嗚咽が止まらない

涙がにじむ

浅い眠り

抜けない疲労

何日間も続いた生きた心地がしない日々

何時間この個室に身を委ねているのだろうか

何度も何度も断ったはずだ

一体私が何かしたか

オアシスの一歩外に出れば、酸素が肺に行き届かなくなるだろう

世界は自分のためにあると心から信じている人たち

成功しない者は努力が足りないと本気で信じている人たち

他人の視線は自分に向けられて当然だと信じている人たち

合わない

この年齢で正装が遊離している

ラジオを聞いて良い場所ではない
そこに自分の居場所はない

ああ

いよいよのようだ

五感を殺しているのに神経がハレーションを起してしまう

「それでは会社創設50周年
記念パーティーに
ご臨席の皆様、
本日の主役がお目見えです
レッドカーペットの先の
スポットライトが当たった
扉にご注目ください」

家に帰りたい

駄目なら意識を失いたい

すいません

青木真也さんを今すぐ呼んで来てください


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