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今週の米国株価チャート群をイッキ見する会 ~2019/1/26

いやー今週あたりからチェックしたい決算が急激に増えてきて、企業決算記事だけになってしまいました。

というわけで、ごくわずかにこのウィークリー株価チャートチェックの会(仮)を楽しみにしている人がいるというので、一応続けてみます。

米国主要株指数の週足。なんか割れたら一気に下に走りそうなところを抜けて崩れた12月、そしてその前のステージまで株価が戻って、今週は膠着しました。

次に、米国株主要指数の日足。

200日移動平均線もまだ下回っていて下落トレンドをぶち抜いたかというとまだ確信が持てない感じで50日移動平均線をコンコンとノックしては不安を抱えながらとりあえず50日移動平均線上で来週の超山場大型決算の結果待ち等。

そう、来週はAmazon, Apple, Microsoft, Facebook, VISA, ボーイングなど大型株の決算が目白押しです。

目白押しの由来
メジロ(鳥)にはお互いに押し合うように、ぴったりと枝に並ぶ習性がある。このことから、込み合っていることや物事が多くあることを意味する慣用句となった。(Source: Wikipedia)

などとどうでもいい鳥ビアで妨害しつつ、本題に戻りましょう。

先週に続き、過去ざっくり1週間の変動率でみるセクター別の温度感。

半導体セクターが元気でした。

来週Google以外決算のFAAMGの年初来パフォーマンス・レースは上記の通り。

まずはモメンタムをはかる上で人気株から見ていこう

Venmoが人気のペイパルが新高値。

Venmo! Venmo!

SquareのCash Appも強いんですよね。

Zelleは米銀連合によるVenmo対抗馬(?)だったが…

その他、成長著しいテック株をみてみましょう。

別に業績に変調ない(今のところ)ところはしっかり戻ってきた。

EC構築・支援サービスのShopifyはMRR成長率に減速感あったのが似たようなサービスとの競争を感じさせたものの、D2C時代・マイクロブランド時代のど真ん中なだけあって結局崩れなかった。

その他テック株見てみましょう。

米銀のバックオフィスを支援するファイサーブ(Fiserv: FISV)が米電子決済処理大手ファースト・データを220億ドルで買収した報道後、引き続き連続陽線。もともとファイサーブはキャッシュフローマシンで成長戦略だけが課題だったので、それが解消されたと評価されたのかなんなのか。ファーストデータはクレジットカードなどの決済処理を毎年数兆ドル規模で手がけている。

SaaSの株価を見てみましょう。

Veeva、Twilio、Oktaなど新高値。

アトラシアンもなんか下がったけど戻ってきた。

SaaSってこういったコツコツ拡大業績推移のところが多いが、アトラシアンは特に強い。(だからこそ株価も高いマルチプルで評価されている。)

さて、生活必需品セクターを見てみましょう。

今週は生活必需品セクター弱いところが多かった。

まず、食品セクターに関して興味深い材料としてはマコーミック決算カンファレンスコールでどうもリテールで在庫削減の動きがあって、2019年度においてもそれが続くと見込んでいるとのこと。食品セクターが反応してますね

あとはP&G決算の内容みて、ユニリーバの買収、一部うまくいってないんじゃね感があったのが興味深かった。買収大好きユニリーバと、むしろ事業売却中心にシフトして数年たったP&Gのパワーブランドだけ残す戦略どっちがうまくいくのかギャップが興味深い。(まぁユニリーバもマーガリンなど競争力落ちたペースト事業をKKRに売却してるけど)

小売セクターの様子

そうだ。マコーミック決算で、どっかの大規模小売チェーン(名指しされなかった)が補充システム(倉庫と店舗の連携)でやらかしてマコーミックのホリデーシーズン用の利益率の高い製品でとんでもない欠品を起こしたらしい。どこだろう…まぁマコーミックの製品の小売にうけるシェアからしてインパクトある影響にはならないしいいか。基本的に補充は自動だから気づかなかったのか。

製薬企業の株価の様子

そういえば10日前ですがこんな報道がありました。

米下院監視・政府改革委員会は製薬企業12社に対し、特定医薬品の価格設定で詳細な情報を提出するよう求めた。「製薬各社が長年、既存薬を大幅に値上げしてきたほか、新薬の発売価格も引き上げ、棚ぼたの利益を上げてきた。」Source: Bloomberg

これよく米民主党が言ってることなんですが、実際にどのように値上げしてきたのか時間ができたら調べたいです。新薬のコストもはんぱないですからね。

ジョンソンエンドジョンソン決算出たものの、ベビーパウダー・ショックの傷を癒やすことはなく。

アッヴィの下落は2017年世界で最も売れた薬である主力ヒュミラに対するバイオシミラーの競争激化。売上依存が大きすぎる何かがピークアウトすると痛いのはiPhoneに依存していたAppleと同じですね。いい意味での多様化というか次の成長ドライバーとの継ぎ目の部分のバランスが注目されます。

医療機器などその他ヘルスケアセクター

医療機器の多くがV字回復してます。

インテュイティブ・サージカル(NASDAQ:ISRG)も淡々と業績を伸ばしています。これから続々と他社が市場参入してくる中、価格プレッシャーがどの程度なのかチェックしたいです。

金融セクターの様子

半導体セクター

ゴールドマンが半導体製造装置は必要以上に悲観的に織り込まれたみたいなことが言ってたが半導体製造装置のラムリサーチ、ASML、アプライドマテリアルズなども上昇。

ファブレス半導体大手のザイリンクス(XLNX)が新高値取ってきた。

防衛産業・関連株の様子

来週ボーイングとロッキード・マーティン、レイセオンなどの決算。

鉄道・トラック

鉄道会社だとユニオンパシフィックが新高値更新まであとわずかの位置まできている。

航空会社

LCC(格安航空会社)の草分けサウスウェスト航空だけ上がった。

オイルメジャーの様子

公益事業セクターの様子

その他ダウ構成企業ざっくり

バフェットが投資していない時の方がイキイキとしているように見えるIBM

IBMが戦略的分野とする領域の売上高が全体の半分を超えたが、買収したレッドハットとのシナジーがどう発揮されるのかに注目していきたい。

レストランセクターの様子

強弱差がついたかな。ドミノ・ピザは競合のピザハット(Yum!Brands傘下)やパパジョンズからシェアを奪っているとLongbowのアナリストが指摘。

スタバはラッキンの台頭が脅威に感じるけど、それにしては耐えたかな?という既存店売上高だった(今のところ)。中国のコーヒー需要のTAMの拡大の懐の広さか。

その中国ADRの様子

中国共同ECのピンデュオデュオ(拼多多、PINDUODUO)が加速している。全てではないが一部底打ちした動きしている。

——— ✂ ——— おわり ——— ✂ ———

来週は大型決算多いから楽しみ。

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