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ゴスペルについて熱く語ってみる

私がDTMと最初に出会ったちょうどその頃に歌い始めたゴスペル。
間に数年のブランクもあるけれど、最初に歌い始めてからもう20年以上になります。

ゴスペルの語源をたどると「Good Spell=よい知らせ」→「God Spell=福音」、そこから「GOSPEL」になったそうで、ご存じの通りキリスト教(プロテスタント)の宗教音楽。でも私自身はクリスチャンではありません。

きっかけはちょうど折からのゴスペルブームに乗っかり、宗教色のないミュージックスクールに新設されたゴスペルコースの体験会に行って、「ここなら他人に迷惑かけずに合法的(!?)にハモれる!」と思ったからで、あまりゴスペル本来の意味も考えずに始めました。

天使にラブソングを2は大好きで何度か見ていたので、そこで歌われた「Oh Happy Day」「Ain't No Mountain High Enough」「Joyful, Joyful」や、ビートルズやキャロルキングをゴスペル調にアレンジした曲などを歌って個人的には大満足していました。

その後引っ越しても同様に宗教色のないサークルに入ってポピュラーソングをゴスペル調アレンジで歌っていたのですが、しばらくして指導者の方が転居することになり解散。

その後どこか他のチームで歌おうかどうしようか・・・と思っていた頃に、教会で練習しているクリスチャン系ゴスペルクワイアのライブステージを観る機会があり、そこで聞いた1曲に衝撃を受けました。理由は説明できないのですが、とにかく鳥肌が立って背筋がぞくぞくして、「もう1度この曲を聴きたい、いや、なんなら歌いたい」と思ったのです。

あとから分かったその曲のタイトルは「Total Praise」。

クリスチャンじゃなくても加入OKと聞き、それからほどなくそのチームに加入し、そこで本格的なゴスペルミュージシャンの曲を知ることになりました。
カーク・フランクリン、リチャード・スモールウッド、カート・カー、ヘゼカイア・ウォーカー等々。

指導者が練習会場の教会の牧師さんだったいうこともあり、練習の最後にお祈りをしたり、歌詞の中の言葉のキリスト教的意味を教わったりと、そこではじめて宗教音楽としてのゴスペルにどっぷり触れました。
そして多くの曲を歌ったけれどやはり「Total Praise」は特別でした。

アメリカからゴスペルチームを呼んで一緒にワークショップをやってステージに立ったり、クリスマスの礼拝で歌ったり。ずっとそこで歌っていくものだと思っていたのですが、加入して5年ほどで指導者の方が本業の牧師業が忙しくなり、ゴスペルの指導を継続できなくなって活動休止。

このチームでの印象が強すぎてしばらくは他のところに移って歌うということも考えられず、自分の仕事が忙しくなったのも重なってそこから4~5年は一切歌っていませんでした。

それでもやっぱり一度ゴスペルの沼にはまっているのでまた歌いたい、という気持ちがしばらくしたらまたむくむくわいてきて、元のチームの仲間が数人移籍していた、これも教会で練習しているクリスチャン系のクワイアに入ってまた歌いはじめました。年数を数えてみたら、今加入しているそのチームに入ってもう7年。今まで歌ってきた4つのチームの中で一番長くなっていました。

私は結構あきらめがいい方というか、割とすぐに「自分には無理」と思って色々なことをやめてしまうのですが、ゴスペルだけはやめてもいいようなシチュエーションが何度もあったにもかかわらず、結局離れられずに続けています。

で、続けているからといってたいして上手くなってはいません。
ふと、なんで続いてるんだろう?と考えてみたら、ゴスペルの目指す最終地点が「上手に歌うこと」じゃないからなのでは?と思うのです。 

きっと、「上手に歌うこと」を求められたら、他人と比べて「あの人みたいに上手く歌えないし、そもそも声がよくないし、歌詞の覚えも遅いし…」とモヤモヤしはじめて「やっぱり無理」となっていたかもしれません。でも、ゴスペルの目的は上手に歌うことではなくて、神様への感謝を伝えること。

今のチームでもいつも、クリスチャンでなくても、歌う時はクリスチャンの気持ちになって神様に感謝して、と言われます。

私自身はきっと本当の意味ではわかっていないだろうし、すんなりと神様=イエス・キリストに感謝する、とはならないのですが、神様を、大地や宇宙や、自分を取り巻く大きな力、と捉えて感謝しながら歌っています。

上手く歌えなくてもそこが一番重要なところじゃなくて、みんなの気持ちが一つになった時の響きは本当に心地よいし、余計なことを考えずに良い意味で「無」になれる。だからやめられないのかな、と思います。

コロナのせいでこの1年半あまりなかなか集まって練習できず、感染状況が収まって集まってもまたすぐに次の波が来てオンラインで音とり練習だけ、という日々を送っていたのですが、先日からまた教会に集まっての練習が再開しました。
まだ距離をとってマスクをしたままだけど、やっぱり声を合わせて歌うのは気持ちよいものです。

ちなみに練習再開の1曲目はこの曲。

テンション上がるけどまだ歌詞に口がついていかない(笑)。

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