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今のマーケット状況がよくわかる資料(JPモルガン/Guide to the Markets)ベースのまとめ

マーケット状況を俯瞰できる優良資料Guide to the Marketsがリリースされたので、それベースでまとめていきます。

Guide to the Markets 1Q 2019 As of December 31, 2018 - J.P. Morgan Asset Management

2018年10月~12月にかけて-20%と下落したS&P500(米国主要500社で構成される株価指数)

この水準はベア・マーケット(弱気相場)と言われており、久しぶりに出現。

S&P500の予想PER推移。PERだと割安という意見が多かったが、足元では労働コストのマージンプレッシャーが懸念されており、ちょっとよくわからない。

こうやって予想利益見通しが下方修正されていたので変動するし。

長い目で見れば、マージンは拡大してきた。(PSRはITバブル並だったが…)

EPS(一株あたり利益)に貢献したのは売上高成長よりもマージンの拡大だっただけに、マージンに影響与えそうな動きには注意が必要。

自社株買いは税制改革によるレパトリの下地もあり記録的水準に。

半導体製造装置企業とか、シクリカル系はPERが下がってきたら逆に注意というのがよくわかる。

VIX(恐怖指数)は久しぶりにスパイクしてきた。

10年間高値更新しないとか普通にあるので。(長期で見れば強気な気持ちになるが、こんなに長生きしないので。それでも市場に片足はつっこみ続けるけど…)

人材獲得に苦労している会社も増えてきた。

労働者も職探しに強気だった。

消費者物価指数、そしてインフレ動向のウォッチは重要。

ドル強い。

ちなみにドルロングがクラウディッド・トレード筆頭になってる…

原油価格が下がると特に低所得層の財布には(燃料コストの家計ダメージという点では)プラス。

ただ、ジャンク債およびその発行体であるシェール企業的に原油価格がこれ以上下がるとちょっと心配?

利上げ予想が下方修正されはじめた。

なんだかんだ米国10年債利回りは再び3%以下になった。

イールドカーブについてはブラックロックCEOの発言を参照。

一方、Federal Reserve Bank of St. Louisがこんなこと言ってた。「An inverted yield curve might do more than predict a recession: It might actually cause one.」そして、こんなことも言ってた。「The effect an inverted yield curve has on bank lending practices might be enough to slow economic activity.」

QE縮小の影響を警戒する人も少なくないが、識者ではないのでよくわかりません。とりあえずウォッチ継続。

米国以外の株価と米国株のギャップがすごい。まぁプラットフォーム企業の台頭、スマホ・クラウド・*aaSなど先行して牽引していった米国テック企業の貢献も大きい。ITバブル崩壊からテック株のバリュエーションは下がっていって、ようやくサヤ寄せ完了した2011年頃から再び盛り上がった。


というわけで、その他かなりボリューム感ある資料なのでぜひ四半期ごとににチェックしていきましょう。

Guide to the Markets 1Q 2019 As of December 31, 2018 - J.P. Morgan Asset Management 

——— ✂ ——— おわり ——— ✂ ———

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