かわうそ

○日常であった出来事とかを日記として書こうと思います(2021.2.19)。 ○中村汀…

かわうそ

○日常であった出来事とかを日記として書こうと思います(2021.2.19)。 ○中村汀女の句集『ふるさとの菓子』に倣った『現代版ふるさとの菓子』を書いていこうと思います(2021.10.29)。 twitter:@Pt84khorazm

マガジン

  • 『現代版ふるさとの菓子』

    昭和期に活躍した俳人「中村汀女」の句集『ふるさとの菓子』に倣って、現代の様々なお菓子を取り上げて短いエッセイと俳句を1つ書きます。更新は不定期ですが月に2、3度できればいいかなと思っています。

  • 読書感想文

    読書の、感想文です。

  • 日記

    その日にあったことを日記として書きます。話はちょっと盛ります。

最近の記事

『現代版ふるさとの菓子』トラウベンシュトゥルーデル

 トラウベンシュトゥルーデル。舌を噛みそうになるこの名前。お気に入りのにしむら珈琲の新メニューです。いつものオペラにしようかとも迷いましたが、期間限定の強みと何より一緒に盛られているクリームに負けてしまいました。注文に際しては噛まないように何回か練習してからホールスタッフを呼び、「え〜、コーヒーと、トラウベンシュトゥルーデルを」。キマった。  この長い名前のケーキ、「トラウベン」がドイツ語でブドウの意味で、「シュトゥルーデル」は薄く焼いた生地に果物などを巻き込んだものをいう

    • ふるさとの菓子『塩味饅頭』

       この度、初めて赤穂を訪ねてきました。というのも、よくJRの新快速播州赤穂行というのを利用するのですが、その播州赤穂というところに一度も行ったことがないので、一度は行ってみようかと思い立ったのです。  さて電車を乗り継ぎ西へ西へ。やっとのことで赤穂の街に降り立つと、そこはまさに忠臣蔵一色。駅の構内には義士たちの絵が掲げられ、駅から真っ直ぐ行けば義士ゆかりの城、その周りにはゆかりの長屋、ゆかりの井戸、ゆかりの神社に義士のゆるキャラまで、どこを見ても義士義士義士。さらに建物はどれ

      • 『現代版ふるさとの菓子』にしむら珈琲のオペラ

         サントスに続いてまた神戸の喫茶店を取り上げます。今回語るのは神戸を中心に展開しており、根強い人気を誇る「にしむら珈琲」です。ここで美味しいのはコーヒーはもちろんのこと、一緒に食べるケーキがまた絶品なのです。私はこのケーキを目当てに通っています。定番商品から季節ごとの限定品までどれにしようか毎回迷ってしますが、やっぱり一番のお気に入りは「オペラ」です。  オペラとは、チョコレートガナッシュとコーヒーの染み込んだスポンジを何層にも重ねたケーキで、わずかに洋酒の香りもするのでチョ

        • 『現代版ふるさとの菓子』ハーゲンダッツバニラ

           よく辛党の人は甘いものが苦手、甘党の人はお酒が苦手と言われます。しかし私は甘いものもお酒も大好き。いわば中道、無所属です。  そんな私が週末の楽しみにしているのが、ハーゲンダッツのアイスクリーム。売り場には色んな味がありますが、やっぱり外せないのがバニラです。皆さんもお好きでしょう?    もちろんアイスそのままでも充分美味しいのですが、私はここに一工夫加えます。ラム酒を少しかけるのです。前述の通り私はお酒も好んで飲みますが、ラムは特に好きなお酒です。そのまま飲むだけでな

        『現代版ふるさとの菓子』トラウベンシュトゥルーデル

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        • 『現代版ふるさとの菓子』
          7本
        • 読書感想文
          8本
        • 日記
          3本

        記事

          『現代版ふるさとの菓子』元町サントスのホットケーキ

           コーヒー。神戸はコーヒーの街と言われます。コーヒーが日本に初めて持ち込まれたのが神戸だからだそうです。そのためか三宮、元町エリアにはカフェや喫茶店がたくさんあります。もちろん有名チェーン店も多いですが、よくよく探すと古めかしい純喫茶も多く見つかります。神戸は洋菓子文化が盛んなだけに、お菓子と一緒に頂くコーヒーも地域に根ざして洗練されているのでしょう。  今回訪れたのは元町商店街の喫茶店「元町サントス」。萩原珈琲というコーヒー豆の専門業者の直営店で、腕利きの焙煎士が仕立てる

          『現代版ふるさとの菓子』元町サントスのホットケーキ

          『現代版ふるさとの菓子』ミスドのエンゼルクリーム

          ミスドに行くと必ずガラスケースの前でどれを選ぼうかうんうん悩み込んでしまいます。意を決して2、3個を選び取るのですが、その中でもエンゼルクリームは絶対に欠かせません。  まず私にとって甘いものと言えば第一に「クリーム」なのです。高校生の頃無性にホイップクリームが食べたくなり、スーパーでケーキ作り用のチューブのホイップクリームを買ってきて一人で1本食べたことがあります。皿に直接絞りだし、スプーンでもりもりと、何にも付けずに、ただただクリームだけをもりもりとです。なお、この奇行

          『現代版ふるさとの菓子』ミスドのエンゼルクリーム

          『現代版 ふるさとの菓子』序文

           「中村汀女」(なかむらーていじょ)。大正、昭和に活躍された有名な俳人で、現代に読み継がれる名句を残れた名人です。  日々の生活の中に多く題材を見出だした汀女の作風は、卑近なものばかりを扱い平凡でつまらないとして「台所俳句」と批判されることもありました。しかし彼女は「私はちっとも気にしなかった。私たち普通の女性の職場ともいえるのは家庭であるし、仕事の中心は台所である。そこからの取材がなぜいけないのか」(『中村汀女 汀女自画像』日本図書センター より)と毅然と応じました。実際

          『現代版 ふるさとの菓子』序文

          日記「コーヒーファッション」

           火曜日の昼間、三宮のお気に入りの喫茶店「にしむら珈琲」へ行った。社会人の僕がどうして平日の昼間っから喫茶店になんて行けるのかは、ここでは伏せさせてもらう。ともかく僕は、この時期限定のにしむら珈琲のモンブランが食べたくて三宮へ向かったのだ。  店内はリニューアルしたばかりで、お祝いの蘭がいくつか置かれ座席も以前より増えていた。間接照明がほの明るい居心地のいい空間だ。  見慣れた制服の店員が席まで案内してくれる。平日の昼間だけに、少なくとも自分の席から見る限りはほとんどが年

          日記「コーヒーファッション」

          『僕の人生には事件が起きない』 ラジオDJと俳人の共通点

          この本は、ハライチ岩井が日常の中で体験した些細な出来事について綴った25本のエッセイをまとめたものである。これを読んで私はその出来事のあまりのどうでもよさ、そしてそれを受け止める岩井の感性の豊かさにとても心惹かれた。 いきなりだが私は俳句を嗜んでいる。句会にも参加してそこそこ真剣に取り組んでいる。私は始めこの本を単に好きな芸人の面白いエッセイ集と思って読んでいたが、読み進むうちに極めて俳句的な要素が含まれていることに気が付いた。 この本に興味を持ったのは「ハライチのターン

          『僕の人生には事件が起きない』 ラジオDJと俳人の共通点

          日記「だからアジア料理店は楽しい」

           私の趣味の一つに食べ歩きというのがある。ネットで調べたり街を歩き回ったりして美味しいレストランを探すのだ。  先日入ったのは神戸の元町駅に近い中華料理店で、本格的な香港料理が楽しめる。兼ねてから気になっていたのでランチに行ってみることにした。  まず入ると重厚な四人掛けのテーブルがいくつも並ぶ。店内は広くて人を呼ぼうとしてもなかなか声が届かない。ややあって店員に気がついてもらえて席に通された。そして最初のサービスで驚いた。普通ならまず水が出てくるところを、大きい急須と湯

          日記「だからアジア料理店は楽しい」

          日記「虹色の靴の人」

           今回は読書感想文ではなく今日あったことについてである。今新たに読んでいる本の影響で、これからこういうことも書いていこうと思う。  今日地下鉄に乗っていると、向かい合った席に座っている人が目についた。正確にはその人にではなく、その人の履いている靴が目についた。それはスニーカーなのだが色が極彩色の虹色なのである。綺麗な縞の虹色ではなく絵の具をでたらめに垂らしたような、油がでろーっと流れ出た時に見えるような虹色だった。この時点ではその人の足しか見えていない。こんな派手な靴を履い

          日記「虹色の靴の人」

          読書感想文『僕僕先生 さびしい女神』 王弁、災いの女神を救うため単騎異世界を駆ける!

          ※ネタバレあり  僕僕先生シリーズの4作目となる、『さびしい女神』。私はすっかりこの世界にハマってしまいました。  中国は唐の時代、ぐうたらなボンボンの「王弁」が美少女の姿をしていながら超自然的な力を持つ仙人「僕僕」に弟子入りして中国全土や異世界を旅して様々な怪異に出会うという壮大なファンタジーです。  今回王弁たちが訪れたのは旱に苦しむ苗(ミャオ)族の国。苗の人々が祭る神様の神殿に仕えていた巫女とその従僕が関係を持ち神殿から逃げ出したことで人々は神様の力の怒りを買い、

          読書感想文『僕僕先生 さびしい女神』 王弁、災いの女神を救うため単騎異世界を駆ける!

          読書感想文『しゃばけ』―陰陽の取り合わせが映えるファンタジー捕物帖

          ※ネタバレあり  今回読んだのは、僕僕先生と同じく日本ファンタジーノベル大賞受賞作品の「しゃばけ」。シリーズ開始から20周年を迎えた大人気シリーズです。  物語の舞台は江戸時代、裕福な商家の若だんな「一太郎」は病弱だけど優しくて知恵のはたらく男。そんな彼の周りにはたくさんの妖怪たちが常におり、若だんなはその妖怪たちとともに江戸を騒がす連続殺人事件に立ち向かうことになるのです。  表紙の絵が可愛いこともあり、はじめはほのぼのファンタジーかなと思っていたら、意外なことにかな

          読書感想文『しゃばけ』―陰陽の取り合わせが映えるファンタジー捕物帖

          読書感想文『僕僕先生 胡蝶の失くしもの』を読んで

          ※ネタバレあり  まず表紙!先生が違う服着てる!キャー可愛い!これ苗(ミャオ)族の衣装なんですって!  さて今回は前巻の明るい雰囲気とはうってかわってシリアスな内容となりました。迫真の戦いと報われない悲恋の物語がこの巻の中心です。  まず登場するのは王宮の暗殺集団「胡蝶」。その中でも指折りの使い手である劉欣(りゅうきん)は、なんと僕僕と王弁の暗殺を命じられます。しかし彼にはどうしても譲れない大切なものが二つありました。一つは胡蝶の任務、そしてもう一つは唯一自分を愛してく

          読書感想文『僕僕先生 胡蝶の失くしもの』を読んで

          読書感想文『僕僕先生 薄妃の恋』を読んで

          ※ネタバレあり  前回感想文を書いた『僕僕先生』の続巻です。『僕僕先生』が面白かったのですぐに次巻にも手を出しました。やっぱり格調高くもリズムのいい文章と、魅力的なキャラクターに引き込まれました。  さてまず目次を見ると ・王弁、料理勝負に出る ・雷の子、友を得る ・王弁、熱愛現場を目撃する ・王弁、女神の厠で妙薬を探す ・僕僕、異界の剣を仇討ちに貸し出す ・僕僕、歌姫にはまる もう面白い。恋愛あり、バトルありでワクワクします。  さっそく読み始めると、いきなり出てき

          読書感想文『僕僕先生 薄妃の恋』を読んで

          読書感想文『僕僕先生』を読んで

          ※ネタバレあり  私は歴史ものの物語が好きで、特に世界史、その中でも特に中国が好きです。中国の武術とか、歴史とか、あるいは仙人みたいなのが出てくる面白い話が読みたいなと思っていたら、どストライクの本が見つかりました。そのタイトルが『僕僕先生』。全11巻にのぼる長編シリーズのようです。この本をまず見たときに思ったのが、表紙の絵が可愛い。表紙で本を選ぶだなんて軽薄ですが、親しみやすい絵柄に惹かれて手にとってしまいました。  物語の舞台は唐、玄宗皇帝の時代です。親の財産をあてに

          読書感想文『僕僕先生』を読んで