ひなあいぶりっ子史を改めて整理してみる

いやぁ〜アツいですね。何って、ぶりっ子が。『日向坂で会いましょう』(以下『ひなあい』)でぶりっ子選手権が約1年8ヶ月ぶりに開催されまして、これが本当にアツい!面白すぎますって。前身番組『ひらがな推し』(以下『がな推し』)時代から様々なメンバーがその能力を手にし、現在確変状態に入っているぶりっ子ですが、改めて考えるとなんで今こんな感じになってるんですっけ。そんなことをふと思ってしまったので、今回は改めて『ひなあい』をぶりっ子の観点から整理していこうと思います。

1. ぶりっ子ツートップの登場

2018年10月放送の「けやき坂46 なんでもランキング!」(『がな推し』#25)。これは、メンバーに様々なテーマに沿ったメンバーを挙げてもらうアンケートを実施し、その結果をランキング形式で発表するという企画。この中の一つとして発表されたのが「けやき坂46 ぶりっ子メンバーランキング!!」。当時のメンバー19人の票は1位の10票と2位の9票にキレイに分かれる結果となった。
2位は宮田愛萌。宮田は、リップの塗り方や握手会テクなど後の第1回ぶりっ子選手権などに繋がる技を披露した。
1位はこの前週の「スナック眞緒」#1でメンバーからぶりっ子扱いされることを相談していた柿崎芽実。本人は無自覚と供述するも、仕事やプライベートにかかわらずぶりっ子をしていることをメンバーから指摘された。そんな柿崎は、宮田を「一つ一つの所作全てがあざとい、女の子の可愛く見える所作を凝縮した人」と評した。

ランキング発表後、若林の提案により柿崎と宮田のぶりっ子フリースタイルバトルが開催。ルールは自由演技、最終的にゆるふわカメラマンを惹きつけた方の勝利。初手から柿崎の得意技、[呼び寄せ]が飛び出す中、繰り広げられるぶりっ子の応酬。最終的にカメラに2人が接近し、ノーガードの打ち合いが続く中、若林は判定をドローとし、「これまたやろうよ」と2人の再戦を希望した。

この企画以降、柿崎と宮田のぶりっ子キャラが確立。宮田は「スナック眞緒」#3(『がな推し』#32)で渡邉に握手会での“釣り”テクニックを伝授、柿崎はオードリーとけやき坂46との距離を縮める企画(『がな推し』#33)で若林と目が合った時にやってほしいことという質問に対して「にゃんにゃんして欲しい」と回答するなどお互いに存在感を示し続ける。そんな中、2018年年末、一大決戦が開催されることとなる。

2. 第1回ぶりっ子選手権

2018年12月『がな推し』である企画が放送される。「けやき坂46 ぶりっ子選手権」(『がな推し』#36、#37)だ。クリスマス特別企画として開催されたこの大会は、けやき坂46メンバーの中で一番男子をドキドキさせるメンバーを決定するというもの。予選を通過したメンバーで、決勝が行われ最終的に大物俳優を一番ドキドキさせたメンバーにはクリスマスプレゼントが贈られる。ぶりっ子のプロこと柿崎と宮田は予選免除、シード枠として決勝からの参加とした。

予選の競技は「ぶりっ子さんが微笑んだ!」。だるまさんが転んだの要領でメンバーがカメラに近づいていき、最終的によりカメラにアピールできた5名が決勝へと進出する。
予選1組目のシチュエーションは学校。後に定番となっていくセット裏での「はぁ〜い♡」も飛び出す中、独特の歩き方で注目を集めた加藤や、宮田プロのリップ技を踏襲した新星・渡邉富田が活躍。柿崎プロは渡邉を「ポテンシャルの高さに驚かされた」と評した。
予選2組目のシチュエーションはクリスマス。決戦を前に柿崎プロは「冬の女の子が1番可愛い、やりたい放題」とコメントし、激戦を期待させた。定番ポーズを利用しながらも柿崎プロに「強い」と言わしめた齊藤、ケーキを巧みに利用した丹生、若林に照準を合わせた小坂高本が活躍する中、裸のお姫様・井口、パリピ妖精コンビの河田・濱岸が失格になるなど大混戦となった。
厳正なる審査の結果、齊藤・小坂・富田・丹生・渡邉が決勝進出となった。

決勝戦の競技は、「男子イチコロ ドキドキ妄想シチュエーション」。決勝進出者が各々考え、設定・台本・衣装など全てを担当した妄想シチュエーションの中で大物俳優・春日俊彰(代表作『きくちゃんの愉快な旅』、『結婚同窓会 〜SEASIDE LOVE〜』)相手に持ち前のぶりっ子を披露。最終的に春日を一番ドキドキさせた人の優勝となる。
トップバッターは渡邉。タイトルは「私の第一志望」。定番の学校の同級生との恋路というシチュエーションで挑み、トップバッターながら68ドキドキを獲得。
続いては富田の「恋のサービスエリア」。タクシードライバーとのサービスエリアでの出来事という特殊なシチュエーションで、メンバーに恐怖心を与え、得点も46ドキドキに落ち着いた。
齊藤の挑戦、タイトルは「ドキドキのクリスマス・イブ」。高校時代の先輩との3年後のクリスマスデート。大物俳優の演技でスタジオに悲鳴が上がるも齊藤は納得している模様。得点も75ドキドキと首位に躍り出た。
丹生の挑戦、シチュエーションは学校、タイトルは「放課後の教室で…」。ひなあい史に残る名言「ニブダヨ」が飛び出し、メンバーからも大好評、得点も81ドキドキと首位に浮上。
小坂の作品は「憧れの先輩」。クリスマス・イブに憧れの先輩に思いを伝えるというシチュエーション。春日相手のパフォーマンスに苦戦を強いられ、71ドキドキと得点も振るわず。
続いて、宮田プロの挑戦。タイトルは「せ・ん・せ・い」。家庭教師の宮田と生徒とというシチュエーション。観客を困惑させるほどの刺激的な脚本、リップ技、和歌など宮田の得意分野を巧みに使うも79ドキドキと丹生に及ばず。
最後は柿崎プロの「今日こそ伝えたい」。同じ大学出身の先輩との遊園地デートというシチュエーション。柿崎のぶりっ子技をふんだんに盛り込んだ内容で83ドキドキを獲得。見事初代ぶりっ子王に輝いた。春日は「(丹生と比べ)柿崎くんの方が「ぶり」の数が多かった」「構成が上手かった」と評した。初代王者に輝いた柿崎にはトロフィーとカップケーキが贈られた。

3. ぶりっ子ツートップの時代・王者の卒業

ぶりっ子選手権を柿崎が制した後も、柿崎と宮田のマッチメイクは度々行われることとなる。
「成人vs未成年 大人力対決!!」(『がな推し』#40)ではその後も度々行われることとなる「大人の色気対決」の初回が行われ、そこでツートップが率いるチームが対決。勝負の軍配は宮田率いる成人チームに上がるも、未成年チームの柿崎は驚異の残し技を見せつけた。
「ひらがながっきょくうんどうかい」(『がな推し』#45、#46)では「つっぱり尻相撲対決!」で柿崎、宮田の直接対決が実現。マイクパフォーマンスからノーガードでぶりっ子の応酬が繰り広げられる。取組では現在の原型ともいえるぶりっ子ミニコントが行われ2度の取り直しが行われるも、寄り切りで柿崎に軍配が上がった。

グループのけやき坂46から日向坂46への改名と共に番組もリニューアル。『ひなあい』#10、「メンバーの意外な一面を発掘しよう!」では渡邉が怪談を披露。渡邉の怪談中、柿崎のぶりっ子霊が出現し怪談にも関わらずスタジオが大爆笑に包まれた。

そんな柿崎が2019年6月、卒業を発表。柿崎の最後の出演となった『ひなあい』卒業式(#18)。春日が卒業証書を読んでいる最中も数々のテクニックを披露し王者としての貫禄を見せつけた。

4. ぶりっ子新世代の台頭

柿崎の卒業後、ぶりっ子は宮田プロの専売特許状態となっていたが、その時は突然に訪れる。「南ちゃん選手権」(『ひなあい』#27)の大会中、83元気ですを獲得し、首位となっていた渡邉。しかしコットン監督(a.k.a 春日)へのぶりっ子リクエスト制度を利用し、齊藤が86元気ですを獲得。するとぶりっ子界の超新星・渡邉も「ガオー」で対抗。しかし、まさかの減点で72元気ですとなり5位に陥落。ぶりっ子新世代の筆頭ともいえる齊藤と渡邉はここからさらに加速していく。

齊藤は「#ひなたのカミングアウト」(『ひなあい』#37)での「東村の前では女になっちゃう」という告白で、アシュラマンばりの乙女対応と阿修羅対応の切り替えを見せた。さらに「すぅきぃ」という名フレーズを残し頭角を表していく。
加えて齊藤は1年間の成長を披露する企画(『ひなあい』#49、#50)で料理に挑戦した際も、定期的にぶりっ子テクを披露することでその地位を明確なものとしていく。

宮田も『ひなあい』#50で久々にリップ技を披露するなど、日向坂のぶりっ子=宮田のイメージをキープすべく奮闘していく。しかし、ぶりっ子たちの戦いは、突如として大きく過熱することとなる。

5. そして第2回ぶりっ子選手権へ

「第2.5回企画プレゼン大会」(『ひなあい』#54)でそれは突然に訪れる。渡邉が「2代目ぶりっ子王座決定戦」という企画を提案。その中でぶりっ子には2つの種類があると提言。1つは生まれながらに可愛くなってしまう“天然”のぶりっ子。そしてもう1つは計算し“やってる”ぶりっ子。何名かのメンバーを例に挙げ、2種類に分類していった渡邉だが、この提言が波紋を呼ぶこととなる。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、リモートで収録が行われるようになった総集編#2(『ひなあい』#58)では、“天然”代表の丹生・渡邉、“やってる”代表の齊藤・富田ら、ぶりっ子さんが集められる回が放送され、オープニングから壮絶なぶりっ子フリースタイルが行われた。

#61 ~64の4回に渡って行われた「リモート学力テスト」(『ひなあい』#61)では、宮田のフリーズからのぶりっ子劇場、それに対する富田の“まるや”(“やってる”ことを表す記号)を合図に開戦。ぶりっ子新世代の渡邉、齊藤もぶりっ子を見せつけ、複数のメンバーから抗議を受けるなど、メンバー間でのぶりっ子の潰し合いも見られるようになった。

#65で約2年ぶりに番組に登場した影山。高本からの「実はぶりっ子気質」であるというタレコミが入り、1秒で1ポーズの高速フリースタイルを披露。その技術の高さを見せつけ、ぶりっ子界の超新星・渡邉とのフリースタイルバトルを行うことに。影山が秒速ポージングを繰り出す中、渡邉は思うようにポージングすることができず。多くのメンバーから抗議が出される結果となり、天然すんなりぶりっ子の使い手・久美は「“まるや”を超えて“はなまるや”ですね」と両者を評した。

『ひなあい』を飛び出し、オードリーがMCを務める他番組などでもぶりっ子が披露され、ぶりっ子新世代と共に勢いを増し続ける日向坂ぶりっ子シーンに追撃するように、日向坂46の1stアルバム『ひなたざか』のリード曲として「アザトカワイイ」が発表される。

アザトカワイイ仕草をする女子に恋をする気持ちを歌ったこの曲と共に『日向坂で会いましょう』は「第2回ぶりっ子選手権」の開催を発表。ぶりっ子戦国時代を迎えることとなる——



いかがだっただろうか。ぶりっ子ツートップの登場から約2年。現在一つの山場を迎えているぶりっ子シーン。第2回ぶりっ子選手権の結果だけでなく、未知数の可能性を秘めるこれからのぶりっ子シーンの展開にも注目してみてはいかがだろうか。

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