスト不合格の発生率を測定し、N95タイプ間の発生率を比較することを目的とした研究です。N95の再使用を実践しているEDのHCWを対象としたこのコホート研究では、1シフト後に38.7%のマスクで装着不良が発生しました。
3編目は、メディケア集団におけるCOVID-19外来治療の利用率を評価し、重症COVID-19の患者リスクに応じて治療を割り当てることで起こりうる結果をシミュレートすることを目的とした横断研究です。外来でのCOVID-19治療は重症感染リスクの低い受益者に偏って利用されており、その潜在的な公衆衛生上の有益性が損なわれていました。
報道に関しては、JN.1による大学院公衆衛生学研究科の高橋謙造です。第10波との認識が高まってきたようです。インフルエンザとのツインデミックとして認識した方が対策意義があるかもしれません。臨床の現場では、慢性的な医薬品不足が医療を圧迫しています。国民皆保険の国で、医薬品供給が不足して必要な医療が受けられない状況が顕在化して来ています。

今回も、この配信がオンタイムで行えるかはなんともいえません。
Googleがこの学術配信を、毎回SPAM指定して来るからです。
様々の対策を試みていますが、なかなか奏功しません。
すでにCOVID−19という用語がSPAM扱いになっているようですので、次回から、「感染症情報」という幅広な名称で配信を継続したいと思います。

高橋謙造

1)論文関連   
In Utero Exposure to Maternal COVID-19 Vaccination and Offspring Neurodevelopment at 12 and 18 Months

*母親のCOVID-19ワクチン接種への胎内曝露が、生後12ヵ月および18ヵ月におけるAges and Stages Questionnaire, third edition(ASQ-3: 乳児における神経発達障害のリスク上昇を評価)の得点の差と関連するかどうかを明らかにすることを目的とした研究です。
この前向きコホート研究「コロナウイルスパンデミック時の妊娠の安全性の評価(ASPIRE)」では、2020年5月から2021年8月にかけて妊娠中の参加者を登録しました。参加者は、全米50州の妊娠者とその子供で、オンラインで自己登録しました。研究活動は遠隔で行われました。
妊娠中に母親のCOVID-19ワクチン接種を受けた胎児の胎内曝露を、曝露を受けていない胎児と比較しました。
主要アウトカムとしては、12ヵ月時と18ヵ月時に実母が記入した有効なASQ-3の神経発達スコアとしました。5つのサブドメイン(コミュニケーション、粗大運動、微細運動、問題解決、社会的スキル)のいずれかが設定されたカットオフ値を下回った場合、発達遅滞のスクリーニング異常としました。
妊娠10週未満で登録した合計2,487人の妊娠者(平均[SD]年齢、33.3[4.2]歳)が研究活動を完了し、神経発達評価を受けた12ヵ月と18ヵ月の乳児はそれぞれ2,261人と1,940人でした。粗分析では、12ヵ月時に発達遅滞の異常が認められたのは、被暴露児1,541人中471人(30.6%)であったのに対し、非被暴露児720人中203人(28.2%)でした(χ2 = 1.32; P = 0.25)。18ヵ月時の対応する有病率は、それぞれ1,301人中262人(20.1%)対639人中148人(23.2%)でした(χ2 = 2.35; P = 0.13)。母親の年齢、人種、民族、教育、所得、母親のうつ病、不安について調整した多変量混合効果ロジスティック回帰モデルでは、いずれの時点においてもASQ-3スクリーニング異常のリスクに差は認められませんでした(12ヵ月:調整リスク比[aRR]、1.14;95%CI、0.97-1.33;18ヵ月:aRR、0.88;95%CI、0.72-1.07)。早産と乳児の性別でさらに調整しても、結果に影響はありませんでした(12ヵ月:aRR、1.16;95%CI、0.98-1.36;18ヵ月:aRR、0.87;95%CI、0.71-1.07)。
このコホート研究の結果から、COVID-19ワクチン接種は、生後18ヵ月までの乳児の神経発達の観点から、妊娠中も安全であることが示唆されました。これらの所見を裏付け、強力なエビデンスに基づく臨床指導を裏付けるために、さらに長期的な研究を実施すべきであるとのことです。
*所感:妊婦へのコロナワクチン接種による胎児への長期的安全性を検証した非常に価値のある研究です。

Incidence of Fit Test Failure During N95 Respirator Reuse and Extended Use

*N95マスク再使用時のフィットテスト不合格の発生率を測定し、N95タイプ間の発生率を比較することを目的とした研究です。背景として、米国CDCが作成した保健医療従事者(HCW: Health Care Workers)に対するN95の長期使用と限定再使用に関するガイドラインに関して、HCWはN95を保存するためにこれらのガイドラインに従っていましたが、再使用や長期使用の安全性に関する臨床現場からのエビデンスは限られています。
デザイン、設定、および参加者 この前向きコホート研究は、2021年4月2日から2022年7月15日まで米国の救急部(ED:Emergency Department)6施設で実施し、臨床シフトの半分以上でN95の再使用を実践したHCWを対象としました。シフトのほとんどでN95を着用することを嫌がる者、ベースラインのフィットテストに何度も不合格となる者、妊娠中の者、N95フェイスシールの妨げとなる顔の毛やアクセサリーがある者は除外されました。
曝露としては、各臨床シフトの半分以上、および連続5シフトまで、同じN95を着用しました。ドーム型(3M 1860R、1860S、8210)、三つ折り型(3M 1870+、9205+)、ダックビル型(Halyard 46727、46767、46827)の3種類に分類され、参加者は、各ラウンドで同じタイプの異なるマスクを使用して2ラウンドの検査を受けました。
主要アウトカムは、労働安全衛生局が承認した定性的フィットテストの不合格でした。訓練を受けたコーディネーターが臨床シフト後にフィットテストを実施し、参加者が苦い溶液を試飲したことに基づいて合否を記録しました。
ベースライン時に合計412人のHCWと824人のN95がフィットテストを受けました。参加者の年齢中央値は34.5歳(IQR、29.5-41.8歳)、252人(61.2%)が女性、205人(49.8%)が医師でした。1シフト後の装着不良の累積発生率は全体で38.7%(95%信頼区間、35.4%~42.1%)であり、N95の種類によって異なっていました:ドーム型25.8%(95%信頼区間、21.2%~30.6%)、ダックビル型28.3%(95%信頼区間、22.2%~34.7%)、三つ折り型61.3%(95%信頼区間、55.3%~67.3%)。装着不良のリスクは、ドーム型N95よりも三つ折り型の方が有意に高いという結果でした(調整ハザード比、1.75;95%CI、1.46-2.10)。
N95の再使用を実践しているEDのHCWを対象としたこのコホート研究では、1シフト後に38.7%のマスクで装着不良が発生しました。三つ折りN95はドーム型N95に比べてフィット不良の発生率が高くなっていました。これらの結果は、パンデミック対策、特にN95の選択と再使用の実践に関する政策に役立つ可能性があるとのことです。

Clinical Risk and Outpatient Therapy Utilization for COVID-19 in the Medicare Population

*メディケア集団におけるCOVID-19外来治療の利用率を評価し、重症COVID-19の患者リスクに応じて治療を割り当てることで起こりうる結果をシミュレートすることを目的とした横断研究です。
この研究は、2022年に全米でメディケアに登録された患者を対象とし、100%メディケアの診療報酬請求で特定しました。
主要アウトカムは、COVID-19外来治療の利用であり、副次的アウトカムはCOVID-19検査、外来受診、入院でした。転帰の差は、患者の人口統計、治療禁忌、および人口統計と併存疾患に基づくCOVID-19後の死亡率の複合リスクスコアに基づいて推定しました。COVID-19治療、特にニルマトレルビルによる治療を重症化リスクの高い患者に再配分するシミュレーションを行い、COVID-19による入院と死亡の転帰の可能性を評価しました。
2022年には、2,026,910人の受益者の6.0%が外来でCOVID-19治療を受け、そのうち40.5%は10日以内に関連するCOVID-19の診断がなく、重症化リスクの高い患者では、外来治療が少なくなっていました。例えば、65~69歳では6.4%であったのに対し、90歳以上では4.9%(調整オッズ比[aOR]、0.64[95%CI、0.62-0.65])、白人では6.4%であったのに対し、黒人では3.0%(aOR、0.56[95%CI、0.54-0.58])でした。COVID-19重症度リスクが最も高い五分位群では、2.6%がCOVID-19で入院し、4.9%が外来治療を受けたのに対し、最も低い五分位群では0.2%と7.5%でした。これらのパターンは、COVID-19の診断が記録されている患者、ワクチン接種の請求がない患者、Medicare Advantageの保険に加入している患者でも同様でした。この差は、COVID-19検査、外来受診、治療禁忌の違いでは説明できませんでした。2022年の外来COVID-19治療、特にニルマトレルビルによる治療を重症COVID-19のリスクに基づいて再配分すれば、標本中の16 503人のCOVID-19による死亡(16.3%)を回避できたであろうと推測されました。
この横断研究では、外来でのCOVID-19治療は重症感染リスクの低い受益者に偏って利用されており、その潜在的な公衆衛生上の有益性が損なわれていました。治療不足は、臨床的アクセスの欠如や治療禁忌によるものではありませんでした。

   

2) 治療薬、 ワクチン関連       
国内     

海外     

治療薬      

3)診断・検査、サーベイランス関連
変異株     

Long COVID

国内       
「コロナ第10波に入った」の声…インフルと同時流行 
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20240126-OYT1T50166/
*新変異株拡大、「第10波」か 専門家「感染対策続けて」―新型コロナ 
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024012700354&g=cov
*全国のコロナ感染者数、9週連続で増加 入院患者は昨年末の2倍に 
https://www.asahi.com/articles/ASS1V6FL8S1VUTFL00B.html?iref=pc_special_coronavirus_top
*コロナ感染者が1医療機関当たり10人超に 昨年9月以来 厚労省発表 
https://www.sankei.com/article/20240126-W4WAZJFXDFOZ5LRUAN5BSGGNIY/
*「新型コロナウイルスの感染状況について、厚生労働省は26日、全国約5000か所の定点医療機関から15~21日の1週間に報告された感染者数が1医療機関あたり12・23人だったと発表した。10人を超えるのは、昨年9月18~24日の1週間(11・01人)以来。専門家からも「新たな流行期『第10波』に入ったと言える」との声が出ている。」

 

海外       

4)対策関連
国内      
「健康のために走り始めた」コロナ禍前に比べ9ポイント増加 民間会社調査 
https://www.sankei.com/article/20240126-L3YTPI77ONCS7LB2J6MW2VEOZ4/
*「イベント事業などを手掛けているアールビーズ(東京)が実施した「ランナー世論調査」(一般財団法人アールビーズスポーツ財団調べ)で、「健康のために走り始めた」と回答した割合が、新型コロナウイルス禍前の平成30年に比べて、令和5年は9ポイント上昇したことが分かった。また、走ることのモチベーションに関する質問に対しては「走ること自体が楽しいから」と回答した割合もコロナ禍前に比べて11ポイント上昇。同社では「多くの大会が(コロナ禍で)中止になった期間を経て、自由に走れることの喜びや楽しさを再認識するランナーの増加を示す結果となった」としている。」

https://コロナ禍の教訓は 新たな感染症にどう備える 専門家フォーラム 
www3.nhk.or.jp/news/html/20240127/k10014337661000.html
*「フォーラムは、新型コロナの感染者が都内で初めて確認されてから、今月で4年となったのを機に開かれ、専門家ボードのメンバーが、それぞれの立場からコロナ禍の取り組みや課題などについて意見を交わしました。
専門家からは「当初考えた以上のスピードで感染が広がり、対策が後手に回った」とか「検査の精度が低かった」といった課題が指摘されました。」

海外       

5)社会・経済関連     
救急車到着までの全国平均、初の10分超 22年
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF2815A0Y4A120C2000000/
*「総務省消防庁は28日までに、救急車が119番通報を受けてから現場に到着するまでの時間が、2022年は全国平均で約10.3分だったと発表した。10分を超えたのは初めて。出動件数は、新型コロナウイルス感染拡大などの影響で21年から16.7%増え、722万9572件で過去最多を更新した。
消防庁の担当者は「現場近くの救急車が出払っていて、遠方から向かうケースが増えた」と分析している。
現場到着までの時間は21年から約50秒長くなり、出動の半数近くで10分以上かかった。医療機関に引き継ぐまでの平均時間も約47.2分で最長となった。」

コロナ下でも…介護施設に温かな風景 周到な準備とユーモアで拓いた
https://www.asahi.com/articles/ASS1M5J92S1JULLI005.html?iref=pc_special_coronavirus_top
*「「何を差し置いても感染対策」ではない道へ
 コロナが日本にやってきたばかりの2020年春。いろ葉も他と違わずマスク作りにいそしみ、県をまたぐ移動を控えるスタッフが何人も現れた。しかし勉強会を契約医とともに開いたり、率直に不安を打ち明け合う場を繰り返し持ったりする中で、「何を差し置いても感染対策」という世間の思考パターンから少しずつそれていった。
 例えば、いろ葉が持つ住宅型有料老人ホームの一つである「坂の上のお家」の管理者岩下は、スタッフそれぞれにマスクの着用判断が委ねられていた理由を次のように述べる。
 マスクイコール、結核のイメージが強い方もいらっしゃって。マスクをして近づいたら「お前結核や!」と言われたこともあります。90代ぐらいになると、なんかそんなことを言われたり。また認知症の深いお年寄りさんの場合、こちらの表情がわからないと混乱して大声を出す場合もありました。あと、常にマスクをしていた時期は私たちももちろんあったのですが、表情も伝わらない上に、耳も遠いから、耳元で大きな声を出さないと聞こえない。マスクの脇からスースー息が出ちゃう。「これなら(マスクをしていても、していなくても)結局一緒だよね」と。そういう積み重ねの中で今に至るという感じですね。
 いろ葉では、マスクに大きな意味が持たされていなかった。コロナ前からマスクを手放さなかったスタッフもいるが、彼はそういう人として理解されていて、「コロナ脳」などと揶揄(やゆ)されることはない。逆にマスクをしていなくても、「反自粛」と指さされることはない。」

クラスターでも介護施設の「暮らし」を守る 判断重ね緩めたフル装備
https://www.asahi.com/articles/ASS1M5JB1S1JULLI007.html?iref=pc_special_coronavirus_top
*「2022年2月。いろ葉にとうとうクラスターがやってきた。
 発生したのは、ひらやまのお家。1日の利用者は10人弱であるが、通所と宿泊が入り交じるため人の流れという点では一番複雑である。
 ただこの時、ひらやまのお家で1月から新たに始めていた準備が功を奏した。日本は第6波の最中で鹿児島県でも感染者が増加。クラスターがいつ発生してもおかしくない状況になったため、利用者とスタッフを星組、月組、宙組の三つに分け、一つの組でコロナが発生しても、残りの二つの通所・宿泊、出勤を止めればそれ以上広がらない仕組みが試された。
 突然のグループ分けに初めはスタッフも家族も混乱したが、徐々に皆が慣れていき、そろそろ元に戻そうかと話していた矢先、宙組スタッフがコロナに感染する。星組、月組の利用者・スタッフは訪問介護に切り替わり、濃厚接触者と陽性者が出た宙組利用者6人については、宙組及び応援スタッフの8人が、泊まり込みでケアにあたることとなった。」

「責任を取る」とは何か 高齢者に伴走、「いろ葉」が貫くケアの信念 
https://www.asahi.com/articles/ASS1Q34V3S1JULLI009.html?iref=pc_special_coronavirus_top
*「暮らしを感染対策で塗り潰さない介護を頑強に続けたいろ葉であるが、なぜかれらはそのようなケアを続けることができたのか。それを知るためいろ葉の原点にさかのぼろう。ここからは中迎へのインタビューに加え、彼女の2冊の著書『介護戦隊 いろ葉レンジャー参上-若者が始めた愛と闘いの宅老所』(雲母書房)、『最強のケアチームをつくる―いろ葉の介護は365日が宝探し』(円窓社)を参照する。
 1999年、ちょっとした好奇心で応募をした新設老人ホームの職員に合格した中迎は、研修で入った初めての介護施設に絶句する。
すり替わっていた仕事の目的
 朝、お年寄りたちは放送で一律に起こされ、食事、おむつ交換、入浴とモノのように処理されていた。のみ込みを確認したら次のひとさじが口から流し込まれ、食事を楽しむ暇などもちろんない。廊下では、タオルをかけた裸の老人たちが列を作ってお風呂の順番待ちをしている。鍵のかけられた部屋もあり、中ではお年寄りがぐるぐると歩き回っていた。
 他方、何十人もの食事・入浴・排泄(はいせつ)介助を流れるようにこなしていくスタッフたちは、スケジュール通りに全ての作業を終わらせることに満足感を覚えているようだった。仕事の目的が介護から「決められた業務を滞りなく終わらせること」にすり替わっていたのである。中迎は研修で受けた打撃を次のように描く。
2週間の実習の中で、私は光を見つけることができませんでした。自分の思ったことさえ誰にも話せませんでした。衝撃を受けた自分がおかしいのか?それとも他の人が施設というものの中にのみ込まれ、感覚がマヒしてしまっているのか?頭がおかしくなりそうでした。私は私自身が人間であり続けるために介護のプロになってはならないと思ったのです。この気持ちを忘れた時は、感じなくなった時は、この仕事は辞めよう、この仕事をしてはいけない、そう自分に誓いました。」

コロナ禍の「正義」に抗う 人類学者が抱いた恐怖、怒り、そして願い 
https://www.asahi.com/articles/ASS1Q352HS1JULLI00C.html?iref=pc_special_coronavirus_top
*「連載の締めくくりとして私がコロナ禍のフィールドワークを実施することにした背景と理由を記して筆を置きたい。
 2020年春、「緊急事態宣言を出さない政府」を批判する人々の声が高まった。私はこの状況に心底驚いた。いや、もっと素直に吐露すると怖かった。緊急事態宣言は、国民の自由を政府が制限する宣言である。そんなことはさせまいと抵抗するのが、それが許されているのが民主主義国家だと信じていた。しかしこの国では、国民が自分たちの自由を制限するようにと声を上げた。しかもその中には、当時の安倍政権に大変に批判的な人たちも多く含まれていた。絶対的な信を寄せる政府に対してそうするならまだわかる。しかし忌み嫌う政権が自分たちの自由を制限しないことを批判するとは、一体どういうことなのか。
 怖さを感じる状況は続いた。
 2020年3月まで勤めていた大学の任期が切れたため、4月下旬から私はハローワークに通っていた。開所前から並ぶ失業者たち。職員が距離を空けるよう指示して回るため、列は奇妙に長くなり、角を曲がっても続いていた。」

<新型コロナ>神奈川県が対応記録作成 5類移行前の反省点…次代に
https://www.tokyo-np.co.jp/article/305715?rct=coronavirus
*「神奈川県は、新型コロナウイルス感染患者が国内で初確認された2020年1月から、感染症法上の位置付けが引き下げられた昨年5月までの経済・社会・教育政策と、それに付随して生じた業務を網羅的にまとめた「対応記録(対策本部運営編)」を作成した。医療政策のまとめは昨年7月、「保健医療編」として作成済み。二つ合わせて公文書として永年保存し、次の新興感染症対策に役立てたい考え。」

キャッチコピーは「ケセラセラ」 子ども壁新聞、避難者の癒やしに―感染拡大で一時休刊・能登地震 
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024012600781&g=cov
*「能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市の市立正院小学校の避難所で、小中学生らが壁新聞を作成している。「正院ひなん所新聞」のキャッチコピーは「ケセラセラ(なるようになる)」。新型コロナウイルスなど感染症の広がりで一時休刊したが、このほど活動を再開。携わった女子中学生は「先行きは分からないが、なるようになる。前を向いてほしい」と語った。」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?