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異動して急に仕事がなくなった5年目リーマンが焦って読んだ本「自助論」

入社5年目の秋、初めての社内異動を経験した。
若手ローテーションとよばれる形式的な異動で他部署に配属されるも、
仕事がふられるわけでもなくドキュメントを読み漁る日々。
2週間経ってやっと、ちょっとしたドキュメントを書く仕事を任されるが、すぐ終わり、またやることが無くなる。

仕事で必要な知識は前の部署とほとんど変わらないため、
異動して仕事の関係者やその部署固有のルールが分からなくなったが大筋の仕事内容は同じ
というモチベーションを維持するのが本当にしんどい状況に陥ってしまった。
(なんなら自身の裁量や自由度は大幅に少なくなった)

いっそのこと、全く違う仕事内容なら、一から学ぶ喜びを感じつつ仕事に向き合えたかもしれないが、今は会社にいくのが億劫になっている。
サザエさん症候群とでもいうべきか。
これまでこんなことなかったんだが、、


この状況に陥って一つ気づいたことがあり、
それは自分の人生を自分で決める、自助がまったくできていなかったということ。


前の部署では、お客さんがシステムの改善に積極的で、どんどん機能追加を要望していたため
自身も作業は絶えず、いかにお客さんの要望を素早く丁寧に実現するかを考えていた。

でも結局そういった仕事は、誰かの「こうしたい」をお手伝いする仕事であって、
自分の「こうしたい」を形にする作業ではなかった。

仕事は自ら作るものであり、それは誰かや自分自身にメリットのあるものでなくてはならない。
その仕事を進めて自己実現を目指すのが本来やりたかった、やらなくてはいけなかったことなのではないか。
そんなことを何回も考えて、
なんなら20代も最後の年にさしかかり、
これまで自ら仕事を作り出したことがあるか?
誰かに価値を提供できるスキルをもっているか?
と自分に問いただしたときに、思い浮かぶものはほとんどなく、目の前が暗くなるのであった。


ならば、
自ら仕事つくればいいじゃん。
スキルもこれから身につければいいじゃん
と言い出す僕の中のリトルkyton61がいるのだが、
現実はそう簡単に好転しない。

そんな状況の自分を勇気づけてくれるのが、今回ご紹介する「自助論」という本である。


自助を辞書で引くと

他人の力によらず、自分の力だけで事を成し遂げること。「自助の精神」「自助自立」

とある。

そして、この本は冒頭で「自分の人生を自分で切り開くことの楽しさ」に気づけと訴えてくる。

本の内容は、ざっくり

・人生を豊かにするために自助の精神がどれほど重要か説明
・歴史上の偉人が自助の精神を発揮したエピソードを多数掲載
・やる気がでるような、かっこいい名言がちらほら

といったもので、

自助の力を得たり発揮したりするための具体的なメソッドが書かれているわけでは決してない。
本当になんとなく、読者を勇気づけてくれるのだ。


最後に自分へのエールもかねて、本の中の一文をいくつか抜粋して、コメントしようと思う。

数学の初歩が理解できずに不平を漏らしていた学生に、
啓蒙思想家ダランベールは的確な忠告を与えている。
「とにかく努力を続けなさい。
そうすれば、いつか必ず自身と力が湧いてくるでしょうから」

⇒まさに異動後の自分のこと。続けられる自信がねえが。。


人間は、読書ではなく労働によって自己を完成させる。つまり、
人間を向上させるのは文学ではなく生活であり、
学問ではなく行動であり、
そして伝記ではなくその人の人間性なのである。

⇒家で一人でパソコンに向き合ってるだけで生活が成り立てばどんだけいいことか、、でも現実はそうじゃない。世の中にでていって働くことってそれだけで特別なんだなあ


どんなに高尚な学問を追求する際にも、
常識や集中力、勤勉、忍耐のような
平凡な資質がいちばん役に立つ

⇒がんばれば万人にチャンスがあるよと。

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