好きなゲームの話をしたい ~UFO -A day in the life-~
表題の作品を語る前に。
みなさまは『moon』というゲームをご存知でしょうか?
PlayStation用ソフトとしてLOVEdeLICから発売された、通称『アンチRPG』と呼ばれているゲームです。
割と有名なのと、最近ではSteamやSwitchに移植されたこともあるため、ご存知の方も多いと思います。
もちろん私はこちらの『moon』も大好きですが、それ以上に今回紹介する、moonと同じLOVEdeLICから発売された『UFO -A day in the life-』が好きで好きでたまらないです。しかし、好きなポイントがほとんどネタバレなのでなかなか好きポイントを人様に言う機会がない。つらいね。
今回は『好きなゲームの話をしたい』がテーマなので、後半ガッツリネタバレします。ご注意ください。
「そもそもコレってどういうゲームなの?」「moonは知ってるけどUFOは知らないなあ」
という方へ。
ありがとうねとらぼ様。ありがとうライター様。大好きなゲームのご紹介をありがとうございます。
ゲームのあらすじやどういったことをしていくゲームなのかは、こちらの記事をぜひ拝見してください。めちゃくちゃわかりやすいです。
ざっくり説明すると、
50名の乗客を乗せた宇宙船が地球のアパートに墜落したので、
乗客を救助するために『本当に乗客なのか』を写真撮影して確認し、
撮影の結果、乗客だと確定したら救助する
というゲームになります。
乗客はアパートの各部屋、各時間帯に散らばっており、乗客を救出するたびに行ける部屋と時間帯が増えていきます。
『▲▲▲号室の●時』の乗客を救出したあと、『■■■号室の×時』の部屋・時間帯に行けるようになるので、その部屋・時間帯にいる乗客を救出する、といった感じです。
猶予は1日。0時から始まり、23時終了時点までにアパートの8部屋+廊下にいる乗客50名全員を探し出し、救出する必要があります。
※ここからネタバレ
『UFO -A day in the life-』の好きなところはたっっっっっっっくさんあるんですけど、一番は想像の埒外から突如ぶっこまれる地獄です。
ほかのLOVEdeLIC系列作品にも言える部分なのですが、この部分がま~~~~~大好き。だって予想できないもん。変な乗客に変なアパート住民がいておもしれ~ワハハとか言ってたら急に地獄くるんだもん。
【地獄-1】23時
なんといってもこれ。
ゲームを進めていき23時が解放された瞬間、写真の解析を担当しているマザーと呼ばれるキャラが「(23時には)行かないで行かないで」「怖い」と怯え、主人公へ23時にはアパートへ行かないよう警告します。
「行かないでって言われたら行くっしょ!」という押すなよ押すなよ!の精神で23時のアパートに行くと、アパートは全壊、環境音のみでBGMはなし、がれきの中にアパートの住民が弱弱しく痙攣しながら倒れている光景が映り、それについて何も言及されることなくタイトル画面へ戻ります。
最高~~~~~~~~~~~~~~~
めっちゃくちゃ怖ぇ~~~~~~~~~!!!!!!初見超ビビりました。
ユーモアたっぷりのキャラばかりで明るさがあった分、こういう誰がどう見てもわかる地獄が急にくるとギャップでめちゃくちゃ怖い。
こうなってしまったのは、主人公たちが乗っている宇宙船(救出船)がアパート上空で飛んでいることが地球の人間にバレてしまい、22時台で人間からの攻撃(レーザー狙撃)を受け、宇宙船(救出船)が墜落してアパートに激突したというのが理由です。
ゲームの後半で大量の軍隊がアパートに押し寄せてきて、アパートの部屋にあるテレビから現場(アパート)の生中継音声が聞こえてくるところも臨場感があってめっちゃ好きです。
また、「こういう事情がある」というものがほとんど言葉で説明されているわけではないため、画面の状況を見て察していかないといけないというのも大好き。
【地獄-2】 宇宙人から見た人間(地球)の命の軽さ
ゲームの中盤以降に、宇宙船(旅客船)の墜落理由が悪の組織によるハイジャックだったということが明かされます。
もちろん、この悪の組織のメンバーも乗客たちと同様にアパートに墜落。
乗客を全員救出したあとに「地球を乗客ごと爆破してやる」とヤバい爆弾を見せつけて逃走用のUFOを要求してきますが、我らが救出隊のボスは「乗客救出の任務は達成したから、地球なんてどうなってもいい」と笑いながら話します。
『善』の心を持つプレイヤーは、このあと悪の組織のメンバーを捕まえて地球の爆破を阻止しますが、悪の組織のメンバーを放置することも可能です。
悪の組織のメンバーを放置して帰還を選択した場合、帰還時に宇宙から見える地球が爆発します。
最高~~~~~~~~~~~~~~~
そうだよな~~~~宇宙人にとってはちっぽけな惑星だもんな~~~~こっち(宇宙人側)が助かってればあとはどうなろうが知ったこっちゃないよな~~~~~~!!!!!!!!
こういう『種族が異なるゆえの価値観の違い』というか、そういうの大好き。まあグッドエンドではないんですけどね。
【地獄-3】まあまあ人が死ぬ
【地獄-1】、【地獄-2】は出てくる人間全員死ぬんですけど、グッドエンドを目指して普通にゲームを進めていてもまあまあ人が死にます。
205号室に住む虚弱体質の住民は、とある乗客の行動により急に激しい運動をしだし、それに体がついていけず(おそらく)絶命するし、空き部屋の102号室に忍び込む怪しい黒服の男は、追ってきた殺し屋にライフルで狙撃されて死亡、102号室に忍び込んだ黒服の男が運んできた布団にくるまっていたおじいさんは(おそらく)寿命で死亡するという、まあまあ起こる『死』のオンパレード。バラエティ豊か。
なにが怖いってこの『死』、初見はほぼ回避不可能なんですよね。
目の前で突然消えゆく命を見たときの衝撃と、それを回避できた時の喜びは言葉にできません。
なお、おじいさんの『死』は絶対となります。天使っぽい乗客に天国にご案内されるおじいさんの霊体は必見です。
開発の一人である工藤太郎さんは、こういう想像の外から殴ってくる感じがもしかしたら好きなんじゃないかと勝手に思ってます。『エンドネシア』もだし『ペーパーマリオ オリガミキング』もそうだったな・・・。
上記でお話した内容以外にも、素敵な部分はたくさんあります。
説明書やディスク、攻略本が宇宙人に関する研究レポートというイメージで作成されていたり、乗客の元ネタにクスッときたり、アパートの住民のバックストーリーがそれぞれ熱かったり・・・。ひとつひとつ語るとマジのマジでキリがないです。
あとは系列の作品間でちょこちょこっと繋がりがあるところも最高です。
『UFO -A day in the life-』は、LOVEdeLIC系列の中では比較的手に入りやすく、操作も簡単。難易度もそこまでではない(※個人的な感想)と思いますので、興味がある方はぜひプレイしてみてください。
なお、私の推しは103号室の住民です。不正アクセスが警察にバレて捕まり、エンディングでは牢屋にぶち込まれている様子が見られます。かわいいね。
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