令和5年4月の朝礼

全国の地方公務員のみなさん、おはようございます、いよいよ令和5年度が動き出しました。一昨日、昨日は人事異動で職場が変わり、出勤された方もおられたのではないかと思います。

1年以上続くロシアのウクライナ侵略では今年1月に統括司令官に任命されたゲラシモフ参謀総長が進めてきた攻勢作戦が失敗したことは明白であると英国防省が指摘しました。ロシアの戦術核配備をベラルーシが受け入れ表明するなど1年を超えるウクライナ情勢は予断を許しませんが、国内では放送法の解釈変更に関する行政文書を捏造だとした大臣と憲法審査会をサル呼ばわりして重大問題の追及を有耶無耶にした野党議員に政局が振り回されました。

公務職場において仕事を進めるうえで共有する文書が捏造だとされると公務の前提が全て不安定になってしまうことから、大臣の発言はあってはならないものでしたが何ら処分はされないようですし、憲法審査会に関してはオフレコの意味を理解しない議員がいることに驚きを感じました。

しかし、そんなことで騒いでいるうちに、中国では5年に1度の第14期全国人民代表者大会、いわゆる全人代が開かれ、習近平主席が前代未聞の3期目に突入するとともに、強国建設の推進を強調し、台湾問題でも外部勢力の干渉と台湾独立活動に反対し統一を目指すと東アジアの不安定化が進んでしまっていました。万一の有事にそなえて国民保護計画が現実に運用できるように見直しをお願いします。

さて、今月1日には国では子ども子育て施策の司令塔としてこども家庭庁が発足しました。異次元の少子化対策と言いながら政策の骨子もまとまらない感じがしますが、異次元というからには相応の画期的な施策が大規模かつ網羅的に必要なのでしょうが、今のところ財源措置すらままならないのではないかと心配しています。子ども子育て支援新制度の導入時も幼児教育無償化の導入時も財務省が最後まで抵抗し、当時の約束も十分に履行されていないことから、政府の動きには注意と監視が必要です。

同じように新設されたデジタル庁では、先月27日に横浜市内のコンビニでの証明書交付サービスで他人の住民票が発行されましたが、担当大臣はシステムの問題であり、マイナンバーカードの信頼性に影響するものではないとしたそうです。しかし、カードが物理的にあってもシステムが伴わなければ意味がないということが、デジタルを担当する大臣に理解されていないのは驚きです。

世の中はチャットGPT流行りですが、私のことを検索してみるとそれらしい経歴が出てきたものの内容の全てが誤りでした。イタリアでは当局により使用禁止にされたそうです。日本のデジタル庁はどう対応するのかはわかりませんが、普段の仕事に使う場合には正誤確認しないといけないという手間が加わり、目的によっては非効率になるかもしれません。やはりしばらくは人間が仕事をしなければならないようです。

AIに駆逐されるのではないかと噂されていたのが政治家ですが、衆参の補欠選挙と統一地方選挙前半戦が始まりました。選挙担当のみなさんは年度またぎで大変だと思いますが、AIやRPAに負けずに正確性を期すようスキルを高めて頑張ってください。

スキルと言えば、3月までのクールでは『とんでもスキルで異世界放浪メシ』がおすすめでした。なろう系のアニメですが、異世界に召喚された普通のサラリーマンがスキル「ネットスーパー」で元の世界のイオンネットスーパーなどから食材や調味料を調達し、異世界でサラリーマン飯を振舞うというものです。そういう発想自体斬新ですが、いつの時代、どこの世界に行っても、スキルがあれば何とかなるものです。ぜひみなさんも新年度のスタートに当たって自分のスキル磨きの決意をしていただきたいとお願いし、今月の朝礼を終わります。

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