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関学声研ブログ 第35回「作中のテスト」

 はいどうも熱です。早いもので3巡目ですね。北海道で最高気温39.5℃をマークしてくるぐらい急に暑くなり、暑がり(寒がりでもある)僕は瀕死状態です。

 さて、3回目にして「サブカル×数学」の話題のネタが切れつつあるんですが、ふとなんかどっかに話題落ちてないかなぁとGoogleに

アニメ 数学

と、検索してみたところ次のサイトが引っ掛かりました。

アニメ映画『時をかける少女』の数学Ⅱの小テストを解読してみた

 「なんか面白そう」と思った僕は、このHPを読んでみることにしました。どうやら作中に主人公が数学Ⅱの小テストを受けるシーンがあるようですが、そのテストの内容を文字起こししてみたという内容です。実際に、全3問解読できているのですが、最後にこんな一文が添えられています。

え?解答?簡単だから読者に任せます

 「あっ、数学書でよくあるパターンだこれ」と思った僕は解答作成に乗り出すのでした。

 補足すると、よく何か定理や命題の証明や演習問題の解答において

これは読者への課題とする

の一言で省略されることが数学書でよくあるパターンなのです。それを知りたくて数学書を開いてるんですがね……

 それはさておき、単元は「三角関数」です。三角関数といえば、公式だらけで苦しむ人が多い印象がある単元ですね。これはあくまで僕の持論なのですが、

じゃあ、覚えようよ。

というのが僕の三角関数に対する意見です。よく、「試験中に導出すればよくね?」と、加法定理しか覚えてない人を見かけます。でも、ただでさえ時間の制約がある試験において、公式の導出に時間を割くのはもったいないと思います。なので、僕は「倍角」「半角」「3倍角」「和積」あたりは覚えてます。特に、後ろ2つは覚えやすい語呂合わせがあるのでそれでインプットしてます。「あれお前積和は?」って思ったそこの理系さん。すみません、これだけは導出してます。覚えにくいうえ忘れやすいんですよね。(まあ使うタイミングがそんなにないというのもあるんですが。)

 話がそれましたが、以下が作中に出てきた問題です。

 θの範囲が書かれていなかったので勝手に「0≦θ<2π」と決めました。こうしないと面倒ですからね……。

 まず、大問1は教科書に載ってるような問題でした。三角比の相互関係を駆使していきましょう。

 θが第3象限にいるので、sinθの値が負に決まります。この議論を忘れないようにしましょう。sinθの値が決まればcosθの値はもう知ってるのでtanθの値は瞬で決まります。

 これまた教科書レベルの大問2です。相互関係の3番目を駆使しましょう。tanθが負なのでcosθの正負がどちらかに決まることは無いので、±を付けてそのまま解き進めましょう。最後の「複号同順」の記述を忘れずに。(「複号任意」と書くと意味が変わっちゃいます)

 ここまで、10分足らずで片付けた僕は次の大問3で詰まることになります。

 大問3は等式が成立することを示す問題でした。大体こういう問題は左辺の式を変形していき、右辺の形にすることで等式が成り立つことを示すのが定石です。(1)はこれでうまくいきます。問題は(2)でした。左辺の式をいくら変形してもなかなか右辺の形に近づいてくれません。手を付け始めて、30分が経った頃ある考えが舞い降りてきました。

あれ?右辺から左辺作ればいいんじゃね??

 右辺の1/cos^2(θ)を1+tan^2(θ)に直し、括弧を分配法則で外すと、tan^2(θ)がキャンセルされ、残った式を無理やりtan^2(θ)で括るとあら不思議。そこには左辺の式と同じ形ができていました。考えが降りてから僅か1分ぐらいの出来事です。固定観念って怖いですね。逆から攻めた方が簡単なことがあることを改めて学びました。

 こんな感じで解いてみました。この記事を読んでくださった方で

大問3(2)、左辺から右辺作れるやんけ
おい熱、お前そんなことも思いつかねぇのか

われ、ここ間違えてるやんけ

って方は僕(Twitter:@____netu____)までご一報ください。またこういうのが見つかれば第2弾もやっていきたいと思います。

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