見出し画像

アクリル板でレバーレスやアケコンの箱を作る方法


接着剤での接着ではなく、ネジ止めがしたい

接着剤から卒業したい

過去に何度かレバーレスを作り直して、天板のボタン配置についてもほぼこれで問題なし、というところまで来たのだが、どうしても気になることがあった。

というのも、自分が前回レバーレスの箱として作ったものは、アクリル板をくっつけて箱にしたものなのだが、そのアクリル板同士の接着には接着剤を使っている。

で、接着剤を使うこと自体はいいのだが、このとき、わずか数百円をケチってアクリル接着剤ではなく、通常の強力接着剤を使った結果、箱がところどころ汚れてしまっているのである。

角の四つの柱は元々透明なのだが、黒色の接着剤選んでしまったがためにこのありさま

なので、できれば作り直したいと思っていたのだが、ただ接着剤を使うのなら前回の焼き増し。例えアクリル接着剤使ったとしてもそうなのでつまらない。

何より、接着剤だと接着でミスったときに取り返しが付かないので、次やるなら、アクリル板同士をネジ止めした箱を作りたいと考えていた。

アクリル板を「箱」にするための魔法の道具

その名はアルミフレーム

ただ、アクリル板をネジ止めして箱を作ろうにも、どういった道具があればそれが可能なのかがずっとわからず、どうしたものかとずっと悶々。

で、ネットで、いろんな人の自作レバーレスの画像を見漁ってたら、どうもこれを使うのが良いということに気がついた。

そう、アルミフレームである。

アルミフレームなら上下左右どこからでもネジ止め可

アルミフレームは上下に開いてる穴にタップ加工をすればそこにネジ止めができる。

また、側面にナットを噛ませばこちらもネジ止めができる。(ちなみに、側面に関しては、ネジとナットではなく、側面のくぼみにアクリルを挟んで固定することも可能だ。)

アルミフレームの側面にナットを入れてる状態

このアルミフレーム、Amazonだと数十センチ単位の長いものしか売ってないが、モノタロウだと、メーカーによっては長さをこちらで指定したり、タップ加工してくれるものがある。

なので、自分が作ろうとしている箱のサイズに合わせたアルミフレームを購入することができるわけだ。

ついでに、モノタロウでネジやナットも買っておけば、アクリル板を「箱」にするための道具がそろう。

ネジの規格

ネジ止めに当たって注意しないといけないのがネジ。当然、アルミフレームに合った規格の直径や長さのネジを買わないといけない。

自分が買った、縦横20mm×20mmのアルミフレーム(高さはオーダーで35mmにした)の場合、ネジの規格は上下のタップ穴、側面の溝のナット、全てM4(ネジの直径4mm)となる。

また、ネジの長さについてはアルミフレームと購入したアクリルの厚さに合わせる必要があるが、自分の場合は全て12mmで問題なかった(アルミフレームの側面の深さが7mm、アクリルの厚さが5mmのため)。

あと、ネジについては頭の種類についても考える必要があって、自分は天板と底については皿頭(ネジの頭が平べったくなってるもの)のネジにして、アクリルよりもネジの頭が出っ張らないようにしたが、側面に関しては低頭ネジを使うことにした。

アクリル板側の調整

アクリル板同士をネジ止めする場合、当然、アクリル板にもネジを通す用の穴が必要となる。

穴の位置については、アルミフレームを置く位置やアクリルの厚さ、アルミフレームのサイズ等々、きちんと考慮しないとせっかく買ったアクリルがパーになってしまうので細心の注意を払って製図。

そして、すでに述べたとおり、天板と底のネジの穴は皿ザグリ加工にし、それ以外は普通の丸穴(M4ネジを通すので直径4mm)にしている。

ちなみに、皿頭ネジをアクリルにはめるには、普通の丸穴開けではなく、皿ザグリという加工をしないといけないのだが、この皿ザグリは普通の穴開けよりも加工費が高い(ので、箱の側面はザグリ加工はしなかった)。

というか、ネジ止めでアクリル板から箱を作る場合、開ける穴がかなり増える分、穴開け不要の接着剤による接着と比べるとコストはかなり割高となる。

おまけにアルミフレームやネジやナットも買わないといけないので、コストが気になる方にはおすすめしない。

加えて、アクリル加工のメーカーによっては開けられる穴の数に限りがある場合もある。

アクリルを組み立て

さて、注文したアクリル板が届くまで、ネジ穴の位置がずれていたらどうしようと気が気でなかったが、どうやら問題ないようで一安心。

めっちゃピンボケしとる

一旦仮組みしてみたが、ネジ穴がズレてるところは一つもなし。

めっちゃ反射しとる

ここまできたら、あとはボタンや基板や配線といったいつもの作業をして完成。

天板のイラストは、新しい候補が見つからなかったので今回もごじょじょ

いつものごとく、天板を二重構造にしているので自分の好きな絵を天板に挟むことが可能(この天板の二重構造もコストがかかる点。なにせ、穴を開ける数が一番多い天板を2枚作るわけなので)。

裏から見てもかっこいいのが良き
側面はこんな感じ

前回の箱のときは裏から見るとき、いっつも汚れが気になってたが、今回は、ゲーム機のスケルトンカラーが流行ってた世代には直撃のかっこよさ

自作だから安く、ではなく、自作だからとことんこだわる

正直、ゲームをするだけなら気にしなくていいところを直すために結構な散財をしたが、個人的には大満足。

こういう自作をする場合、コストのために行う人も多いと思うが(特に最近は、市販のレバーレスやアケコンが高騰しているし)、一方で、自作するなら市販品にはできないところをこだわれるだけこだわるのもまた一興だと思う。

そもそも、作ること自体に楽しみがあるので、そのかかったコストを市販品の値段と比べても意味がないしね。

なお、今回はケース作成の記事だったので省略したが、箱型レバーレスコントローラー作成についても記事にしているので、気になる方はこちらもどうぞ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?