UZRの絶対評価化~その1・ショート編~

DELTA社の「複数の守備位置を守った野手によるUZRの関係」に対する提案記事です。

今回はショートのUZRの絶対評価化をやってみようと思います。

1.基準となる選手の選出

UZRは基準がないので、相対評価となってしまいます。
なので、絶体評価化のために基準となる選手を選ぶ必要があります。
2012~2019年の守備イニングを調べました(表1)。

表1 2012~2019年の守備イニングコメント 2019-11-02 105719

6年間で合計の守備イニングが多く、かつ毎年出場している坂本、今宮、田中、安達、中島を基準となる選手とします。
※坂本選手はさすがのイニング数ですね。

2.補正値の算出

基準となる選手のUZR1200をまとめます(表2)。
守備イニングの差によるブレをなくすため、守備イニングをそろえたUZR1200を使用します。
「平均」は表中の5選手の平均値となります。

表2 基準選手のUZR1200コメント 2019-11-02 111113

今回提案する補正は、以下のような計算になります。
 2019年:補正UZR=UZR1200-3.1
 2018年:補正UZR=UZR1200-4.1
 2017年:補正UZR=UZR1200-7.7
 2016年:補正UZR=UZR1200-10.9
 2015年:補正UZR=UZR1200-15.4
 2014年:補正UZR=UZR1200-8.1
UZR1200から基準選手のUZR1200の平均を引くといった補正です。
たとえば、2019年のUZR1200が+10.0の選手であれば、基準選手の平均が+3.1なので、補正後のUZRは10.0-3.1=6.9となります。

当然この補正をすると、基準選手のUZRの平均値は0.0となります。
基準選手の平均が基準値(±0.0)となる補正なので、これにより、UZRを絶対評価化できるのでは?と思います。

3.まとめ

補正の方法
 補正UZR=UZR1200-(基準選手のUZRの平均値)

メリット
 UZRを絶対評価化できる。
 極端に上手い/下手な選手の出場/欠場によるブレをなくすことができる。

デメリット
 基準となる選手を毎年見直す必要がある。
 基準選手が変わると基準が変わるため、基準変更時の補正が必要となる。

次回は外野(たぶんセンター)でやってみます。
うまく行くかどうか…

#野球 #セイバーメトリクス #UZR #ショート #遊撃手


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