Creation.4 「ラオスの話」

作.ソルティー「あなたと東南アジア」

また来てしまった
記憶にはないはずの郷愁が鼻を、目を、肌を、全身を通して体に染み込んでいく。
胸が高鳴るとはこのことか。
胸だけではない、右腕が、左腕が何かに引っ張られ持ち上げられているようだ。
しかし、僕の感性ほど頭は自由奔放ではない。
頭の中の10%、いや20パーセントを常に占める僕の中の警戒心。
目を筆頭に頭をキョロキョロさせ、抜け目なく辺りを見渡す。
動きたびに目に入る、バイク、屋台。
動くたびに耳に入る、「トヨタ!味の素!」
味の素おじさんの顔には何が映る?わからない。それは詐欺か!それとも愛嬌なのか!
頭が絶妙な緊張感を、感性が僕の体を絶妙に緩ませ、自然と笑顔がこみ上げる。
こんにちはこんにちは!、と声が出たり
思わず手を振ってしまったりする
そして何と言っても、食!
食を味わう、味覚だけではない。
僕の感性は、そこでは完成しない。

絶えることのない、雑多な音。
一定のメロディーを、てなもんじゃあ全然ないけど、必ず僕をその場所の一部にしてくれる、そんな心地よいノイズが身体を包む。
見えるようで見えない、湿気と熱気。
またこれが僕を離さない。耐えらんねえよ、こんなの。とは言わせてくれない、そのまた絶妙な距離感。
そして何と言っても、、ビール!
こぎれいな味なんかじゃない、キレのあるってわけでもない。でもその、のっそりとした、どこか懐かしいようなそんな味が、キンキンに冷やされて喉を通るその瞬間。
目的なんか存在しない、ただその場所、その空気の中で味わうそのひと時が、
東南アジアなのである。
ああ、帰りたい。

回想

この日、はじめてラジオのタイトルが決まったのです。

「今日も今日とてふろふとん」が産声をあげた日。

そんな回に、ゲストとして登場してくれたのは、~はちみつさん~

ラオスに留学経験のある彼女は、僕の拙いMCにも顔をゆがませながら最後までお付き合いくださいました。。。感謝。。。

はちみつさんにもポエムを書いてもらおうと思ったのだけれど、時間の関係で無理でした...

そんなわけで、カンボジアはじめ東南アジアの渡航経験のあるソルティーから出してもらった今回のポエム。

東南アジアあるあるを散りばめた散文スタイルがグッときますね

はちみつさんのオススメ

彼女はラオスに一年間も留学していたんです。

そんなもはや現地的な感性を持つはちみつさんのおすすめ曲。from Thailand.

甘々なメロディー。声と言葉さえもがinstrumentalな響き。もはや詩的。

※最近はラオスとネパールに行きたいぽんでした。