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#13 カバー版「Abbey Road」ができるまで

Abbey Road(1969)

Come Together / Michael Jackson(1995)

さあ、ついにAbbey Roadだ。一曲目はジョンの超有名曲である「Come Together」。この曲は多数のカバーがある。

まずは「Aerosmith」

ハードロック、ヘビーメタル界隈でも評価が高く、信じられないほどヘビーなカバーも存在する。まずは「Soundgarden」

さらに「Godsmack」も。

さらに「Gotthard」も。

こんなに重くしなくても……。

名盤「Abbey Road」。せっかくなら華々しく始めたいので、大物のカバーが欲しい。すると、とんでもない大物のカバーを発見した。

えっ、マイケル・ジャクソンって「Come Together」カバーしてたの??

全然知らなかった。しかも、めっちゃかっこいい。この曲、こんなにマイケルにしっくりくるのね。これを採用しよう。

Something  / Paul McCartney & Eric Clapton(2002)

Somethingに関しては、もう決めている。これしかない。こんなに愛がこもったトラックがあるだろうか。Eric ClaptonとPaul McCartneyのバージョン。

ジョージが亡くなった後に開催された「Concert for George」での演奏だ。まだポールもエリックもめちゃくちゃよく声が出ている。ウクレレからバンドサウンドへ移行する編曲もドラマティックで、今でも聞くと鳥肌が立つ。めちゃくちゃいい演奏だと思う。最高。

Maxwell's Silver Hammer / Samson Trinh & The Upper East Side Big Band(2010)

ポールの楽曲。カバーは少なそうだと思ったが、素晴らしい完成度のカバーがあった。

「The Abbey Road Project」というアルバムに入っているバージョンだ。

このアルバムは「Abbey Road」を丸ごとブラスバンドありのビッグバンドで再現しようというものらしい。どの曲も編曲の完成度が素晴らしく、クオリティが高いと思う。

その中でも「Maxwell's Silver Hammer」は曲ともよくハマっている気がする。


Oh! Darling / Jarrod Spector(2012)

ポールの曲。ビートルズの曲の中で、一番歌うのが難しい曲なんじゃないかと思うけれど、どうなんだろう。迫力のある歌唱を見せてくれるカバーはあるのかな。

いつもは個性のあるカバーを探すけど、この曲に関してはあえてそのまま立ち向かって、しっかりシャウトしてるトラックを選びたいぞ。

そうやって、いろんなOh!Darlingを聴いて出会ったのが「Jarrod Spector」。

Jarrod Spectorは、アメリカのミュージカル俳優とのこと。全然知らなかった。この「Oh! Darling」めっちゃかっこいい。聴いていて、気持ちいい〜。

「Oh! Darling」はトリビュートバンド以外が、シャウトから逃げて(?)しっとりと歌っているケースが多いので、こういう存在は貴重だ!!


Octopus's Garden / The Persuasions(2002)

リンゴの楽曲。作曲はジョージも手伝っている。この曲もカバーは少なそうだが、どうだろうか。

カバーの中で目立っていたのがアカペラグループのもの。たしかにこの曲とよく合っている。その中で、とくにいいなと思ったのが「The Persuasions」バージョン。

やさしいコーラスがこの曲とよく合っている。The Persuasionsはかなりのベテランで、結成は1962年とのこと。なんとビートルズが現役の頃から、アカペラを歌い続けているのだ。とんでもないレジェンド。


I Want You(She's So Heavy) / Halestorm(2011)

ジョンの楽曲。かなりヘビーな曲調で、A面ギリギリまで曲が入っているので、最後はブチッと切れてドキッとする。

さて、この曲のカバーに関しては、ハードロックバンドの「Halestorm」バージョンをおすすめする。

何より女性ボーカリストのLzzy Haleが素晴らしい。後半もずーっとシャウトにシャウトしまくってくれる。まさに、She's So Heavyとは、彼女のことだ。演奏もギターがギャンギャン鳴っててかっこいい!!

Halestormはアメリカのハードロックバンド。2009年にデビューし、現在も精力的に活動している。


Here Comes The Sun / Lea Michele(2021)

ジョージの楽曲。Somethingと並んで、評価の高い楽曲。カバーも多い。

やはり、この曲の決め手は「いかにHalestormのI Want Youの逆か」というところ。めちゃめちゃ爽やかなやつを選びたい。

いろんなカバーを聴いて、Halestormの真逆にあるトラックを見つけた。「Lea Michele」のバージョンだ。

キュートな可愛らしい歌声と、アコースティックでシンプルな編曲。まさにHalestormの逆である。だからこそ、流れで聞くとギャップに感動する。それは、原盤のAbbey Roadでも同じだ。

Lea Micheleは、アメリカの女優、歌手だ。テレビドラマ「Glee」の出演によって、有名になった。

Because / Southern Gentlemen(2016)

ジョンの楽曲。とにかくこの曲の魅力はコーラスにある。だからこそ、カバーもコーラスの魅力を残しているものを選びたい。

それで選んだのは「Southern Gentlemen」のバージョン。

原曲に勝る勢いのとてつもなく分厚いコーラス。これでこそ「Because」である。アメリカのアカペラグループらしいが、詳細は不明である。

You Never Give Me Your Money / Big Trouble(2012)

いよいよ、Abbey Road感増してきたぞ〜。この曲こそが「Abbey Road」って感じなんだけど、どうでしょう。この曲のカバーなんて、気にしたことないわ。

でも、この曲の「原曲感」はけっこう、「Abbey Road感」に影響すると思うから、そこそこ原曲に忠実なカバーを選ぼうと思う。

その観点で言うと「Big Trouble」のバージョンが良かった。

演奏も歌も上手だし、ほぼ完璧なカバーと言って良いのでは。これだけの技術がありながら「Big Trouble」は情報が得られない、謎のバンド。

Sun King / Cezar Ferreira(2021)

さあ、Abbey Roadもフィナーレに近づいてゆく。この曲もコーラスが重要かな。ただ、カバーがやはり少ない。

いろんなSun Kingを聴いて、いいかもと思ったのは「Cezar Ferreira」さん。

ご察しの通り、超無名の方。マジで何も情報出てきません。でもナイスカバー!!

Mean Mr. Mustard ~ Polythene Pam / Cornershop(2012)

2曲ともジョンの曲。このへんから、どんどん畳み掛けていくぞ。

メドレーになっているので、できれば2曲連続でカバーしてくれているものがいいんだけどと思ったらあった。しかも、けっこういい感じ。「Cornershop」バージョン!

やっと無名じゃない人。

Cornershopはイングランドで1991年にデビューしたロックバンド。2011年にはフジロックフェスティバルに出たこともあるそうだ。このカバーも、原曲に忠実でとてもかっこいい!!

さあ、次は誰に繋ぐ!??

She Came in Through The Bathroom Window / The Youngbloods(1972)

ポールの楽曲。メドレーの流れを変える曲なんで、ちょっと原曲とは違う一風変わったものを入れても大丈夫かも。

「Joe Cocker」のバージョン、かっこいいんだけど「With A Little Help From My Friends」で既に紹介したからなぁ。(暗黙のルール)

そこで紹介したいのが「The Youngbloods」のバージョン。

かなり原曲とは違うアレンジが施されており、少し長めのジャムセッションの部分があり、なかなか聞き応えのあるトラックだ。「The Youngbloods」は60年代にアメリカで活躍したバンド。独特のグルーブ感があり、ノれる。

最後が「Oh Yeah…」で終わるのも、次の曲に繋ぎやすくてプレイリストには好都合。

Golden Slumbers~Carry That Weight~The End / The Red Bells Band(2019)

さあさあさあさあ、フィナーレに入るぞ〜〜!!ぼくの7万字の旅ももうすぐ終わりだー。うううう。ありがとうビートルズ〜〜〜〜!!!

これは3曲セットでカバーしているのを見つけるほかない。「The End」単体でカバーとかは存在しないので。3点セットをやってる、数少ないバンドを探すぞ。

選んだのは、ちゃんとコーラスなどを分厚くカバーしていたブラジルの「The Red Bells Band」。スタジオ録音なのもすごい。スタジオでこれをつくったんだね。

最後をSpotifyのリスナー19人のバンドが締めくくるのも、この記事っぽくて良かったんじゃないかな。

お疲れ様でした。やっと終わり。終わり。もう、カバー曲を聞く毎日は終わり。これでカバー版「Abbey Road」も完成。

もうここには誰もいないと思うけれど、ぼくはまたここに帰ってこよう。そして、これからもビートルズを楽しもう。ありがとう、ビートルズ。

「Past Mastersがないじゃないか!」という声があると嬉しいな。もしそう言う声があったら、オリジナルアルバムじゃないけど、後で追加しよう。

それでは、最後まで読んでくれたクレイジーなあなたに最大限の感謝を。ありがとうございました。








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